映画「よみがえりのレシピ」で紹介されたあつみかぶ。
山形県鶴岡市温海(あつみ)一霞(ひとかすみ)地区で
400年も前から栽培されています。
【画像お借りしました】
このあつみかぶの漬物が東京のイオンで売られているということを
お友達がFacebookで紹介されていたので、
私も地元のイオンへ向かいました。
ありました!! ヽ(^o^)丿
中味を取り出してみましょう。
このあつみかぶは、山の斜面を利用して、
昔ながらの焼畑農法で栽培されています。
では、その焼畑農法とはどういうものなのでしょうか?
【焼畑農法は循環型農業】
あつみかぶは、次のような工程で栽培されています。
1 杉を伐採した斜面に、8月上旬から中旬にかけて火を放つ。
2 まだ熱く煙の立ち上る地面に、種をまく。
(種には土をかけず、むきだしのまま)
3 10月上旬~12月にかけて、大きくなったものから順次収穫。
4 焼畑の跡地には、新しい杉が植林される。
つまり、あつみかぶの栽培は、
林業における伐採と植林のサイクルに沿って行われており、
毎年、場所を移動して行われています。
【焼畑農法の効果】
では、この焼畑農法にはどのような効果があるのでしょうか?
●畑地を焼くことにより、窒素含有量が増え、土壌が改良される。
●杉の栽培地だったので、枝葉が天然の肥料となる。
●畑地を焼くことで、雑草、害虫、病原菌を防除できる。
あつみかぶの栽培は、焼畑以外の畑でも盛んに行われていますが、
焼畑で作ったかぶは、特に雑味が少なく、
すっきりとした味わいに仕上がるのが特徴と言われています。
いただいてみると、果肉はすっきりとした甘味がありますが、
皮の部分に近づくにつれて、
かぶらしい郷愁を誘う香りと、ほろ苦さを感じます。
農業者の高齢化が進む中、
真夏に山の斜面に火を放つという作業を続けることは、
容易なことではありません。
あつみかぶの400年の歴史、そして、
焼畑の跡に植えられた杉が切り出されるまでの100年。
その年月の重みをしっかり噛みしめながら、
いただきたいと思います。