「黙示録」(池上永一著)読了しましたー。
波乱万丈な人生を1日半で辿るのは
さすがに疲れた…(笑)
そりゃ、途中休憩も必要さーねー。
とりあえず感想を一言で言うと、
テンペストが琉球版ベルバラなら、
黙示録は琉球版「ガラスの仮面」だな。
これとか、もうハマりまくり!→ ★ ★ ★ 両方読んでる人は絶対共感してくれるはず。
※一言感想後日談→ ★
というわけで、ちょっと休んでからまた書き足しますー。
*
↑過去記事でもUPした佐敷上グスク、月代の宮。
はい、戻ってきました。
ちょこっとレビュー書いておこうと思います。
見たくない人は飛ばして下さいね。
「黙示録」、どんな物語かと言うと、
薩摩侵攻から100年余り。
大国のはざまにあって、琉球は琉球であるために
これからどうあるべきなのか。
そんな中、
天才型だけど貧しい生い立ちの了泉と、
努力型の正統派、雲胡が
新の舞踊家を目指してしのぎを削る物語。
「誰も武力で張り合おうなどとは申しておりません。
国力とは戦をするだけの力ではございません」
「では琉球は何で清国と戦うのだ。
幕府を何で黙らせるのだ」
「優雅さ、憧れ、人の心を惹きつけてやまない芸術でございます。
美は大砲千門に値する武器になるとお心得ください。
人は美しいものの前には畏まります」
(P65-66)
江戸上り、冊封儀式、そして組踊誕生…。
テンペストが首里城感心への起爆剤になったように、
黙示録は琉球芸能(舞踊・組踊)への関心を大いに引き出してくれる
物語になっているなーという感じです。
物語に登場する数々の琉舞を実際に見てみたくなる。
こうやって小説と言うエンタメを通して
琉球の歴史や文化、伝統芸能への興味のとっかかりを
作ってくれるのはとてもありがたいですネ!
テンペストで首里城ツアーができたように、
黙示録では舞台鑑賞ツアーができそうです(^ε^)
しかし、池上作品の特徴でもある変態キャラ…
今回のもキテました…
(っていうか、いいのか…?ハラハラ…)
こいつに関しては、もう、嫌悪感しかない
徐丁垓よりも嫌だー。
徐丁垓も後半はコワれたただの変態だったけど
前半はまだマシだったもん。
でも主人公の了泉もテンペストの寧温君(優等生)とは違って
なかなかのキャラだったけどね。
読みながら、「うわ、こいつサイテ―」と思った箇所も1つ、2つ、3つ…(笑)
でももちろんそれは物語として然るべき人物像でもあるのですが。
前半ははキャラも濃いし若いしで、はちゃめちゃな感じだけど
後半、特に10章以降は崇高な題材でより文学的というか、
ぐっと精神世界の深みに迫る展開で興味深かったです。
「歌舞伎役者は大衆のために演る。
組踊は国賓のために演る。
だが、本来の芝居や舞踊は誰のためにあったのか。」
(P534)
芸能とは、舞とは何ぞや!?
その本質はなんだ!?
主人公、了泉が掴んだその答えとは!?
さあ、読んでみよう「黙示録」。
沖縄の、特に芸能、舞台に携わる子どもたちにも
是非読んで欲しいな
(ああ、でも変態キャラ故に子どもに薦めていいものかどうか…(悩))
…ちなみにワタシは亜弓さん派です。
カッコイイよ姉さん!
byガラスの仮面
ちなみに「ガラスの仮面」は愛読書の1つ。
全巻持ってる♪
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