この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

猫岳&レスキュー

2012年03月08日 | 山岳救助

Imgp0600 目指す猫岳は左のピーク。

本日、猫岳へ山スキーに行ってきた。天気予報では晴れは今日まで。明日からは崩れるようだ。チャンスは今日しかない。

朝、6時半登山開始。猫は何度目だろう。奥飛騨の山スキーの定番ルートになっている。天気もいいし、順調に登れる。

Imgp0616 猫山頂直下の斜面。

4時間で猫山頂に着いた。

今日は風も無く見渡す限り絶景である。

今日も頑張って登って良かった。

記念撮影をしていたら、ヘリが飛んできた。

四ッ岳北面、こちらも山スキー定番ルートだがその上空を飛んでいる。

こちらで何かあったのか。

僕も帰ることにた。シールを剥がし滑降に入ったがとにかく斜面はカチカチ。エッジをしっかり利かせながら滑った。滑落は許されない。

Imgp0625 猫山頂から乗鞍山系。

標高を下げるに従い雪も緩んで滑りやすくなってきた。

丁度1時間ほどで登山口着。ホッとしたと思った瞬間、携帯が鳴った。

四ッ岳の遭難で来てくれというものだった。

急いで帰り、ヘリポートへ。中々遭難者が見つからないらしい。僕は四ッ岳へ何度も登っているので案内役である。ヘリに乗り込み上空から捜索に入った。山スキーのルートをくまなく探すが中々見つからない。さっきまで自分がいたところもよく見える。

結局警備隊員も地上から捜索。時間切れも迫ってきたころ、無事発見&収容。とにかく良かった。

Imgp0629 長い一日だった。