コロナ禍が拡大する中、なぜか起業の相談を受けることが増えてきました。
若い20歳代の方、もしくは50歳代のミドルの方と、こちらもなぜか二極化しています。
若い人の方は、会社組織には属さず自分のチカラを試してみたいという動機・・・目が輝いています・・・ポジィティブな人が多い感じです。
ミドルの方は、会社サラリーマン生活に満足できない、昇進昇格できない、社畜として自分を殺して生きているのが嫌になったという、どちらかと言うとネガティブな感じです。
起業は、ゼロワン・・・0から、まずは1を産み出すこと。
若い人であれば、実務や経験が少ないですが、怖いもの知らずの行動力、失敗してもリカバーできる時間があるという強みがあります。
ミドルの方は、多彩なビジネス経験や場数、修羅場の経験、豊かな人脈、高いスキルがありますが、失敗すると老後の生活に大きなダメージを与えることになります。
資本主義、自由主義社会の中、新たなビジネスを起こすこと、起業は、社会の活力を生み出すことになります。
バブル経済崩壊後、失われた30年・・・開業率が廃業率を下回っています。
法人数は減少し、経済の閉塞感が漂っています。
ただ、起業の夢だけで、それが成功したと言える会社は、皮膚感覚で、5%程度しかないのではないかと思います。
定年後に好きだった蕎麦打ちをして蕎麦屋を開業、日本全国を食べ歩いたグルメ人が念願のラーメン店を開業する・・・悲しいことですが、3年もつ店は半分以下です。
飲食店の場合、うまくいけば開店から3か月~半年後に売上のピークを迎え、そこから売上が減少していく・・・それをカバーするために、メニューを創造したり、店舗改装したり、広告を打ったりといった投資が必要になります。
「経営」は大変です。
起業の相談を受けた時に、無責任なことは決して話せません。
相談者も必死です。
心がけている3つのことがあります。
一つ目は、あくまで「聞き手」に徹すること。
「聞く」ではなく、「聴く」「訊く」です。
その人のビシネスバースンとしての想い、志、スキル、キャリア、考えているビジネスモデルなどを引き出すこと・・・これにより、話している本人さんも、次第に客観的に自分が振り返ることが出来るようです。
そして、2つ目は、初期投資の規模と資金調達の方法。
もし失敗しても初期投資、イニシャルコストが少なければダメージも最小限にすることが出来ます。ここで多大な投資を借入れで行うことは、リスク大。
リターンによる回収見込みを想定し、ランニングコストを含めたシミュレーションが必要不可欠になります。
経理の知識、資金計画、資金繰りの実務知識があるかどうかを見極めさせていただきます。
そして、3つ目は、「withコロナの時代」のビジネスになっているかを確認することです。
コロナ禍は、まだ数年は続いていくと考えています。
そして、近い将来には新たな謎のウイルスが出てくることも考えられます。
新型コロナウイルスを前提としたビジネス、コロナと共存できるビジネスか否かが重要なポイントになります。
・非対面
・非接触
・デジタル活用 web
・オンライン
・DX活用
・レンタルやリース
・エンターテイメント性 ワクワク感ドキドキ感
・おひとり様向けビジネス、巣ごもり解消ビジネス
・クラウドファンディング活用
などの要素が含まれていることが重要だと思います。
不確実で、不安定で、明日が見えないVUCAの時代。
イノベーションを起こしていかなければ、この国の未来はありません。
志ある起業家を、みんなで持ち上げ、支えなければならない時代だと思います。
◆いくつかの起業本を紹介させていただきます。お薦めの7冊です。