社会保険労務士会の支部研修会に参加してきました。
最近は、オンラインの勉強会や研究会がほとんどのため、久々のリアル研修です。
ちょっと新鮮です(笑)。
長机に一人着席、アクリル板や消毒液、除菌シートなどコロナ対策は万全です。
今日のテーマは、「65歳超雇用推進助成金について」「労働災害と向き合う」「スターバックスで学んだモチベーション向上策~自ら動き出すスタッフ育成術」の三部構成。
講師は、ポリテク広島の職員さん、社労士、経営コンサルタントです。
メインは、スターバックスの人材マネシメント論。
「スターバックスで学んだモチベーション向上策~自ら動き出すスタッフ育成術」
講師は、トリプルウインパートナーズ代表の目黒勝道さん。
長年、スターバックスジャパンで組織・人材開発部マネジャーを務められていた方です。
楽しくお話を聞くことが出来ました。
マネジメントは「正しいことを、正しくやる」ことと言われていますが、スタバも同じです。
「スタッフ」「お客様」「業績(ビジネス)」のトライアングルをしっかりリンクさせる・・・これをスタバではオペレーション・エクセレンスと呼んでいるそうです。
方向づけは、「人々の心の豊かで活力あるものにするために」というミッションステートメントでベクトルを合わせる。
お客さまに「感動経験」をあたえるために、「パートナー(社員)」「商品」「空間」のトライアングルを笑顔で結びつける・・・自宅、職場に続く3番目の場所「サード・プレイス」を創出していくということだそうです。
珈琲は、この目的を達成するための手段に過ぎない・・・驚きました。
スタバは単にコーヒーを売っているのではなく、感動経験を売っているということになります。
目黒講師は、パートナーの関係性、職場の雰囲気を良くしていくために、2つの質問を自分自身にしていくことがスタバの明るい雰囲気を作り出していると言います。
「私は他の人の役に立っているか?」
「私は他の人から必要とされているか?」
スタバのパートナー(社員)の笑顔は、きっとここからでてきているんでしょうね。
また、スタバでは「CS(顧客満足)」も大切だが、その半歩前に「ES(従業員満足)」が大切だと考えるとのこと。
確かに、満足していない人がお客様に満足を与えることはできませんよね。
さらに、スタバでは、「プライド」「つながり」「存在意義」を重視するとともに、「多様性」「信頼残高」「成長実感」を重んじるとのこと。
当たり前のことですが、基本の基本を実際の場面で具現化しているスタバの人材マネジメントの話は面白かったです。
スタバでアルバイト経験のある大学生が就職に有利というのも分かります。
スタバの職場で、サービスの本質を体感した学生は、シューカツでも評価されると思います。
そもそもアルバイト採用されることが難しいそうですが・・・。
スターバックス「自ら動くスタッフの育成のために」
1.仕事に対する意識を再確認する
2.ともに働く仲間として認め合う
3.目標達成のためのリーダーシップ(影響力)を発揮する
サービスには無形性、生産と消費の同時性、在庫が出来ないなどの特性があり、品質管理が難しいジャンルと言われています。
ファーストフードやコンビニであれば、マニュアルによって最低レベルのサービスマネジメントが出来るのですが、シティホテルやスタバでは「自ら考え、動く」という自律的な人材がいないと差異化は出来ません。
高い水準のサービスをチェーンオペレーションをやることは大変です。
「サービス」の語源は、serve(サーブ)であると言われています。
テニスやバレーボールのサーブですることと同じです。
まずは、自分から打つこと、発すること・・・。
少子高齢化により、労働人口が急激に減少していく日本・・・「自ら考え、動く」ことの出来る人財もきっと減っていくことでしょう。
そんな中、米国発のスタバがシステマティックなサービスマネジメントを確立しつつあります。
無料の「おもてなし」が自慢だったニッポン・・・この先がちょっと心配です。