※2017.11.4の投稿。
この件は今も変わらないので再掲。
最近ずっと引っかかっている言葉がある。
作家の高村薫さんが『AERA』のインタビューで言っていた
「私が有権者の政治意識で気になるのは、すぐ忘れてしまうことです」
すぐ忘れてしまう。
政治だけに限らない。
僕たちは、いろいろなことをすぐ忘れてしまう。
なぜだろう。
と考えていたら、
小松左京さんの小説に出てきた
日本人の特性の話を思い出した。
日本は昔から自然災害が多い国だった。
せっかく作った田畑や家も自然によって一瞬にして破壊されてしまう。
しかしその絶望の中から立ち上がる「強さ」がある。
確か、そんな主旨だった。
小説では肯定的に書かれていた日本人の特性だったが、
高村さんの言葉と結びついて仮説が浮かぶ。
絶望の中から立ち上がる強さの中には、
「忘却」も含まれているのではないか。
繰り返す自然災害で身についてしまった日本人の忘却力。