ビジネスをつくる仕事 (講談社現代新書) 価格:¥ 798(税込) 発売日:2013-10-18 |
読みたい本がたくさんあるのに、消化できなくて困っているのだが、これは本屋で手にとって、帰りの電車とモスバーガーで一気に読んでしまった。
うまく言語化できないので、今はあまり触れないようにするけど、この方を含めて総合商社の方には、共通してなんというのかものすごくオーセンティックな世界観、日本国家観みたいのがある(僕の体験から。自分の身の回り、業界には、そういう人、いないんだよなあ)。
この本からもそれは感じられる。ビジネス立ち上げ云々はともかく、ビジネスマン心得として至極健全、かつ要領を得た内容だと思う。うちでは外部の業者を使って若手の教育とかをお願いしている。そう言っては何だが、そのプログラムは本書に比べると余りに観念的で退屈だ(優れたものもあるし、受け手の問題も勿論あるけど)。
僕はアンダーラインや付箋の代わりに、ページの端を折っておくのだけど、ページの後半は折ったページだらけになってしまった。特に、「お金の流れ」の話は面白い。よく、ビジネス講座でやっている財務諸表の読み方、みたいな講座だと、売上高営業利益率が云々で、交際費や交通費がどうたら、という講義をする。聞く人は、ほお、いい勉強をした、と思う。けど、数日経つと忘れてしまう・・。あれは何かの役に立つのだろうか?
経営者など、しかるべき人は常にお金のことを気にかけている必要がある。別に数字で把握していなくても、とりあえずこれは高すぎ、とか感覚が働けばいいのだが。普通の人も、それに準じてまずは健全な金銭感覚さえ持っていればいい。余談だが、社費で飲食したり、買い物することが楽しいという感覚には、どこかタバコ吸うみたいに、罪悪感を楽しむみたいなものがあるのかしら(まあ、それを言ったら、贅沢品を買うというのはみんなそうか)。
最後の「人」の項目は、それこそ処世訓みたいな内容だ。「自らを評する人は注意」、「いい人に注意」には笑ってしまった(実際にモスバーガーで声を立てて笑ったわけではないが)。「いいひと。」ならぬ「いい人」は、たしかに怖いです・・。
「人間、上げたり下げたりすると壊れる。」は笑えないです。僕は若い子をすぐ持ち上げて、後で困ることがある。気をつけないとな。