”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

最近初めて知った言葉

2016-03-19 14:55:00 | ブログ

彼岸の入りにお墓参りに行った時、

お寺の入り口に、見たこともない立札が立っていました。

 

「山門不幸」と書かれていました。

初めて聞く言葉です。

「不幸」の文字が入っているのだから、

何か良くないことが起きたんだろうとは思いました。

  

その場で、携帯で調べてみると

「寺の住職、または寺族が亡くなったことを表す。」

と書かれていました。

  

でも、ピンとこなかった。

このお寺に亡くなるような年齢の方はいらっしゃらないはず…。

   

本堂に入る玄関のところで、

ご住職の奥様が檀家さんと話している声が聞こえてきました。

「急なことで、救急車を呼んでも間に合わなかったのよ。」

 

そして、ご住職が今年の初めに亡くなられたことを知りました。

    

とてもスリムで、お若く見えるご住職だったので、

自分とあまり年が変わらないと思い込んでいましたが・・・。

  

29年前の祖母の葬儀の時に、

たしか42歳とおっしゃっていた気がします。

ということは、もう70歳を超えていらしたんですね。

    

29年前、火葬場でご住職にお昼ご飯をお出ししようとしたら、

「今、パソコンに檀家さんの名簿を入力している最中で、

 すぐに続きをやりたいんで、もらって帰っていいですか?

 うちの子供が育ち盛りで、このくらいおやつに食べちゃうんで。」

と、おっしゃって、お弁当を抱えて帰って行かれました。

   

今なら、檀家さんの管理にパソコンを使うことは珍しくないのでしょうが、

当時は、家庭にパソコンなどなかった時代ですから、

「えっ、お坊さんがパソコン?」

と、親戚のおばさんたちは目を丸くしていました。

  

   

あの時、お弁当をおやつに食べていた男の子は、

今や、立派なお坊さんになられて、

「こんにちは。ご苦労様です。」とご挨拶してくださいました。

   

ここのところ、人の死を数か月後に知るということが続き、

悲しい気持ちになっておりましたが、

このお父様よりも通る大きな声を聞いて、

少しホッとした気持ちになりました。

  

コメント
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