直近4件の記事で取り上げている“使用周波数に対応した長さの同軸ケーブル”の製作だが、最終チェックを残すのみとなった。前記事でも書いたとおり、ボトムインピーダンス0Ωが出てくれないなど理想的な特性ではないため出来栄えは100点ではないが、ねらった周波数でボトムインピーダンス(2~3Ω)になっていると確認できればOKだ。
と言うことで早速チェック(測定)に取り掛かる。前記事で製作した同軸ケーブルのMJコネクターに短絡コネクター(ケーブル長さ8mmに相当)を取り付けて、アンテナアナライザーでインピーダンスがボトム(2~3Ω)となる周波数を測定。
ちなみにボトムインピーダンスの周波数の測定では、それを見極めることが困難なくらいインピーダンスメーターの振れ方が少ない。なのでカット&トライ時も同様に行ったことだが、ボトムに対して上側および下側で12.5Ω(←アナログメーター目盛りの最小値)になる周波数を測定し、その平均値を計算し測定値として扱う。(まぁ厳密に言うと、平均値では誤差が発生するのだろうが…。)
・測定する同軸ケーブルの長さ
=ケーブル本体の長さ + MJコネクター長さ + 短絡MPコネクター長さ
=6900+30+8
=6938[mm]
・インピーダンス12.5Ω時の上側周波数=15.198[MHz]
・インピーダンス12.5Ω時の下側周波数=13.026[MHz]
↓
・上下各周波数の平均値(長さ6938[mm]の時)
=(15.198+13.026)/2
=14.112[MHz]
ただしこれは短絡コネクターを含めた周波数なので、純粋に完成ケーブルのみの周波数を得るために、2つ目の計算を行う。
計算はカット&短絡(L=6900[mm])と、MJコネクター取り付けプラス短絡コネクター装着(L=6938[mm])の測定結果を踏まえ、単純に周波数がケーブルorコネクター長さに比例するという前提で、L=6930[mm]の周波数を求める。
・長さ6900時の周波数=14.209[MHz]
・長さ6938時の周波数=14.112[MHz]
↓
・長さ6930時の周波数
=14.112+(14.209-14.112)×{30/(30+8)}
=14.112+0.097×30/38
=14.189[MHz]
=14.112+(14.209-14.112)×{8/(30+8)}
=14.112+0.097×8/38
=14.132[MHz]
と言うことで狙い周波数@14.140MHzより49kHz高く8kHz低くなったが、かろうじてSSBの国内QSOメインストリート周波数?には収まった。なのでこれは一旦採用とし、あからさまな問題が出てきたら再検討したいと思う。
直接測定ではないものの、これで製作した同軸ケーブルをそれなりに根拠が有るボトムインピーダンスを示す周波数を確認する方法が確立した。とりあえず同じ要領で7MHzと18MHzのケーブルを製作していこうと思う。
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■2020年2月29日 17:25 誤記対応
記事タイトル“計算式でミス発見”で述べた、ミスおよび関連部位の抹消および訂正を実施した。
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