百両の花・・・カラタチバナ

カラタチバナ[唐橘]（ヤブコウジ科）



去年の暮れに、赤い実をつけていたカラタチバナらしきもの。久しぶりに見に行ってみると、花が咲いているところでした。あの時は、虫に食われたような葉しかありませんでしたが、新しい葉も幾つか生えて、この木はカラタチバナでいいみたいです。
この辺りの林では、マンリョウやヤブコウジをよく見かけます。でも、カラタチバナを見たのは初めてです。この株の周りでも、他にカラタチバナは見当たりません。
年末に、赤い実と再会できることを祈りつつ、他の場所にも無いか探してみようと思います。

カラタチバナの実

７月中旬　横浜市内にて

林際の花・・・ヒメヤブラン

ヒメヤブラン[姫藪蘭]（ユリ科）
3月に黒い実をつけていたヒメヤブランに出会いましたが、その林際の道端で今度は花に出会いました。
この淡紫色の花はいい色ですね。ジャノヒゲの仲間と違い、俯かずに咲くその姿は、かわいい私を見てと主張しているようにも思えます。
去年載せた、草地のヒメヤブランは、花をつける直前に草刈りに遭ってしまい、今年は花を楽しむことができませんでした。期待していただけにちょっと残念です。
この花は、無事に実りを迎えるでしょうか・・・

2009年の花　ヒメヤブランの実

７月上旬　横浜市内にて

地味に咲く花・・・ナツメ

ナツメ[棗]（クロウメモドキ科）
道端に植えられていた木、何の木だろうと思って見ていたら、小さな花がたくさん咲いていました。これはナツメのようです。去年、まだ青い実をつけているナツメを載せましたが、花を見るのは初めてでした。
こんな小さな花からあんな実がなるんですね。もう少し目立つ花が咲くのかなと思っていたのですが、意外と地味な花で驚きました。
今年は熟した実を見てみたいので、秋にもう一度見に行ってこようと思います。

ナツメの未熟実

７月上旬　大和市内にて

林の縁に咲いて・・・キツリフネ

キツリフネ[黄釣舟]（ツリフネソウ科）
北海道～九州の低地から山地の林内や林縁など、湿り気のある半日陰地に生える一年草。葉は葉柄が長く互生し、長楕円形で先は鈍形、縁に鋸歯があります。
6～9月、葉腋から細い花茎を出し、黄色の花を咲かせます。距は後方に突き出ていますが、先は巻きません。
去年の夏、旅先でキツリフネに出会いましたが、今年は家の近くで見ることができました。この近くには、キツリフネが群生している林もありますが、ここで見たのは初めてかもしれません。
子どもの頃、うちの庭では毎年ホウセンカが花を咲かせていました。いろいろな色の花が咲きましたが、私は紫色の花が特に好きでした。子どもの頃から親しんでいた花と同属のキツリフネ。心惹かれるのは、花の形が似ているからでしょうか。
でもこの花は、自然を背景に咲くのが似合っていますね。

2009年の花

７月上旬　大和市内にて

花咲いて・・・リョウブ

リョウブ［令法］（リョウブ科）
北海道南部～九州にの山野に分布する落葉高木。公園にもよく植えられています。
葉は枝先に集まって互生し、倒披針形で先は尖り、縁に鋸歯があります。
7～9月、枝先に総状花序を出し、5枚の花弁からなる白色の花をたくさん咲かせます。
春の若芽や若葉は、灰汁抜きをし食すそうです。古い時代に飢饉に備えて、救荒植物として、令法（法令のこと）で定めて栽培したそうで、令法が訛って「リョウブ」となったということです。
このリョウブは、公園に植えられていたものです。葉の落ちた姿を見たことはあったのですが、花を見たことがありませんでした。
白い花をたくさん咲かせて、冬の姿からは想像できない賑やかな姿を見せてくれました。

７月上旬　大和市内にて