首都圏 NHK NEWS WEB
01月23日
東京・府中市の小学校に通っていた時にいじめを受けたとして、20代の女性が市を訴えた裁判で、東京高等裁判所は「校長が中心となっていじめ問題を封印して闇に葬った」と指摘し、市に750万円あまりの賠償を命じました。
府中市の小学校を卒業した20代の女性は、高学年の頃から複数の同級生から暴行を受けたり、バケツの水を浴びせられたりするいじめを受けていたのに、学校に必要な対応を取ってもらえずPTSD=心的外傷後ストレス障害を負ったとして、市に賠償を求めました。
1審の東京地方裁判所立川支部は訴えを退け、女性が控訴していました。
2審の東京高等裁判所の野山宏裁判長は22日の判決で、「校長が中心となっていじめは存在しないという見解を堅持し、いじめ問題を封印して闇に葬った」と指摘しました。
その上で「校長らが対応を取っていれば、女性の症状はここまで長期化しなかったと考えられる」として1審の判決を取り消し、市に対しておよそ750万円の賠償を命じました。
府中市教育委員会は「今後、判決文を精査して対応してまいります」とコメントしています。
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