先日、シカの調査で植栽地の周辺を徘徊していたら・・・
ツチハンミョウを発見
ず~と前にもツチハンミョウネタを紹介したので、重複してしまいますが、野外では気を付けたい昆虫の1つです。
”カンタリジン”という成分を含む毒液をもち、うっかり触ってしまうと、水膨れがおこり、ただれてしまいます(ヒェ~)
ツチハンミョウをツンツンすると脚の関節部分から黄色い毒液を出します。
しかし、毒だけではありません。
悪性腫瘍や皮膚病の治療に使う漢方薬にもなるそうです。
あと、ウソかホントか分かりませんが、ツチハンミョウを粉末にし、それをご飯粒を混ぜて、頭に塗ると発毛するそうです・・・。
そう。
ツチハンミョウは、漢方薬と発毛剤になる昆虫なのです。
もう1つ、恐ろしいお話
江戸時代では吹き矢の毒にも使われていたらしい・・・
よく図鑑などにも「吹き矢の毒はハンミョウの毒を使用した」と書かれていますが、このハンミョウとは、通常のハンミョウではなく、このツチハンミョウのことを言います。
(←普通のハンミョウ。毒はありません。)
この毒液が体内に入ると、ヤバイとのこと。
致死量は30mg
(この黄色い毒液が危険・・・)
あと、ツチハンミョウは、種類にもよりますが、産卵数が5千個~1万個、1万7千個というデータもあります。
幼虫の死亡率が非常に高いので、卵をたくさん産みます。
簡単に生態を説明すると・・・・
・成虫は、早春に大量の卵を地中に産卵。
・幼虫は、約3週間ほどで孵化。
・孵化した幼虫は、タンポポなどの花の上に登り、ハナバチが来るのを待つ。
・やってきたハナバチの脚に幼虫がしがみつき、そのままハナバチの巣へ向かう。
・巣に運ばれた幼虫は、ハナバチの卵を食べ、巣にある蜜や花粉も食べて、成虫になる。
・しかし、ツチハンミョウの幼虫は、花にやってきた虫なら何にでもとりつく。
ミツバチが来たらミツバチに、ハナアブが来たらハナアブにとりつく。
・ハナバチ以外にとりついた時点で、その幼虫はOUT
ハナバチが一生来ないことも・・・
というわけで、幼虫は絶対にハナバチの巣に辿り着かないと、生き残れないというミラクルな生活スタイルをもっています。
ハナバチが減少すると、ツチハンミョウが絶滅する危機に陥るとということですね
個人的には、このミラクルな生活スタイルに惹かれ、ツチハンミョウが好きです。
見つけたら、とりあえず毒液を絞り出す。
でも、見つけても、絶対に素手で捕まえたり、触ったりしないでくださいね
危険ですよ
あっ、毒液は絞り出すだけで、集めたりしていませんよ・・・・