大好きな城山三郎さんのエッセイを読んでいると、加島祥造さんの著作をベタ褒めされていました。
その著作は、「タオ(道)」。
西洋の思想哲学のエキスパートである加島祥造さんが説く老子の本を凄いというのが、城山さんの弁。
加山さんは、青山短大などの教授を務められた詩人で英文学者。
さっそくamazonで取り寄せてみました。
四書五経の一つである老子。
難解な原典なので、ちょっと手を出しにくい一冊です。
タオ 老子
加島祥造著 ちくま文庫 640円+税
この本は、すべてが口語体、話し言葉で書かれています。
中学生でも理解できるレベル。
老子の世界が、急に身近に感じるようになります。
汚いがあるから、美しいがあるのさ
頭の欲ばかりで追いかけないで
極端は避けるんだ・・・
これなら、理解できます。
81章からなる老子を話し言葉で語っていきます。
印象に強く残ったのが61章「3つの宝」。
老子のコンセプトが集約されています。
私は
3つの宝を持っていて、それをとても
大切にしている。
その一は愛すること、
その二は倹約すること、
その三は世の人の先に立たぬこと。
「先に立とうと争ったりしなければ いつしか大きな器量の人間になる」
なるほどです。
この一冊、座右の書になりそうです。