2007/07/16
「そんなとき太宰大弐がのぼりたり一族郎党数多くにて()」
「琴の音に引きとめらるる綱手縄たゆたふこころ君知るらめや(#37)」
「心ありて引く手の綱のたゆたはばうちすぎましや須磨の浦波(#38)」
「流された源氏のよさがしみじみと思い出されて皆懐かしむ()」
「山がつの庵に焚けるしばしばもこととひ来なん恋ふる里びと(#39)」
「焚ける柴の煙をみては頻繁に訪れてほし恋ふる里びと()」
「いづ方の雲路にわれも迷ひなん月の見るらんことも恥ずかし(#40)」
「月みれば恥ずかしくなるこのわたし行く方知らず雲間に迷う()」
「友千鳥もろごえに啼く暁はひとり寝ざめの床もたのもし(#41)」
「明け方に千鳥が哀れに啼くにつれ寝られぬわれは友得し思い()」