百十~MOMOTO~
2019年1月5日(土)
きむたかホール
出演/肝高の阿麻和利高校生メンバー・Team NEXT TAO
毎年の定期公演と定着した
"泣ける現代版組踊"殿堂入りの百十!
今年は2デイズで、
3人の百十踏揚役
(去年と同じチヒロさん・リサコさんと、現・百十踏揚役のエリカさん)
ということで、
どの公演も見ごたえのある悩ましい公演設定!
チヒロさんは抜群の安定感だろうし、
リサコさんは実際に「母」となっての初舞台に興味があったし
エリカさんは百十公演では初百十踏揚だし……
色々な事情で全部は見れなかったので、
キャストで選ぶというより、
自分自身の日程の都合だけを鑑みて、
土曜の夜公演観劇と相成りました。
(奇しくも、ちょうど7年前のこの日1/5が百十の初演!)
+
百十踏揚の幼少期、通称「ミニモモ」ちゃん。
これまではおてんばで強気なお嬢様って感じだったけど、
今回はセリフ回しが柔らかい感じで
同じセリフややり取りなのに
(賢雄をポカっともするし)
これまでのような
強気なおてんば感はそんなになくて
かわいらしい無垢なお嬢さん
って感じでした。
この感じ、好きです♡
大人百十踏揚はリサコさん。
元々おきれいで姫感抜群なのですが、
これまでよりも柔らかい雰囲気というか、空気を感じました。
母性ってやつかしら。
思徳との別れのシーンなどは
泣きの演技がもう演技じゃなくて、
嗚咽感や震えている感じがまさに迫真の…でした。
阿麻和利の霊が笛を吹き百十踏揚が踊るシーンでも
思戸に話しかけられて我に返ったとき、
涙を拭う仕草をしていたりと、
より百十踏揚の「想い」が伝わる百十踏揚でした。
思徳金も素晴らしかった!
これまでよりも仕草などにダダこね感が出てました。
百十踏揚との別れに「嫌だ!」ってハッキリ反発したり、
地団駄ふんだり、
百十踏揚と抱き合った後もさらにすがったり、
田場を振り払うのも1回ではなく何度もだったり。
お母さん大好きな子供感が最高に出てて、
だけど同時に意思の強さも感じられたりして
余計に涙を誘いました。
カーテンコール後の墓参りのシーンで
百十踏揚の気配を感じてふわっと笑顔になったあの感じに、
…涙。
このカーテンコール後の一連のシーン、毎回泣ける
(ワタシだけ?^^;)
賢雄は初キャスト。
鹿児島徳之島、結シアター手舞の卒業生。
つまり、県外(鹿児島)の子が、
琉球史に触れ、琉球史の武将を演じてくれました。
きっと他の沖縄のメンバーさんよりも
歴史の事とか、知らないことが多くて大変だったと思いますが、
よく演じ切ってくれたと思います。
2回目、3回目があれば
もっともっと深みがでてくるんだろうな(^^)
タイプとしては
武骨な武将(漢)というよりは、
イケメンさわやか系賢雄でした。
ところでいつも思うんだけど、
最期のシーンの殺陣はあの武器(薙刀的な)の関係で動きにくいんだろうか?
やたら太いしね、重いのかしら。
それとも逆に素材的にもろいから
壊さないように気をつけないといけないとか?
あのシーンは賢雄が追い詰められて
鬼気迫る迫力やスピード感がカギだと思うのです…。
なんだか動きにくそうというか
妙に気を付けて動いているように見えるんだよなぁ……。
(いや、気をつけないといけないんだろうけど)
やたらと叫ぶってのもアリだと思う。
まさに「鬼」になるってイメージ。
王妃に関しては前回書きつくしましたので(笑)
雑踏の中で母に気付くというシーンの
ストップモーションは前回はなかったような?
母の指輪?花?を拾った百十踏揚が
「私はもう大丈夫です」って独白があるんだけど、
個人的には、
あれだけの傷を負ったんだから「もう大丈夫」って言うのは早すぎない?
って思ってしまった。
今はまだ大丈夫ではないけれど、
(傷を抱えたまま)母のように強く生きていきたい
っていう後半のセリフだけでも良さそう。
そしたらその後の阿麻和利を想うシーンで
「大丈夫だと思ったけど、でも時々…」という説明もなくて済むし…☆
田場は現・阿麻和利君。
別に白髪とかそういう見た目ではなかったんだけど
「じいさま」感でてたな☆
どっしり、ゆっくりしたセリフ回しが
そう感じさせたのかな?
各登場人物について書きたいトコロですが
キリがないのでこれくらいにして、
今回の特記事項を2つ。
+
前回、最終公演だけ一瞬登場し、
私を呆然とさせた尚徳。
今回は出るかな?わくわく♪としてましたが、
開演前のアナウンスで2幕120分とあったので
尚徳の再登場を確信
1幕終了が近づき、
思戸の語りが入るころには、
内心
「しょぉ~とくっ♪しょぉ~とくっ♪」
と尚徳コールをしていました(笑)
今回の登場はシルエットではなく、
顔もはっきりわかる舞台前方へ!
尚徳の恨み節と自害と衝撃音。
そして舞台後方には微動だにしないバックライトの金丸が!
わお!サスペンス!!!
尚徳はこのシーンだけの一瞬の登場なんだけど
その後の金丸に関係する重要な役どころだと思うので、
尚徳役も、しっかり「尚徳」という「人物」を理解し、
あのワンシーンでその全てを表現しきってほしい。
めっちゃ、濃い人物だから!
むしろ尚徳主人公で舞台作ってほしいくらいよ。
百十における尚徳、今後も要注目していきたいです!
…ただ、衣装は……
2幕の尚円衣装+ハチマチ+尚泰久の羽織の使いまわしで
正直妙な印象は否めなかったです
(簡単に新しく作れはしないだろうから
しょうがない部分はあるかもしれないけど、
今後、どうにかできたらいいな)
+
その尚徳シーンの後、休憩をはさんでの後半の開幕。
クーデターシーンがっつり!!
(でもやっぱり鬼鷲とかぶるセリフはナッシング)
個人的には、あのシーンの音楽やセリフの背後に
効果音として、もしくは生音声として
「オーサーレ!オーサーレ!」
の大合唱が重なってたら
最っ高だと思いました。
単なる戦とは違う、
集団心理感というか、クーデター感というか、異常感というか。
でると思うんだよね。
What's オーサーレ? → ★
+
というわけで、
毎回進化していく百十~MOMOTO~。
今年もありがとうございました。
来年も楽しみにしています!
それでは、毎回のお約束を書いて〆にします!
サントラ発売希望です!!♡
願わくば「尚円王回顧譚」復活も!♡