”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

トマトの葉の香りは・・・

2012-11-02 09:58:01 | 野菜

昨日、浜松での干し野菜講座終了後、

私は帰り道である磐田市に寄り、

トマトのハウスを見学させていただきました。

 

1棟に2000株の桃太郎ヨークが植えられているこの光景は、

緑のすがすがしさとともに、静かな迫力を感じます。

Img_5098

 

 

同じ圃場で育っても、樹の表情はさまざま。

そんな中で高糖度トマトに育つものは

 ・茎が細いもの

 ・ベースとなるグリーンが濃いもの

Img_5096_3

 

 

こちらをご覧ください。

Img_5094_2

実の上に小さなこぶのような実が付いているのが

わかりますか?

 

これは、1段目のトマトに表れやすい症状です。

1段目にできるトマトは、9月の中旬に花を咲かせます。

ということは、

花芽が付くのは、その1か月前。

高温時に付く花芽は奇形になりやすいのだそうです。

でも、味には何の問題もありません。

 

 

これから寒くなると、

夜だけハウス内を加温します。

Img_5097

 

日射量が少ない時期にゆっくり育てることにより、

栄養が蓄積され、甘みものってきます。

糖度が高いということは、

実が締まって小ぶりになり、その分、皮は硬くなります。

 

 

高糖度トマトが好まれるようになってから、

夏野菜であったトマトの旬は

春先へと変わっていきました。

でも、この旬の変化は

消費者の好みだけによるものとは言い切れません。

 

雨に弱いトマトはハウス内で作られますが、

近年の猛暑では、ハウス内の温度が異常に上がってしまい、

特に静岡のような暖地では、栽培が難しくなりました。

夏トマトの産地が、北海道や岐阜の高冷地というのも

これで納得がいきますね。

 

 

「トマトの葉って、とても良い匂いがするんですよ。」

と、生産者さん。

真似をして、葉を指でこすり合わせるように触ってみると、

ものすごく安らぎを感じる香りが・・・。

 

「あれ、この香り、何かに似ていませんか?

 食べたことがあるような気がします。」

と、私。

 

一番近い香りは、セロリの葉・・・でしょうか?

 

「収穫したてのトマトは、ヘタからもこの香りがするんですよ。」

 

ヘタの香りを楽しみ、硬めの皮にかぶりつき、

中から流れ出る甘い果汁と出逢う・・・。

今月下旬から始まる収穫が、待ち遠しくなりました。

 

コメント
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