誤配

2010年09月13日 08時19分22秒 | 業界のかけら

経費節減の折、
バイク便の使用が制限され、
資料の類をADが持ってくる、
というケースが増えている。

実は番組スタッフが家に来るのはいいなんとなく嫌で、
同じことを言っている放送作家は多いが、
番組制作費が削られている中、
ぜいたくは言えまい。

それはさておき。

先日も編集上がりのVTRをADが届けに来た。

僕は留守にしていたので、
ポストに投函してもらう手はずになっていた。

途中一度、住所を確認する電話があった。
我が家があるのは「世田谷の迷路」の中なのだ。

それでもその後、連絡がなかったので、
無事届けられたと思い、夜更けに帰宅すると、
ポストの中は空。届いていない。

急いで電話をする。

「まだテープ届いてないんだけど」
「ちゃんとポストに入れましたよ」
「でも、入ってないんだよ」
「入れました。なんか会社の名前が書いてあるポストに」
「会社の名前なんて書いてないよ。自宅なんだから」
「2つ並んでるポストですよね」
「いや、ウチのポストはひとつだよ」

間違ってよその家のポストに入れてしまったようだ。

一刻も早くVTRが手元に欲しかったので、
再度バイク便で送ってもらえるよう頼んだ。

一時間後。
ADから電話がきた。

「今、テープを回収して届けに来たんですけど、どこですか」

外に出ると二軒隣の家の前に、
電話をかけてきたADと彼女を車に乗せてきたAD、
2人のADがいた。

バイク便の費用を節約するのはいいが、
そのためにADを2人稼動させるのはどうなんだろう。
そう思いながらテープを受け取ると、

「バイク便も送ったみたいなんで、後で着くと思います」

2時間後、バイク便がやってきた。
同じVTRを持って。

いろいろと間違っていると思う。