雨過天晴

ジャズとホークスとファッションなどなど
興味のあることには片っ端から手を出して
そして時々飽きます

浅川マキの世界

2021-01-30 | 音楽
今日のお昼にマクドナルドに行きました(ドライブスルー)。
YuさんがCM見てて「食べたい!!」と言っていた
「チキンタツタ 瀬戸内レモンタルタル」
を買って帰りました。
ワタシは普通のチキンタツタにしたのですが美味しかったですね。
ショウガの香りがいい感じ。
個人的にはフィレオフィッシュに並ぶマクドナルドNo.1メニューではないでしょうか。

さて最近ジャズの旧盤を漁っていて、当時の日本の音楽シーンとかも調べててたらドキッとする歌手・作品に出会いました。
浅川マキのデビューアルバム『浅川マキの世界』。

 
  1. 夜が明けたら
  2. ふしあわせという名の猫
  3. 淋しさには名前がない
  4. ちっちゃな時から
  5. 前科者のクリスマス
  6. 赤い橋
  7. かもめ
  8. 時には母のない子のように
  9. 雪が降る
  10. 愛さないの愛せないの
  11. 十三日の金曜日のブルース
  12. 山河ありき
浅川マキ (vo)
今田勝 (p, org, key)
原田政長 (b)
市原宏祐 (flu)
稲垣次郎 (flu)
横内章次 (g)
チコ菊池 (ds)

衝撃的でした。
歌声も歌詞も。



浅川マキの1970年の作品。
ワタシが生まれる前。

はじめ気になったのは、ジャズピアニストの今田勝のクレジットと寺山修司がライブの演出・歌詞を担っていたところ。
浅川の名前は知らなかったです。

寺山修司と言えば演劇実験室の「天井桟敷」。
ワタシは正直詳しくは知りませんが、当時の前衛芸術として高い評価を受けていたと聞いています。
当時の実験的な芸術・文化を支えたのがアートシアター新宿文化という劇場。
その地下に「アンダーグラウンド蠍座」という、実験的な映画や芝居をする90席の小劇場が1967年に作られたそうです。
そこで寺山が演出したのが浅川のライブで、本作の8曲目以降はそのライブ音源です。
2, 5, 7, 10-12曲目は寺山の作詞。
どの曲もインパクト強くて当時のアングラ感に満ちています。

6曲目の
「不思議な橋がこの町にある 渡った人は帰らない」
って歌詞も強烈で、ワタシがスピーカーで聴いていたところ、Yuさんが
「・・・怖いんですけど」
と言ってきました。

7曲目とかは「寺山修司の世界」と言っても良いほど。
港町の娼婦が水夫に殺される事件を描いていて、もうとてつもなくアングラ感強めの物語です。

そのような癖の強い歌詞を歌い切る浅川のハスキーヴォイス。
華やかな世界とは程遠い薄暗い世界。


東京オリンピックや大阪万博など日本経済の発展の裏側で、三島由紀夫の割腹自殺や学生運動、日本赤軍などの成長の歪も顕著だった時代。
改めて「昭和」の力強さを思い知る作品でしょう。



British Army PCS Thermal Jacket

2021-01-28 | ファッション
今日東京は雪だったそうですね。
大阪は割と暖かい一日でした。
ただ明日からは冷えるみたいです。
暖かい日が続いていたとは言え、まだ1月。
もう少し寒い日があるでしょうね。

先日冬物のアウターを買いました。
古着屋で。
イギリス軍のPCSサーマルジャケット。


3,4年前くらいから結構名前は売れていましたが、近代ミリタリーファッションを代表する一つです。
米軍だとECWCSレイヤリングシステムのレベル7とかがメジャーですが、極寒地仕様のため、日本のタウンユースでは少しオーバースペックらしいです。
その点英国軍のPCSレイヤリングシステムはそこまでではなく、ちょうどよい保温性です。
その昔ワタシもMA-1やN-3Bのようなジャケット・コートを着ていましたが、そういったモノの現代版でしょうか。

表地は撥水性が高いマイクロリップストップナイロン素材を使用し、高い撥水性能とともに引き裂けにも強いです。
中綿には保温性、速乾性、軽量性に優れた高機能中綿を使用。
軽くて暖かく、湿気や雨に強い。
さすが軍人に優しい。

首元はフリース素材で冷気を抑えます。



襟もとにはフードが内蔵されていて、ワイヤがついているため、フードの形を整えることが可能です。



フロントジップはダブルジップ。



フロント右胸にはフラップがついていて、左胸にはポケット。





この左胸ポケットは収納が深くて、実はジャケット全体を収納できるパッカブル仕様。


両サイドにはジップ付きのポケットで深さもたっぷり。



サイズ感的に、ワタシは普段XLサイズを着用するのですが、こちらはLサイズにしました。
写真をお借りしてきましたが、このモデルさんが175cmらしいです。



ワタシもそのくらいなのでジャストな丈感です。


タグには英国軍の証、ブロードアロー。

無骨なシルエット・スタイルですが、それゆえサクッと羽織ればクールに見えると思います。
ジャストサイズで購入したので、コートのインナーでも使えますし、1枚でも大阪なら十分寒さを凌げそうです。

今だと相場が2万円前後くらいで手が届きやすいのもいいですね。
レベル7だと倍以上しますからね。
より高スペックなので仕方ないですけど。

ちなみに古着屋で探せばもっと安く買える場合もあります。
ワタシは相場の半額以下で購入しました😁



オレのランチ@グリル ロン

2021-01-27 | 食べ物
今日梅田に行きまして。
やはり人は少ない。

先日言っていましたビルケンシュトックのロンドン、結局修理することにしました。
確かにツルッとしたアッパーレザーに縫い目が出るのは嫌ですけど、放置しておけばそのまま亀裂も大きくなるし。

あと年明けに買ったユニクロのシャツを返品。
ワタシのサイズで買ったつもりが、何を間違えたかレディースのサイズを買ってしまっていたのです。
試着もしなかったので気づかず、帰ってボタンが逆なのに気づいた次第でした。
返品は買った店舗で、なおかつ買ったフロアでしかできない、とのことだったのでこの機に。

せっかく梅田に来たのだから、ランチは美味しいところに。
行きつけの洋食屋「グリル ロン」さんへ。


ワタシが頼むのはいつも同じ。
Bセット。





白身フィッシュフライ・ヒレカツ・ハンバーグ。
税込950円。

ウマい。
ウマすぎる。
(©十万石まんじゅう)

カツもハンバーグももちろん好きですが、フィッシュフライが大好物なんですよ〜。

ちなみにAセットはエビフライ・コロッケ・ハンバーグです。
他にもステーキセットやオムライスなども美味しいです。

ちなみに今日ワタシがいた限りでは、Bセットの発注が多かったですね。
追加でカキフライ頼んでいる人もいました。

店内は阪急3番街(地下)の店にしてはやや狭いので、どうしても少し待つことになると思います。





いかにも洋食屋さんっぽい洋食屋さん。
阪急梅田駅の地下2階。



ひびわれ

2021-01-25 | ファッション
あぁあぁあぁ・・・・

お気に入りのビルケンシュトック ロンドン。
せっかく去年ソールをビブラムに替えたのに。

アッパーのレザーがひびわれ。


さっそく馴染みの靴の修理屋さんに相談したところ、

「ヒビが入っているのはよく動く部分(負荷のかかりやすい部分)ですので、こういった部分はパテ埋めしてもすぐに割れてきてしまいます。
ですので、この場合は裏から革をあてて、アッパーをミシンでジグザグに縫う修理くらいしかありません。

やはり少し目立ちますのであまり好まれない方もいらっしゃいますが、亀裂の進行を止めることはできます。

金額は亀裂の長さ等にもよりますが、大体一ヶ所¥500+税程度です。」

そうなのね・・・。
ワタシはパテ埋めである程度きれいに戻ると思っていました。

どうしよっかなぁ。

検討します。



Jutta Hipp At The Hickory House Vol.1

2021-01-21 | 音楽
今日の大阪は雲ひとつない青空で比較的暖かな日でした。
2,3日前の極寒が嘘のよう。
しかし以前も言ったと思いますが、ワタシは曇天の冬空が何故か好きなんです。
夏生まれの夏男なのに。
どんよりとした冬空のもと、わざと一人ぼっちになるのが何とも好きで。
普段は友達とワイワイしていないと気がすまなかったくせに。
多分いつもワヤワヤしてる分、すっごい孤独感を味わいたい病がたまに発生していたんでしょうね。

そんなときを思い出す時にワタシが思い浮かぶアルバムがなぜかコレなんですよね。
ユタ・ヒップの『Jutta Hipp At The Hickory House Vol.1』。


 
  1. Take Me In Your Arms
  2. Dear Old Stockholm
  3. Billie’s Bounce
  4. I’ll Remember April
  5. Lady Bird
  6. Mad About The Boy
  7. Ain’t Misbehavin’
  8. These Foolish Things
  9. Jeepers Creepers
  10. The Moon Was Yellow
Jutta Hipp (p)
Peter Ind (b)
Ed Thigpen (ds)

栄光のBLUENOTEの1500番台である1515番。
Vol.2が1516番で連番です。

 
1500番台で唯一の女性リーダー作です。
ヒップはドイツ出身で、ナチス政権下、第2次世界大戦中の日本と同様ジャズは「退廃音楽」と位置づけられていた中で9歳から始めたピアノでジャズを演奏していました。
戦後荒廃したドイツでそれなりの知名度を得た彼女をアメリカのジャズ評論家レナード・フェザーの目に止まり、BLUENOTE総帥のアルフレッド・ライオンにつながるのです。
幸運なことに彼女は当時ステーキハウスながらジャズ生演奏を売りにしていた「ヒッコリー・ハウス」で専属ピアニストとしての職を手に入れます。
専属契約は半年と長期に渡るもので、はじめはなかなかアメリカ人にうまく発音してもらえなかった自分の名前もすっかり馴染んでいったそうです。
そして1956年4月5日、「ヒッコリー・ハウス」でライブ・レコーディングを行います。
それが本作及びVol.2です。
リリースされた曲順も、ライブの時の曲順。
予めライオンと曲順まで決めていたのでしょう。

アメリカで知名度がない彼女のサポートにはレニー・トリスターノのサポートをしていたピーター・インドとオスカー・ピーターソン・トリオのレギュラー・メンバーだったエド・シグペン。
ライオンがどれだけ彼女を推したのか分かります。

イントロダクションはフェザーがつとめ、彼女を紹介するところから本作は始まります。
その後にはか細くちょっと自信なさげな彼女の自己紹介があり1曲目へと移ります。
その1曲目から、あの自信なさげな声だったはずの彼女のピアノは凛とした音を奏でるのです。
この流れがワタシは大好きで何度もリピートしてしまいます。


派手さは微塵もなく、ただただピアノと正面に向き合う。
的確な指運び。
観客に媚びる感じは全く無く、このライブ、このレコーディングに真面目に取り組む姿勢。
インドとシグペンは実力通りに彼女をサポートしています。
素晴らしいピアノ・トリオのライブ盤が誕生するのです。

恐らくライオンら首脳陣としては今後の彼女の活躍も視野に入れていたと思います。
この2枚のリリースの後に、以前共演したことのあるズート・シムズと再会し、『Jutta Hipp With Zoot Sims』を録音します。
BLUENOTE 1530番。

 
しかし彼女はその後ピアノで生計を立てることなく、衣料品工場で働き、絵画へ興味を持つようになりました。

一説には極度のステージ恐怖症だったとも、また彼女の厳しい生い立ちの中でPTSDに苦しんでいたとも言われています。
そして2003年4月7日に亡くなります。
享年78歳。

その孤独さを感じると、ワタシはやはり冬の曇天を思い起こさずにはいられません。
危うさのある彼女の才能の輝きがBLUENOTE1500番台の3枚に集約されています。



Blue's Moods

2021-01-17 | 音楽
最近ハマっているジャズ旧盤猛アタック。

本日はイイですよ。
ブルー・ミッチェルの代表作『Blue's Moods』。


  1. I'll Close My Eyes
  2. Avars
  3. Scrapple From The Apple
  4. Kinda Vague
  5. Sir John
  6. When I Fall In Love
  7. Sweet Pumpkin
  8. I Wish I Knew 
Blue Mitchell(tp)
Wynton Kelly(p)
Sam Jones(b)
Roy Brooks(ds)

これは本当に「絶対名盤」。
定義は色々あると思いますが、ワタシの「絶対名盤」は「いつ何時でも」、そして「何度も」聴きたいと思わせる作品です。
ビル・エヴァンスのRiverside4部作やマイルス・デイヴィスの諸作、そして前回紹介したようなBLUENOTE1500番台・4000番台などの中にも「絶対名盤」があるのですが、それと同等に素晴らしい作品です。

ミッチェルはそれらのジャズマンほどメジャーではありませんが、彼のトランペットは非常にクリアで伸びのある音。
歌心がありつつも変なこぶし回しはしない、どストレートなトランペッターです。

そして彼をサポートするのはウィントン・ケリー、サム・ジョーンズ 、ロイ・ブルックス。
特にケリーとの相性が抜群です。
ケリーもミッチェル同様、とてもクリアな演奏で、なおかつミッチェルの裏をとるリズム感も抜群です。
録音状態もワタシは好きで、メンバー全員の音がしっかりと残されています。
ミッチェルとブルックスは中央、ケリーは左から、ジョーンズは右から聴こえる配置も、ワタシはどちらかというとすべての音が中央から聴こえるほうが好きではあるのですが、本作ではこの配置で全く問題ないです。

絶対に聴いてほしいのは1曲目。
これぞミッチェルの会心の演奏ではないでしょうか。


この曲を聴ける喜び、幸せ。
是非視聴してみてください。
多分ジャズをもっと聴いてみたいと思わせてくれることでしょう。



Moods

2021-01-15 | 音楽
金曜の夜だというのにまったくウキウキしません。
寂しいもんです。

大阪では19時くらいに大動脈の地下鉄御堂筋線が人身事故で止まってしまったようです。
ワタシは今は利用していませんが、一番混む路線の一つです。
普通なら、
「仕方ない、いっぱい引っ掛けて時間潰すか」
ってこともできるんでしょうけど、今はそうもいきません。
ようやくこの時間に動き出したようで何よりです。

さて年が変わって旧盤を漁っている、と言いましたが、せっかくなのでこれからジャズを聴こうという人にもオススメな一枚を。
ザ・スリー・サウンズで『Moods』。


 
  1. Love for Sale
  2. Things Ain't What They Used to Be
  3. On Green Dolphin Street
  4. Loose Walk
  5. Li'l Darlin'
  6. I'm Beginning to See the Light
  7. Tammy's Breeze
  8. Sandu
The Three Sounds:
Gene Harris (p)
Andrew Simpkins (b)
Bill Dowdy (ds)

ジャズに触れると絶対触れるのがメジャーレーベル BLUENOTE。
そしてそのBLUENOTEの中でも一番売れて人気が高いのが、いわゆる1500番台と4000番台の約200枚の作品(いくつか欠番があります)。
大体ジャズを聴きたいけど何聴いたら良い?と聞かれたならば、この中から数枚出てくると思います。
この時期アルフレッド・ライオンというBLUENOTEの創設者・名プロデューサーがいて、彼によって多くのジャズマンが日の目を浴びることになります。
そのライオンが聴いたそばからすぐにレコーディングの専属契約したというのがジーン・ハリス率いるザ・スリー・サウンズでした。
彼らは1500番台最後の1600番『Introducing The Three Sounds』をリリースします。

 
このあと1601番、とはならず(すでにEP盤で使用済み)4001番へと続いていきます。

ザ・スリー・サウンズは4012番、4014番、4020番、4044番、4057番、4072番、4088番を4000番台で残します。
この中の4044番が今回オススメの『Moods』になります。

ザ・スリー・サウンズはスタンダードを中心に演奏していて、あまりこねくり回した演奏はしません。
それゆえ「イージー・リスニング」をジャズファンからも揶揄され、現在はあまり人気はない方だと思います。

しかし決してこの聴き心地の良さを「イージー・リスニング」と片付けるのは良くない。
最初に触れるジャズとしては何より、ジャズを聴き続けて現代ジャズからちょっと離れた時に、彼らのアルバムは実に聴き応えがあるのです。
特に頭3曲ですね。
アルバムタイトルに触発されたような1曲目、2曲目はスローなブルースに仕立て上げられ、3曲目はこの曲をこよなく愛していたビル・エヴァンスよりも軽快でリズミカルに演奏しています。



3、4周目くらいのザ・スリー・サウンズ。
やっぱりワタシは大好きです。

なおザ・スリー・サウンズのアルバムの多くは彼ら3人が仲良く写ったもの。
本作のセクシー美女はアルフレッド・ライオンとこの後66年に結婚するルース・メイソンという女性。
ちなみにルースはライオンの2人目の奥さんで、最初の奥さんはトランペッターのフィル・スタインの妹ロレインと44年に結婚しています。
ロレインはライオンと離婚後、名門ライブハウス ヴィレッジ・ヴァンガードの店主マックス・ゴードンと再婚したそうです。

最後はちょっと大きなお世話情報でした。



En el jardín

2021-01-13 | 音楽
大阪もとうとうコロナで緊急事態宣言出ました。
ワタシの馴染みのお店もとりあえず2月7日までは営業をやめることにしたと先程連絡がありました。
なんてこったい・・・。
今感染者が増えているということは年末に感染したんでしょうね。
何かと人と会う時期ですから、とは言え結構口酸っぱく感染予防を言われていたんですが。
兎にも角にも医療完全崩壊だけは避けなければいけませんので、ワタシも色々と自粛します。

そんな世知辛い世の中に明るい光を差し込んでくれるアルバムをご紹介します。
カルロス・アギーレとヨタム・シルバースタインのデュオで『En el jardín』。


 
  1. Fairytale
  2. Nuevos viejos amigos
  3. João
  4. En el jardín
  5. Ga'aguim
  6. Paisaje imaginario
  7. Madrugada
  8. Tanto para agradecer (a Ivan Lins)
Yotam Silberstein (g, vo)
Carlos Aguirre (p, rhodes, acc, synth, guitarrón, b, b-fl, perc, vo)

久しぶりにカルロス・アギーレの新譜を聴きます。
あの時に購入したアルバムがワタシの所有盤では最後。

 
コンサートはソロでしたけど、会場も教会ということもあってか非常に優しいコンサートでとても心地よかったです。

本作はイスラエルのギタリストであるヨタム・シルバースタインとのデュオなのですが、この二人は前からの友人だったそうです。
アルゼンチンとイスラエル。
ただ確かにシルバースタインは結構南米系の楽曲も演奏していましたのでその辺の縁でしょうか。

シルバースタインがギター、それ以外アギーレが演奏。
楽曲もシルバースタインの1曲目から始まり、以後アギーレと交互に4曲ずつ演奏しています。
優しいハーモニーを奏でる楽曲揃いで、時折3曲目のボサノヴァ的なものであったり、逆に5曲目はちょっと中東よりの憂いある曲だったり。
小難しさは一切なく、ただただ優しさに包まれます。



今だからこそなおさらこの作品がありがたく思えます。
どうか世の中がやさしくありますように。



Day Break

2021-01-11 | 音楽
成人の日。
各地の成人式はコロナのせいでややこしいことになっていて非常に残念。
今夜とか本当なら酒を飲みながら大騒ぎするところでしょうが、それもままならない。
何とも言えません。

さて新年一発目のジャズは旧盤から。
チェット・ベイカーのライブ盤で『Day Break』。


 
  1. For Minors Only
  2. Daybreak
  3. You Can't Go Home Again
  4. Broken Wing
  5. Down
Chet Baker (tp) 
Doug Raney (g) 
Niels-Henning Orsted Pedersen (b)

最近時間があるときは旧盤を漁っていて、やはりジャズの魅力を再認識しています。
で、チェット・ベイカー。
スーパーイケメンだった若い頃の作品もいいですが、欧州に渡ったあとの演奏もいいです。
むしろ欧州盤のほうが好きかも。
本作もそうですが、欧州ジャズ名門レーベルの一つSteepleChaseには良作が豊富で、とても追いきれていないのですが、それはそれで今後の愉しみです。

さて本作はデンマーク コペンハーゲンのライブハウス「モンマントル」でのライブ作品です。
サポートには偉大なるジャズギタリスト ジミー・レイニーを父に持つダグ・レイニー、そして地元のベーシスト ニールス・ペデルセン。
ドラムレスのトリオです。

収録曲は5曲で、ジミー・ヒース、ホーギー・カーマイケル、ドン・セベスキー、リッチー・バイラーク、ラストがマイルス・デイビスのカヴァーとなっています。
この選曲が抜群に良いです。
枯れっ枯れのこの頃のベイカーに相応しい。
このトランペットはなかなか出会えないですよ。
この音に相応しいスロー系の曲と2曲目はベイカーの声も入ってきます。
味付けはあっさり塩味。
シンプルでいて奥深いコクあり。
ゴリゴリ系のベーシスト ペデルセンもあまり走ることなく、ベイカーを崇拝しているかのようにシンプルにサポートします。
レイニー、ペデルセンともにソロの場面はありますが、やはり主役はベイカー。



ワタシが聴いたベイカー盤の中でもトップクラスで素晴らしい作品だと思います。
必聴です。



セトウツミ

2021-01-06 | 
新年早々面白いマンガに出会いました。


 
サブタイトルは
「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうか」

その通りに高校2年生の瀬戸と内海が川沿いの階段でただひたすらにダベるマンガ。
ただ彼らの会話はそんじょそこらの漫才師よりよほど面白い。
絶対相手よりしれっとウマいこと言ってやろうとする姿勢はシュールを一周通り越してゴリゴリに笑かしにかかっていて、ハマったときにはついつい声を出して吹いてしまいます。





元サッカー部のホープで先輩と揉めて部活を辞めた瀬戸(ボケ)と、常にクールでどうにもならないことはどうもしないクラスでも孤高の塾通い内海(ツッコミ)。
同じ学校で同じ学年でありながらお互いのことを知らず、ばったり川沿いの階段で出会って意気投合。
アツい青春とはかけ離れていつつも、なぜか川沿いに集まってダラダラとウマいことを言う2人を見ると、こんな青春もありやなぁ、と思ってしまいます。

全8巻。
最後はそれまで読んでて全く気づかなかった伏線を見事に回収。
ちょうど良い話の長さで素晴らしい作品。

2013年から2017年の間に連載されていたそうで、実はテレビ東京でドラマ化、そして映画化もされていたそうです。
まーったく知りませんでした。
大体週刊少年チャンピオン連載って相当中々なもんですよ。
気付きませんって。
でも映像化されたということはそれだけ世の中にインパクトを与えていたのでしょう。
いや、もう少し早く出会っていたかったな。
もったいない。

昨年から今まで読んでこなかった、または知らなかったマンガの掘り起こしをしているのですが、その中で発見した作品。

青春を描く新たなバイブルとして表彰しても良いんじゃないでしょうか。