袋井市・森町合同の農政勉強会が開催され、
圃場見学をさせていただきました。
その中のひとつ、株式会社 鈴生(すずなり)さんの
レタスの圃場は、見たこともない形状をしていました。
鈴生さんの本社は静岡市にあります。
しかし、関連会社とその圃場は県中西部に広がっています。
袋井市国本にある圃場も、
耕作放棄地を活用して作られました。
ハウスの前で説明をされているのは
株式会社 鈴生 専務取締役の鈴木壽美子さん。
こちらが、これから秋から春にかけて
2作レタスを作るハウスなのですが、
普通のハウスに使われるものよりも、
太いパイプが使われています。
そして、台風が来た時の突風に備えて
簡単にビニールがめくれる構造になっています。
と言いますのも、県西部は2年前と3年前の台風で
ハウス栽培の農家さんが大打撃を受けました。
その時の反省から、出来上がった新しい構造のハウスです。
森町、袋井市は、冬レタスの指定産地になっています。
冬の森町は、レタスのトンネルが延々と続きます。
これが、静岡県におけるレタス栽培の姿だと思っていたので、
大型のハウスでレタスが作られるなんて
考えたこともありませんでした。
ここで、レタスのトンネル栽培の欠点を考えてみましょう。
●トンネル内の空間が狭いため、その位置により
トンネル内の温度が著しく異なる。
↓
●トンネルの入り口付近に植え付けられたレタスと
中ほどに植え付けられたレタスでは生育に差が出るため
品質にばらつきが生じやすい。
●毎年、トンネルを設置し、収穫が終われば解体しなければならない。
これが大型ハウスになると
●温度管理がしやすい。
●品質が均一化し、出荷量も安定する
●秋から春にかけて二毛作が可能
●トンネル栽培に比べて、作業経費が削減できる。
というメリットが挙げられます。
もちろん、大型のハウスを作るのには、
資材コストがかなりかかります。
どの農家さんでも、簡単に切り替えられるものではないでしょう。
ただ、今までレタスというと、
水耕栽培のリーフレタスは除いて、
夏の長野、群馬の露地で栽培されたレタス、
冬の静岡を中心としたトンネル栽培のレタスしか
食べたことがなかったので、
大型のハウスで作られた「玉レタス」がどんな味なのか、
いただくのが楽しみです。 (^^)
株式会社 鈴生 鈴木専務、
貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。