以前、ある番組で、
「日本が調味料大国である」
そんな言い方をしたことがある。
『全国ごちそう調味料』(幻冬舎)を読むと、
あらためて日本の調味料の豊かさに驚かされる。
この本には全国のご当地調味料が69品、
それを使った料理のレシピとともに紹介されている。
北海道の「鶏醤」、
東京の「煎酒」、
山梨の「ゆうきからし」
大分の「ごまだし」
など写真を見ているだけで唾液が湧いてくる調味料がズラリと並ぶ。
なんとも目に毒な本である。
そういえば作家仲間の塩沢航君が、
知り合いが旅に行った際、
「お土産は何がいいか」と聞かれると、
地元の調味料をお願いすると言っていたが、
こうやって全国の調味料を眺めていると、
それが正解のひとつであることがよくわかる。