現在、被雇用者、サラリーパースンの比率は9割。
90%の人が会社や組織に雇われています。
ちなみに、200年前の江戸時代は、10%の武士階級(勤め人)と90%の農・工・商の独立事業者で構成されていました。
定年60歳で勤め人、会社命の社畜を卒業し、あとは年金でノンビリ暮らしていくという、かつてのサラリーマンすごろくは、もはや過去のものになりました。
今では、55歳で役職定年、60歳で定年、再雇用、常勤嘱託・・・中高年受難の時代です。
会社組織での役職やポジションもなくなり、一兵卒としての「石ころ」状態になります。
加齢のため体力も気力も弱まり、モチベーション低下は避けられません。
若い人たちからは、「働かないオジサン」「妖精さん」「ぶらさがり」「しがみつき」「老害」と揶揄され、本当に踏んだり蹴ったりです(笑)。
さらには、働いたら働いたで公的年金がカットされる場合もあります。
ぶらさがり・・・支給されている給料に比べて会社業績に対する貢献意欲が低く、法律や会社の労務管理ルールに守られて辞めないで済んでいる社員。
しがみつき・・・給料に比べて会社業績に対する貢献意欲が低いというところまでは同じだが、会社に対する執着度合が違う社員。忠誠心がなく恨みを持つブラック社員と、高い忠誠心と滅私奉公で組織貢献するホワイト社員に分類される。
滅私奉公、忠誠心、真面目な勤務態度、一所懸命・・・ニッポンのサラリーパースンの歴史と伝統。
結果が出なくとも、その努力が全否定されないという会社の風土は、まだまだ残っているような気もします。
ただ、その努力の方向が全く違うというパターンをよく見ますが、それはラインのマネジャーが修正指示を出し、それを素直に聞けるかどうかということ。
万年係長、万年平社員でも、この「しがみつき」のスタンスは有効であるように思います。
中高年社員のサバイバル活動として、次の3点をあげてみたいと思います。
1. ベテランならではの豊富な社内、社外人脈の活用。
2. これまで培ってきた知識、スキル、経験の更新、リスキリング。
3. 自身の強みの発見と強化で生まれ変わる。
中高年社員のキャリア論ですね。
さらには、権限やポジションパワーがなくとも、次の3点まで踏み込むことが出来れば、サバイバルの可能性が高まると思います。
1. 一担当者として、自身に与えられた業務に専念すること。最低限課長を上回る業績、成績、成果を残すこと。
2. これまで培ってきた経験、専門性を持って、会社から与えられた業務を遂行すること。
3. ライン管理職のサポート役になること・・・新任課長の後見人、課長のミスをカバーする。
中高年社員、雇用延長で働くシニア社員は、もう一度、組織への貢献、後進へのバトンタッチという観点から仕事への姿勢、進め方、成果のとらえ方等を再定義し、行動に移していくことが必要だと思います。
その他のサバイバル策としては、独立開業、個人事業主への転身。
でも、成功確率は5%です。
年々、国際競争力が低下しているわが国・・・賃金も上がらず税金や社会保険料が上がり続け、物価高、インフレで国民経済も停滞しています。
何としてでも再生、復興していかなければなりません。
がんばろう!ニッポンの中高年!