能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

複業の達人 冒険サラリーマン宣言 副業から複業へ 中谷彰宏さんの予言の書 先見性のある絶版本

2019年08月26日 | 本と雑誌
書棚を整理していると、中谷彰宏さんの本がたくさん出てきました。
バブル期から今に至るまで、たくさんの自己啓発書を出し続けている若者応援作家。
コピーライターの才能を持ったマルチ作家・・・その切り口にはずっと脱帽し続けてきました。


複業の達人 冒険サラリーマン宣言 副業から複業へ
中谷彰宏著  メディアファクトリー刊  1068円+税

政府の推し進める最近の働き方改革。
その中で「副業」という今までなかった働き方がスポットライトを浴びています。
労働時間や労災などの法律面、フリーランス保護などのスキーム整備などまだまだ環境は整っていませんが、副業という働き方は今後ますます増えていくと思います。

中谷彰宏さんの書いた「複業の達人 冒険サラリーマン宣言 副業から複業へ」の奥付は、1991年。
今にして思うと先見の明のある一冊。
今は、もう絶版となっています。

まだ、バブル経済の余韻が残っている時期に架かれたものです。
ペラペラとめくると、なかなか鋭い中谷さんのフレーズが目に留まります。
サイドビジネスからデュアルライフへというコンセプトは、 副業ではなく「複業」という造語で編み出しています。
20年近くに出された同書、なかなか先見の明がある中谷さんの一冊です。

あなた自身-会社=?
あなたから会社を引くと何が残りますか?
「?」があなたの含み資産です。
サラリーマンは含み資産が勝負の時代が来た

なかなか強烈な投げかけから始まります。
「24時間、働けますか?」というバブルの時代に、ややもすると画一化、水没していくサラリーパースンに一石を投じています。

「インディー・ジョーンズ型サラリーマン」
ハリソン・フォードが演じた冒険学者インディ・ジョーンズ・・・このアクション映画は当時大ヒットしました。
著者は言います。
「ひとつおぼえサラリーマンではなく、インディー・ジョーンズ型サラリーマンになれ」と。
そして、副業から複業へ・・・冒険サラリーマン宣言をしてほしいとインスパイアしています。

同書からアンダーラインを引いたところを紹介させていただきます。

インディ・ジョーンズが指示されるのは、学者でもなく、冒険家でもなく、冒険学者だからだ

スーパーマン型サラリーマンからインディー・ジョーンズ型サラリーマンへ

「ほめられたい族」から「自分らしい好きなことをやりたい族」へ

スタッフとして働く時代から、キャストとして演じる時代へ

複業の14の効果

1.複業は、社長研修だ
2.複業は、単業では得られない人脈と情報源を持つことが出来る
3.複業は、私設の実験室だ
4.複業で、社会的儀礼が習得できる
5.複業で、肩書のない自分の実力がわかる

6.複業は、右脳を刺激する
7.複業で得た社外評価が、社内にフィードバックされる
8.複業で、社内人脈が出来る
9.複業は、儲かる
10.複業で、経済的に会社から自立できる

11.複業で、私生活のプロになれる
12.複業で、ストレスを発散し充電できる
13.複業は、自己啓発である
14.複業だからこそ、好きなことができる

なるほどです。

インディー・ジョーンズ型サラリーマンを排除する会社に、学生は集まらない

新出世主義・・・やりたいことができるようになることを出世という

サラリーマン感覚がなければ、最大の消費者であるサラリーマンに商品は売れない

博士号を取るサラリーマンが出てきた


複業に対する8つの時代錯誤

1.「俺にだってできるが、やらないだけだ」という錯覚
2.「しょせん内職だ」という錯覚
3.「複業は兼業であり、本業がおろそかになる」という錯覚
4.「複業は帰属意識を希薄にする」という錯覚

5.「カタカナ業界と違って、固い会社だから複業なんて出来ない」という錯覚
6.「社内で一芸社員狩りをすればいい」という錯覚
7.「複業はリスクしかない」という錯覚
8.「会社の看板を利用した小銭稼ぎだ」という錯覚


インディー・ジョーンズ型複業サラリーマンになる13の方法

1.副業という甘い気持ちで複業は出来ない・・・すべて本業
2.収入は結果であり目的ではない。嫌な複業はするな
3.「何か複業がしたい」ではだめだ。
4.人間には第二の才能がある。授業料を払ったものがそれだ
5.忙しいからこそ複業ができるんだ

6.会社の中で優等生になりたかったら複業なんて考えるな
7.「あいつは特別」と言った時点から観客側になる
8.一度でも手を抜くと次の仕事はこない
9.群れるのを止めて、一人の時間を持つ
10.会社の中で浮いた存在に早くなってしまう

11.小さい間はつぶされる。大きくなるまで育てる。発表はそれから
12.マスコミを味方にする
13.はどこでも人出が足りない

なるほど。
中谷さん自身、博報堂でサラリーパースン生活を送り、複業を積み重ねながら、作家、マルチタレントの道へ進みました。
なかなか説得力のあるフレーズです。

先日発表された調査では、6割以上の新入社員が副業に興味ありと答えています。

時代は副業の時代・・・それを「複業」にすることが出来ればニッポンは、もっと活性化すると思います。

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