喫煙を開始し20~30年かかって発症し死に至る

2017年12月05日 11時04分01秒 | 医科・歯科・介護
喫煙と肺がんの関係は、疫学という学問で、タバコを吸う人と吸わない人を何十年も追跡調査をして(前向き研究)、その中で肺がんになる人が、喫煙者に何倍も多かったという研究結果がたくさん出たことから、証明されました。
WHOなどの最近の試算によると、日本でたばこが原因とされる死亡数は、2000(平成12)年には114,200人(男性90,000人、女性24,200人)に達しています。
20年で約2倍に増加したことになり、この傾向はさらに続くことが予想されています。
たばこ関連疾患の多くは、喫煙を開始してから20-30年かかって発症し死に至るので、現在の死亡の状況は過去の喫煙の状況を反映していることになります。
たばこを吸う人の死亡率は、吸わない人と比べて男性は1.6倍、女性は1.9倍
たばこを吸ったことがない人、むかし吸っていたけど止めた人、吸っている人の3グループで、 10年間の死亡率を比べてみました。
すると、たばこを吸う人の死亡率は、吸ったことがない人と比べて、男性では 1.6倍、女性では1.9倍と高いことが分りました。
死亡原因ごとにみると、たばこを吸う人の死亡率は、がん(男性 1.6倍、女性1.8倍)、心臓病や脳卒中などの循環器疾患(男性1.4倍、女性2.7倍)、その他の死因(男性1.6倍、 女性1.4倍)のいずれでも高くなっていました。
一方、たばこを止めた人の死亡率は、全死因、がん、循 環器疾患のいずれでみても、吸ったことがない人との差は認められませんでした。

喫煙率が下がっているのに肺がんが増えているのは、なぜ?
喫煙率のピークの30年後に死亡のピークがくると言うものです。
これは、よく考えてみると分かります。
タバコを吸ってすぐ "がん" になる訳ではありませんね。
しばらく吸い続けて初めて病気になるのです。
そのタイムラグが30年という訳です。

生命を総合的に把握

2017年12月05日 10時51分56秒 | 沼田利根の言いたい放題
生命の側面は、十種類に分類できる。
仏法では「十如是(にょぜ)」と説いている。
如是:このとおり=かくのごとし
生命は表面に現れるが、絶え間なく移り変わるものだ。
生命には一貫している性質・性分がある。
生命は心と性質・性分を具えた主体である。
生命には潜在能力がある。
生命に内在している力は、外界に現れ、他者に働きかける作用がある。
生命の働きには原因があって、結果を生み出す。
縁によって、結果が導かれる。
原因と結果が結合し、内面にも影響を及ぼす。
結果は時間や縁に応じて報いともなる。
生命は心、性質・性分、体、潜在能力、外部への働き、縁、内面、原因、結果、時間の影響下にある。
結果は時や縁に応じて報いとして外に現れるが、生命そのものは全てが一貫性をもっている。
病気、事故、過失などは、生命の側面から見れば明らかである。
その生命を善の方向へ導くことも可能なのである。
-------------------------------
酒やタバコ、暴飲暴食、運動不足、睡眠不足が健康を害する原因と結果となる。
子どもが、良い大人に出会うか悪い大人に出会うかは、縁の問題。
自己肯定感は、自身の潜在能力を信じられるかどうかである。
性質・性分にも生き方、生活は左右される。
時間・時代の問題もある。
生命を総合的に解き明かした天台大師の哲理は、それなりの説得力があるだろう。

12月4日(月)のつぶやき

2017年12月05日 03時34分06秒 | 医科・歯科・介護