書棚を整理していると、中谷彰宏さんの本がたくさん出てきました。
バブル期から今に至るまで、たくさんの自己啓発書を出し続けている若者応援作家。
コピーライターの才能を持ったマルチ作家・・・その切り口にはずっと脱帽し続けてきました。
コピーライターの才能を持ったマルチ作家・・・その切り口にはずっと脱帽し続けてきました。
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複業の達人 冒険サラリーマン宣言 副業から複業へ
中谷彰宏著 メディアファクトリー刊 1068円+税
政府の推し進める最近の働き方改革。
その中で「副業」という今までなかった働き方がスポットライトを浴びています。
労働時間や労災などの法律面、フリーランス保護などのスキーム整備などまだまだ環境は整っていませんが、副業という働き方は今後ますます増えていくと思います。
中谷彰宏さんの書いた「複業の達人 冒険サラリーマン宣言 副業から複業へ」の奥付は、1991年。
今にして思うと先見の明のある一冊。
今は、もう絶版となっています。
まだ、バブル経済の余韻が残っている時期に架かれたものです。
ペラペラとめくると、なかなか鋭い中谷さんのフレーズが目に留まります。
サイドビジネスからデュアルライフへというコンセプトは、 副業ではなく「複業」という造語で編み出しています。
20年近くに出された同書、なかなか先見の明がある中谷さんの一冊です。
あなた自身-会社=?
あなたから会社を引くと何が残りますか?
「?」があなたの含み資産です。
サラリーマンは含み資産が勝負の時代が来た
なかなか強烈な投げかけから始まります。
「24時間、働けますか?」というバブルの時代に、ややもすると画一化、水没していくサラリーパースンに一石を投じています。
「24時間、働けますか?」というバブルの時代に、ややもすると画一化、水没していくサラリーパースンに一石を投じています。
「インディー・ジョーンズ型サラリーマン」
ハリソン・フォードが演じた冒険学者インディ・ジョーンズ・・・このアクション映画は当時大ヒットしました。
著者は言います。
「ひとつおぼえサラリーマンではなく、インディー・ジョーンズ型サラリーマンになれ」と。
そして、副業から複業へ・・・冒険サラリーマン宣言をしてほしいとインスパイアしています。
同書からアンダーラインを引いたところを紹介させていただきます。
インディ・ジョーンズが指示されるのは、学者でもなく、冒険家でもなく、冒険学者だからだ
スーパーマン型サラリーマンからインディー・ジョーンズ型サラリーマンへ
「ほめられたい族」から「自分らしい好きなことをやりたい族」へ
スタッフとして働く時代から、キャストとして演じる時代へ
複業の14の効果
1.複業は、社長研修だ
2.複業は、単業では得られない人脈と情報源を持つことが出来る
3.複業は、私設の実験室だ
4.複業で、社会的儀礼が習得できる
5.複業で、肩書のない自分の実力がわかる
6.複業は、右脳を刺激する
7.複業で得た社外評価が、社内にフィードバックされる
8.複業で、社内人脈が出来る
9.複業は、儲かる
10.複業で、経済的に会社から自立できる
11.複業で、私生活のプロになれる
12.複業で、ストレスを発散し充電できる
13.複業は、自己啓発である
14.複業だからこそ、好きなことができる
なるほどです。
インディー・ジョーンズ型サラリーマンを排除する会社に、学生は集まらない
新出世主義・・・やりたいことができるようになることを出世という
サラリーマン感覚がなければ、最大の消費者であるサラリーマンに商品は売れない
博士号を取るサラリーマンが出てきた
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複業に対する8つの時代錯誤
1.「俺にだってできるが、やらないだけだ」という錯覚
2.「しょせん内職だ」という錯覚
3.「複業は兼業であり、本業がおろそかになる」という錯覚
4.「複業は帰属意識を希薄にする」という錯覚
5.「カタカナ業界と違って、固い会社だから複業なんて出来ない」という錯覚
6.「社内で一芸社員狩りをすればいい」という錯覚
7.「複業はリスクしかない」という錯覚
8.「会社の看板を利用した小銭稼ぎだ」という錯覚
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インディー・ジョーンズ型複業サラリーマンになる13の方法
1.副業という甘い気持ちで複業は出来ない・・・すべて本業
2.収入は結果であり目的ではない。嫌な複業はするな
3.「何か複業がしたい」ではだめだ。
4.人間には第二の才能がある。授業料を払ったものがそれだ
5.忙しいからこそ複業ができるんだ
6.会社の中で優等生になりたかったら複業なんて考えるな
7.「あいつは特別」と言った時点から観客側になる
8.一度でも手を抜くと次の仕事はこない
9.群れるのを止めて、一人の時間を持つ
10.会社の中で浮いた存在に早くなってしまう
11.小さい間はつぶされる。大きくなるまで育てる。発表はそれから
12.マスコミを味方にする
13.はどこでも人出が足りない
なるほど。
中谷さん自身、博報堂でサラリーパースン生活を送り、複業を積み重ねながら、作家、マルチタレントの道へ進みました。
なかなか説得力のあるフレーズです。
先日発表された調査では、6割以上の新入社員が副業に興味ありと答えています。
時代は副業の時代・・・それを「複業」にすることが出来ればニッポンは、もっと活性化すると思います。