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「1.朝廷ミカドにて支配されたる遠国に汝イマシらいればわれは安心()」
「2..安心し吾は遊ばむ手を組んで時に打ち撫で労いしよう()」
「3.汝イマシらが還り来む日に相飲まむこの酒こそは豊御酒トヨミキの酒()」
「食ヲす国の 遠の朝廷ミカドに 汝イマシらし かく罷りなば 平けく 吾は遊ばむ
手抱テウダきて 吾はいまさむ 天皇スメラ朕ワが 珍ウズの御手もち 掻き撫でそ
労ネぎたまふ 打ち撫でそ 労ぎたまふ 還り来む日 相飲まむ酒キそ
この豊御酒トヨミキは(天皇の節度使の卿等に酒賜へる御歌一首、また、短歌 #6.0973)」
「大夫マスラヲの行くちふ道そおほろかに思ひて行くな大夫の伴(反し歌一首 #6.0974)」
「たくましい大和男がいく道は易く思うな険しと思え()」
「この反歌聖武天皇作れると確かに格調ありと思わん(右ノ御歌ハ、或ハ云ク、
太上天皇ノ御製ナリト。)」