炒飯の憂鬱

2012年07月15日 14時40分42秒 | コメディのかけら

中華鍋を振るって炒飯を作るのは、
なかなかの重労働だ。

でも、まだまだ大丈夫。

街の中華料理屋の店主はそう思っていた。

「炒飯ください」

ランチタイム。
炒飯の注文だ。
早速、支度を始めると、

「大盛りにして下さい」

炒飯大盛り。

大丈夫。
大盛りになったぐらいでは、影響はないはずだ。

すると、次の客が、

「炒飯、大盛りで」

都合、二人前の大盛り炒飯を同時に作ることになった。

「すごい顔して作っていたよ」

と語ってくれたのは、
最初に大盛り炒飯を頼んだ男だ。

「あの顔見たら、大盛りにしなきゃよかったと思ったよ」

この大盛り炒飯が関係あるかどうかはわからないが、
翌日、その店は臨時休業したのだった。