英国人小説家・カズオ・イシグロさんが紡ぐ物語は、<記憶>が重要な意味を持つ。
登場人物たちは、さまざまな形で記憶をたぐり、自身や世界との関係性捉え直す。
長崎市で生まれ5歳で渡英、後に英国籍を取得した<越境者>としてのアイデンティティーと無縁ではない。
1990年代のユーゴスラビア紛争で<一夜にして隣人同士が殺し合った>事実を着想のきっかけとして挙げた。
「1、2世代前の国家的、社会的な記憶が再起し、人々を戦いに向かわせる」。
記憶すべきか、忘却すべきかの問題は「個人ばかりでなく、国家や社会にも当てはまる」とイシグロさんは強調した。
国境や個人を超えた普遍的なテーマ性が、世界的ベストセラーを生み出し続けるイシグロ文学を支えている。
「日本で過ごした子どもの時の記憶が、初期の作品に大きな影響を与えた」
<日本流>の物の見方が作品に投影されてきたとして<日本に感謝したい>と記者会見で述べている。
登場人物たちは、さまざまな形で記憶をたぐり、自身や世界との関係性捉え直す。
長崎市で生まれ5歳で渡英、後に英国籍を取得した<越境者>としてのアイデンティティーと無縁ではない。
1990年代のユーゴスラビア紛争で<一夜にして隣人同士が殺し合った>事実を着想のきっかけとして挙げた。
「1、2世代前の国家的、社会的な記憶が再起し、人々を戦いに向かわせる」。
記憶すべきか、忘却すべきかの問題は「個人ばかりでなく、国家や社会にも当てはまる」とイシグロさんは強調した。
国境や個人を超えた普遍的なテーマ性が、世界的ベストセラーを生み出し続けるイシグロ文学を支えている。
「日本で過ごした子どもの時の記憶が、初期の作品に大きな影響を与えた」
<日本流>の物の見方が作品に投影されてきたとして<日本に感謝したい>と記者会見で述べている。