今週は、日銀の利上げ、米国経済の不透明感が起因した株価の乱高下で大騒ぎになりました。
株価の暴落、円高シフトで市場は大混乱・・・。
世界は経済で繋がっているんですね。
日経ビジネス誌2024.8.5号の特集記事は「業界3位、弱者の兵法 ソフトバンク・サントリー・フジクラ・・・」。
最近の同誌の特集記事は、戦略・マーケティングのテーマが多いように思います。
国内の成熟市場をどう勝ち抜いていくのか、国際市場にどう打って出るのか・・・時代の変化のスピードが加速している中、各企業も必死です。
特に、業界3位というポジションは、なかなか難しい立ち位置です。
コトラー博士の分類でいくと、リーダー企業、チャレンジャー企業に続くフォロワー企業に該当します。
Contents
Part1 成熟市場にもシェア逆転余地 カラオケ店で下克上 逆襲誓う「マツキヨ」
Part2 シェアから収益力へ 構想変化で評価逆転 コスモ、フジクラ
Part3 2強を追わず、強み磨く 弱者の戦略に勝機 サントリー
同誌のこの特集では、業界3位の成長を支える3原則を提唱しています。
1 上位のシェアを果敢に奪う
2 構造改革で稼ぐ力を引上げ
3 独自の強みに惜しまぬ投資
3原則・・・いずれも難易度が高いように思います。
1の「上位のシェアを果敢に奪う」は、業界トップ企業に対してランチェスターの第1法則をベースにして1対1の局地戦に持ち込むこと、ポーター博士のドメインを絞った差別化戦略の展開ということでしょう。
2の「構造改革で稼ぐ力を引上げ」は、自社のサプライチェーン、バリューチェーンの継ぎ目に着目して、地道な改善活動を展開していくということになると思います。
売上原価を下げて利益率を向上させていくという日常管理と、イノベーションの探索が求められます。
3の「独自の強みに惜しまぬ投資」は、ニッチ戦略の展開。リーダー企業が手を出さない隙間から市場を侵食していくことです。
この特集記事のエピローグでは「安住しても未来ない 世界に挑む覚悟を」と締めくくっています。
ZARA、H&Mに続く世界3位のファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井会長は、今年の決算説明会で危機感を持って次のようにコメントしたそうです。
「現状のささやかな成功に満足して、自らを過大評価してはいけない」
「従来の概念を超えて異次元の成長をしたい」
日本経済の長年にわたる閉塞感・・・これを打破していくためには、対世界という観点が必要なように思います。
国内は成熟化しレッドオーシャン(血の海)になっていますが、グローバルには、まだまだ青い海があるかもしれないのですから・・・。
がんばろう!ニッポン