僕が住んでいるのは、
小田急線沿線の住宅街だが、
そんな街にもガールズバーが数軒あり、
駅前に客引きの女性が立っている。
といっても、
決して派手に声をかけるわけでもなく、
小さなプラカードの類を持って、
消え入るような小さな声で、
「ガールズバーです」と声をかけている。
今や駅前の風景の一部と化し、
目を惹かれることもないのだが、
さすがに昨夜見かけたプラカードは、
二度見してしまった。
「激暇」
太い文字でそれだけ書かれていた。
そうか、そんなに暇なのか。
そんなに暇ならば、いつもより濃厚なサービスをしてくれるに違いない。
だって、単なる暇じゃない。
激暇なんだもんな。
とでも思うと考えているのだろうか。
でもいるんだろうな、「激暇」に釣られる奴が。
僕はその手の店には興味がないので、
ただ面白いものを目撃したと思うだけだ。