今日の、タイトルに「偏食」とありますが
これは、人間の話ではありません。^_^;
Facebookのお友達で、とても美しい写真を撮る方が、
こんな興味深い投稿をされていました。
「普通のアゲハの幼虫はミカンや山椒など柑橘系の葉っぱに引っ付きますが、
キアゲハの幼虫はニンジン、パセリ、フェンネルなどハーブ系に引っ付きます。」
そして、こんな美しいキアゲハの写真を載せていらっしゃいました。
私が、興味を惹かれたのは、同じアゲハチョウの仲間でも
種類によって、食べる植物の種類が違っているという点です。
私たちが一般的に「アゲハチョウ」と呼んでいるものは「ナミアゲハ」。
そして、ナミアゲハ以外でもクロアゲハ、モンキアゲハ、
ナガサキアゲハ、カラスアゲハなどの幼虫も
ミカン科の葉を食べます。
ところが、キアゲハの幼虫は、にんじんなどのセリ科の葉を食べます。
どうして、食べる葉の種類が違っているのか?
これには、食べられる植物側の事情もあるようです。
植物は、生まれてから死ぬまで、その場所から動けません。
そこで、虫に食べられないようにするために、
体内に「毒」を蓄えるようになりました。
葉っぱを食べなければ生きていけない幼虫ですが、
すべての「毒」に対応することはできません。
そこで、虫ごとに「この毒なら、自分は大丈夫!」というものを見つけ、
その葉を食べるようにしているようなのです。
では、なぜアゲハチョウの仲間の中で、
キアゲハだけがセリ科の葉を食べるのでしょうか?
いろいろ調べていくうちに、キアゲハだけが遺伝子的に異なる
と書かれたものにたどり着きました。
それにしても、植物が体内に毒を蓄え、
チョウがそれを食べられるようになるまでには
どのくらい長い時間がかかっているのでしょうか?
生物の進化の歴史を1枚の美しい写真が教えてくれました。
岡山のSさん、ありがとうございました。 (*^_^*)