ILC東京イベント2016

2016年07月30日 09時12分00秒 | その他のかけら
「ILC東京イベント2016」に行ってきた。

ILC=国際リニアコライダーとは、
現在、計画中の「最先端加速器」のこと。

素粒子研究を大きく飛躍させる国際的な研究施設の最終候補地に、
日本がなっており、
それを広く知ってもらうためのキックオフともいえるイベントだった。

「宇宙の27%を占める謎の暗黒物質の正体がわかる!」
「ビックバンから1兆分の1後の世界を再現できる!」

と聞くと、僕などはそれだけでワクワクしてしまうのだが、
この手の基礎科学は「そのために多額の税金を投入するのか」という声が
出てきそうなのも現実。

実際は、基礎科学だけではなく、
「光エネルギーの有効活用」「放射線物質の隔離期間の短縮」
「新素材の開発や品種改良」といった分野でも利用できるという。
またこういった国際的な研究施設を持つことは、
科学分野で日本の地位を高め、
さらには日本国内の科学教育の向上にも繋がるという話でだった。

・・・と、言っても「で、それ作ってなんぼ儲かるの?」という商人体質の方には、
「CERN(欧州合同原子核研究機構)が開発した世界最大の円形加速器LHCでは、
1ユーロの投資に対し3ユーロの経済効果があった」という説明の方が説得力があるかもしれない。
(※上記の数字、シンポジウムの内容の僕の脳内メモによるものなので、違っていた
  らすいません。ただ、経済効果があるのは事実)
(※※ちなみにこのLHCであの「ヒッグス粒子」が発見されました)

日本は素粒子物理学と加速器では世界のトップレベル。
「科学の夢」の実現のためにも、こんなスゴい装置が日本に出来たらいいだろうなあ、
生きている間にその成果を見たいなあと、いろいろな方のお話を聞いて、素直に思いました。

「もんじゅ」なんかにかける金があったら、こっちに使った方がいいですよ、ホント。