東京五輪であぶり出されたジェンダー問題。
JOC会長の「女性が入ると会議が長引く・・・」発言、TBSの野球解説者が「若いお嬢さんが殴り合うボクシングというスポーツ」発言、名古屋市長の「いい旦那さんを見つけなさい。ああ、恋愛禁止か」といった発言(金メダルをかじるのもドン引きでしたが)・・・ニッポンのオッサンたちは、webや世論から徹底的に叩かれました。
この国にとっては、良い教訓だったと思います。
DXやノンカーボンも大切ですが、ジェンダー問題は人権に関わる問題・・・一人ひとりが正しい認識を持たないといけないと考えています。
日経ビジネス誌2021/8/23号の特集記事「あなたの隣のジェンダー革命」。
日経らしからぬ特集記事に???でしたが、読んでみると、後頭部に鈍器!ショックを受けました。
実は、ジェンダー論、LGBTQは、ビジネスのプラットフォームである会社の組織、人事、マーケティング、戦略などに大きく関係しているのです。
コンテンツ
Part1 「夫に養ってもらえ」が女性を貧困に陥れる
Part2 グッバイ「男女」性別は二択じゃない
Part3 「家族とは何か」を問う役割論からと決別を
時代は進んでいるんです。
ニッポンのおっさん・・・時代の流れにキャッチアップし続けなければ、五輪で醜態をさらしたオッサンたちと変わらなくなってしまいます。
「男女差別はやめましょう」「セクハラはしません」程度の認識では、現状の課題解決は絶対に無理です。
この国は、男女平等指数で世界120位・・・先進国最下位。
女性が表に立ちにくい社会になっています。
・コロナ禍で女性の自殺者が増えた
・日本人男性は火事に協力しない
・女性は男性の経済力に惹かれる
・日本は非正規雇用・有期雇用が女性に偏る
個人的には、ポジティブアクション程度では駄目で、クォーター制や労働法改正ぐらいやらないと改善、改革は難しいと考えています。
LGBTについても、同記事では突っ込んだ解説がされています。
1年ほど前までは、「LGBT」という表記でしたが、現在では「LGBTQ」になっています。
そして、最新の表記は、「LGBTQ+」となっています。
「LGBTQプラス」と読むのでしょうか?
プラスされるのは「性的少数者」です。
LGBTQ+の人たちは、人口の8.9%・・・左利きの人と同じぐらい数だそうです。
台湾のITのスペシャリストで政治家のオードリー・タンさんのような天才が日本で出てくるとは思えません。
台湾の総統は女性・・・政策やスピード感が守旧派のオッサンたちとは明らかにレベルが違います。
菅総理、麻生副首相、二階幹事長・・・高齢者の多い政府自民党のエライさんが、タンさんのような人財にOKを出すとは、とても思えません。
イノベーションを起こすのは、「わかもの」「よそもの」「ばかもの」と言われています。
今の日本で、それらの多くの人たちが疎外されています。
頑固な昭和のオヤジから脱却するためにも、時代の空気から取り残されないためにも学び続けていかなければなりません。
加齢とともに、頑固になり、学ばなくなり、怒りやすくやり(前頭葉が縮小していくため)、ステレオタイプを捨てられなくなります。
自省です。
最後に、同記事では、
「求められるのは性別役割分担意識を払しょくし、多様な価値観を認めるジェンダー革命だ。自由と多様性にあふれる社会こそ、活気と成長を享受できるはずだ。」と締めくくります。
まさにそのとおりだと思います。
SDGsの「だれ一人取り残さない」スピリッツの実現、誰もが暮らしやすい社会を構築していくことがわれわれのミッションではないでしょうか?
多様性は、イノベーションに繋がると言われています。
少子高齢化が急速に進む日本・・・新しい価値を生み出すための砦は、ジェンダー革命を起こしていかなければなりません。