所用で出かけた先がここのすぐ近くだったので、帰りに立ち寄った。
僕が社会人になって初めて通ったのが、この街にあるオフィスだ。
広場は季節によって色々な用途に使われるが、さいきんはもっぱらフットサル場になっているみたいだ。以前はテニスコートだったり、薪能をやったり、スケート場になったりしていた。
東京は街の移り変わりが激しい。都心のオフィス街の再開発も、さいきんとみに盛んなようだ。
この建物もそう新しくはないが、いぜんと変わらないたたずまいを見せている。
もっとも、飲食店街のテナントはすっかり変わってしまった。喫茶店、本屋、DP屋、ネクタイ屋・・。とんかつやはリフォームしながらもまだ残っていて、へえ、と思ったりしたけど。
隣のビルにあった郵便局もなくなってしまった。
まあ、おセンチといわれれば、そうなのだが、つい昔のことを思い出してしまう。昔っていうけど、なんだか時空がねじ曲がったみたいな感じで、つい昨日のことのような気もするんだけどね。エレベータで上に上がって、ドアの暗唱番号を押せば、昔の同僚に会えるような気がしてくる。
テナントがなくなってからかなり長いと思う。ここはコンピュータメーカーのショールームだった。
昼休みに良く遊びに行って、カタログをもらったりしていた(・・・昔からやってること、変わってないな)。
街も時代と共に変わるが、そこにいる人々も次々と変わっていく。喫茶店でころころ笑っている若い女性、新聞を読む熟年の紳士、階段を駆け上がる若いサラリーマン、早足で駅に向かうキャリア・ウーマンらしき人・・。昔も今も、同じような風景だが、同じ人々が今もおなじことをしているわけではない。ロボットじゃないからね・・・。