その日は朝から気持ちが重たくなるような 灰色の世界が広がっていた
前日深夜の雷雨はおさまったようだ
3.5kmに出場したはずの私…
やる気はあった!
どんな状況でも 完泳しよう!
私の中の決意は 固いと信じていた
でも浜に上がって来たのは どんなトップ選手よりも 私の方が早かった…
「ぷぅ~~~」
のどかな音で レース開始!
泳ぎの遅い私は 後ろからスタート
今思えば 後ろからスタートしたから 海の水が濁っていたのかもしれない
視界の悪い水の中!
(こわい…)
周りのみんなも 視界が悪いのか やたらに人とぶつかる
(こわい…)
気が付くと毎回呼吸をしている私…
その上 向かう方向が 定まらないので 2回に1回は ヘッドアップしている私…
(こわい…)
給水停を過ぎた辺りから マイナス思考の私が騒ぎだした
(やめよう~やめよう!泳ぐのやめよう!)
(沖に行ったら波が高いって、みんな言ってたじゃん!)
(毎回呼吸で泳ぎ続けたら、直ぐに疲れてきちゃうよ!)
(こんなにしょっちゅう、ベッドアップしていたら体力がもたないょ!)
(キレイな海が良いんでしょ?)
(何にも見えないじゃん!)
(泳いでて楽しいかい?)
泳ぐ私の直ぐ横を カヌーが通り過ぎた
(あ~ぁ、カヌーは行っちゃったよ…)
(周りを見てごらんよ)
(泳ぎ出したばかりなのに もう誰もいないじゃない)
後ろを振り向いた
泳ぎ始めた岸が 遠くに感じる
ベッドアップで前を向いた
オレンジ色のブイにぶつかる(><)
(ほらほら…)
(どこみて泳いでるの?)
(もう足の着かない所を泳いでいるんだよ)
(休む場所はないんだよ)
(このまま進んで大丈夫?)
(体力がもたなくなるよ)
(この大会の為にあんた どれくらい練習した?)
(海を甘くみるんじゃないよ!)
(泳力がないくせに 練習もせずに 大会なんかに出るんじゃないよ!)
(こわい…)
カヌーが見えた
(どうする…?)
(自力で泳げるうちに やめちゃいな!)
(どうする…?)
(早くしないとまたカヌーいなくなっちゃうよ…?)
(どうする…?)
今のあんたには、泳ぎきれるわけないでしょ!
ポ キ ン
心が折れる音が聞こえた気がした
カヌーに向かって 手を振った…
元気な声で こう言った
「すみませ~ん! やめま~す!」
呆気なく 私のオープンウォーターは 幕を閉じた…
この日の海は 波が高かったらしい(私はそこまでたどりついてない)
この日の海は 流れがきつかったらしい(私はそこまでたどりついてない)
無事に完泳した仲間達が 口々に 「死ぬかと思った!」と言っている(私はそこまで 頑張っていない)
私は多くの棄権者と同じ様に扱われた
でも自分では わかっている
同じじゃない…
岸にたどり着いた時に 涙が出てきた
バカな自分は 泣く価値もないのに…
悔しい…
がんばりたかった…
泳ぎたかった…
===でも 今の自分では あの海には 遊んでもらえない===
暗い話になってるけど、基本的にはとっても楽しい遠征でした!
ビデオカメラのテープが5本
デジカメの写真が160枚位(私の撮った写真の枚数)
楽しくなかったら そんな枚数や本数にならないでしょう~♪
そして、今度こそどんな海にも 遊んでもらえるように 練習しようと思うのです!
大会を楽しむ為の 基本は 『練習』でしょう~!
オープンウォーター?
どんな思いをしても やっぱり楽しい!
私も泳げる人たちの 仲間でいたい!
自然を相手に遊んでもらうには 室内プールで練習ですね♪
追記、少し前からコメントに返事を書くことができなくなっています
ちょっと 心が疲れています
何回か、書きかけるんだけど お返事が思うように書けません
ごめんなさい・・・