本の打ち上げで、
男8人で目黒の『ホルモン稲田』に行く。
さすが人気店。
煙が立ち込める店内は満員。
よく見るとカップルも多い。
ホルモンは苦手、という女性が東京には多かったが、
今では関係ないのか。
この店の肉を焼くコンロは、
テーブルの上に置く形で、
高さが10センチほどある。
その40センチほど真上には、
煙の吸い込み口が逆さ煙突のように設置され、
さらに逆さ煙突の一部にはスポットライトがあり、
網を照らす。
まあ、これだけでもかなり独特な光景だ。
網にホルモンをのせる。
大量にのせる。
脂がしたたり、炎があがる。
逆さ煙突に届かんばかりの炎があがる。
まわりを見れば、
ここまで炎があがっているテーブルはない。
要はのせすぎだ。
だが、それでこそ男8人のホルモンだ。
炎上を続けるテーブルは、
とても食事風景には見えない。
地獄の晩餐か、
重工業地帯の黄昏か、
あるいはテリー・ギリアム的な悪夢の未来か。
そんな灼熱ホルモンな夜だったのだ。