大雨警報が出ているところもありますが、和歌山県では、夕立の様な雨は降るものの、基本的に1日中雨という日が、今年は少ないです。
雨が少ないと、ついつい山を見てしまう。
木が枯れていないか・・・と。
3年前のように目立つような枯れ木はないものの、所々で木が枯れています。
一般的に干害は、夏季で30日間、冬季で40日間、無降水日が続くと発生すると言われています。
3年前は、下層木がしなしなになるくらい酷かった・・・。
下層木がしなしなになっていました。
干害は、乾燥害ともいいますが、なぜ、水分が不足すると木は枯れるのか。
木は根から水を吸い上げますが、根が水を吸い上げて、葉まで送り届けているわけではありません。(広葉樹では一部「根圧」という作用も働いてますが・・・。)
水分は、葉の蒸散によって発生する張力と水分子の凝集力によって、梢の先まで送ることができます。
つまり、葉の蒸散によって、水が梢の先まで引っ張り上げられていると考えてください。
正常な時は、導管が水に満たされているので、何の問題もなく、根から葉まで水分が送られています。
しかし、土壌中の水分が不足すると、その張力によって、樹液に圧力がかかり、その力に水分子が耐え切れず、導管の中に気泡が発生し、やがて、張力に耐え切れず、導管が損傷し、正常に水分を送ることができなくなります。
減圧によって、導管の中に気泡ができて、根から葉まで水分を送ることができなくなったと考えてください。
気泡の発生は、天気が良い日や暑い日が続いたりすると頻繁に起こっているそうです。
それでも、木が枯れないのは、導管が損傷する前に、雨が降って、回復するからだそうです。
干害は、まず、葉先から枯れて、次第に下部の葉が枯れていく様子が特徴的です。
あと、枯れた葉の色が少し汚いかな・・・マツ枯れやナラ枯れと比べると・・(主観的なことなので、参考にしないでください)
しかし、干害によって枯れた木はすべて枯れるわけではなく、広葉樹なら根元などから萌芽(ぼうが、別名:ひこばえ)して、1から再生しようとします。
ただし、残念ながら枯れた部分は復活しません。
あと、スギやヒノキだと、カミキリムシやキクイムシなどを招き、材に被害を与えてしまう場合もあります
また、すべての葉が枯れず、一部の葉が枯れずに残る場合もあります。
残った葉は、無事、導管の損傷を免れた葉だと思います。
専門的な分野の話なので、僕も100%正しく認識しているとは言い切れないんですが、まぁ、だいたい合っていると思います。
まだまだ、実力不足・理解不足の部分があって、申し訳ないです