かつては世界シェアの半分あった日本勢、今では10%になっています。
造船で負け、鉄鋼で負け、家電で負け、電池で負け、半導体で負ける・・・。
輝ける日本の産業界・・・苦戦を強いられ、この国の国際競争力、イノベーション力は毎年低下しています。
日経ビジネス誌2023.10.16号の特集記事は「半導体雪辱 10兆円列島改造の勝算」。
国を挙げて、10兆円を投資し、半導体ニッポンを復活させるための現状を取り上げています。
Contents
Part1 最先端は既に赤信号 逆境に挑むラピダス
Part2 再編か、強さ磨くか、素材・装置、常勝の道 JSR
Part3 生成AIで需要急変 新市場を逃すな 半導体メーカーになったGAFA
Part4 つくるべきは次世代人材 TSMCを生んだ生態系 台湾モデルに学ぶ
エルピーダメモリの失敗、時代の先取りが出来なかった過去・・・世界シェアの50%を占めたニッポン半導体は、判断の遅れ、投資の遅れで海外勢に後れをとってきました。
米中のデカップリング、地政学における環境変化、円安・・・今度こそ、本気で取り組み、半導体産業を復活させなければ、この国の未来はありません。
現在、半導体材料生産能力、半導体製造装置生産能力では優位性のある日本。
ただ、半導体デバイス生産能力、半導体デバイス設計開発能力は弱い状況です。
パワー半導体では存在感ゼロ・・・。
スマイルカーブという言葉があります。
企画設計、アフターフォローという口の両端が利益を取れるという意味です。
ニッポン半導体は、スマイルカーブ理論を活かしていかなければなりません。
熊本県のTSMC、北海道のラピダス、岩手のキオクシア、広島のマイクロンテクノロジー・・・。
国や地方公共団体、民間企業が「産業のコメ」と言われる半導体産業の興隆に向けて先行投資を続けています。
さらに、地元の大学の工学部では半導体を専門とする人材育成に取り組んでいます。
失われた30年を取り戻す・・・今度こそ一矢を報いることができるのではないかと思います。
土曜日の新聞には、日米の半導体会社を統合して世界一の半導体メモリー会社誕生することが出ていました。
世界2位のキオクシア社と3位の米国ウエスタンデジタル社が統合(シェア35.4%)すると、世界1位の韓国サムスン電子(シェア34.3%)を抜きます。
流れも少し変わってきたように思います。
がんばれ!ニッポン半導体