山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

椿の葉を神に供えること

2019-10-24 | 植物利用

天皇皇后の即位の儀式のTVを見ていたら、25年ぐらい前の結婚の儀の際の、神様にお供えした供物の映像があった。

米や柿、りんごなどの食べ物と並んで、一番手前(神様からは遠い側)に、なぜか椿の葉。

3列×3列にきれいに並べて、それを数枚重ねて枡に入っていて、葉はすべて裏向きであった。

椿の葉は食べ物ではないし、特別に一番手前にあるということは何らかの意味があるのだろうけど、一体なんなのだろう。

ネット上で「椿 神事」のようなワードで検索すると、いろいろと出てきて

結婚の儀に限らず、通常の神事や神棚の神様に供えるのに、榊でなく椿を使ったりもするということが分かった。

しかしその場合に供えるというのは、生枝を立てて挿すということだろうと思う。

天皇皇后(当時皇太子ご夫妻)の結婚の儀の映像では、生枝ではなく1枚ずつ切り取られた葉が枡の中に並んでいるのである。

祭りのときに舞いを舞う人などが、神様に息がかからないように榊の葉を口にくわえたりすることがあるが

そのような用途で使うのだろうか?

宮内庁に聞いてみたいが、ホームページにはお問い合わせ窓口がないので、まあ電話で聞けばいいのかもしれないがそこまでするのもちょっと遠慮がある。

 

関連して、こうせん(関西でははったい粉という、大麦を炒って粉にしたもの)を食べるとき、シイの葉や椿の葉ですくって食べたという例を聞いたのを思い出した。

とにかく椿が気になる。

 


ダンチクで包む、和歌山県のあせ寿司

2019-10-20 | 植物利用

イネ科のダンチクのことを「あせ」というのはどうしてなのか。

和歌山県の印南町に行ってあせ寿司づくりを見せてもらったのだけど、そこの人たちも知らないと言う。

印南町だけでなく和歌山県全体で「あせ」というらしく、あせで巻くあせ寿司(サバ寿司)は農文協の「聞き書和歌山の食事」にも載っている。

アシに似ているので、何か関係があるのか?

小さいのがアシで、大型のがアセ?

「違うと思うわ」と印南町の人は言う。

 

印南町のあせ寿司は、サバ寿司をダンチクの葉で巻いて押したもの。

あせの葉を触ってみると、両面とも毛がなくてつるつるしている。そして、両面ほぼ同じ色である。葉脈をよく見ないと、裏か表か分からない。

ススキにしてもササにしても大抵は葉裏が白い。

植物の葉裏が白い場合、毛が生えていることによる場合が多い。朴の葉なんか、微細な毛がみっしり生えている。

 

で、あせ寿司づくりを見学したり、作らせてもらったりしました。

下の写真の箱は、あせ寿司が7本×5段入るもので、こういった箱は各家が大工さんに作ってもらうそうです。ヒノキのようです。

100本ぐらい入る箱もあるというし、もっと小型の8本(4本×2段)のものもあったりします。

印南町では大工さんのニーズがあります……。

 

 

*写真/和歌山県印南町にて 2019年10月


7月末のみょうが餅と、「かしわ」餅考

2019-07-29 | 植物利用

上の写真は10日ほど前(7月中旬)のみょうが餅で、蒸し時間7分程度。

緑色が鮮やかです。が、この後、餅が硬くなります。そうとも知らず、喜んで写真を撮っています。

 

今日は残っていた小豆あんで、ちょっとだけみょうが餅を作りました。一昨日、みょうがの葉を茎のところから切って瓶に挿してあったのだけど、あっという間に葉が丸まって茶色っぽくなりました。どうやら時期によってみょうがの葉の状態がずいぶん違うようなのです。生えている状態でも、葉にあちこち染みが付いたりしています。生えている状態で葉が劣化してきたのはほんの数日前からです。もしかすると、梅雨が明けて日が当たり始めたからなのでしょうか。

植物は本当に季節の変化をはっきり表します。蒸すとよれよれになるのも、若い葉ならそれほどではないのかもしれません。香りも6月の方がずっといいのです。今日はところどころ茶色がかった葉で強引に作ったけれど、変な匂いがします(!)。ちょっとほこりっぽいうような、乾いた笹の葉のような匂いです。

サルトリイバラの葉もところどころ斑点が出たりしていて、使う気になれません。

やはりかしわ餅系のものは、端午の節句の時期が最高なのだと分かりました。何事もやってみないと分からないということです。

 

ところで、この春から、「葉で包むもの」について仲間でネタ集めなどしていて、分かったのは、さんきらい餅(サルトリイバラで包む)も、朴葉餅も、その他の葉で包む餅も、各地で「かしわ餅」と呼ばれていることです。このことは、農文協の日本の食生活全集のあちこちの県のを見ても分かります。

かしわ餅といえばカシワの葉で包む柏餅。カシワがないからホオやサルトリイバラを代用品として、それもカシワ餅と便宜的に呼んでしまっている、と認識しがちですが、ちょっと違うのではないか。

つまり。

かしわとは、「かしぐ葉」が語源(何かで読んだ)。「かしぐ」とは穀物を炊くという意味。名古屋周辺ではお米を洗うことを「米をかす」と言う。「かし」とか「かs」という音が米などの穀物を調理することにかかわるのだろう。で、ご飯を盛るときに敷くのが「かしわ」。宮崎県椎葉村で「かしわ」と呼ぶのはアカメガシワであり、今もその葉にご飯を盛って仏前に供えるという。アカメガシワは全国一般的にいうカシワとは科も違い見た目も全く違うが、葉はそれなりに大きい。

で、餅を包む葉は、ホオだろうとサルトリイバラだろうと、きっと本来の「かしわ」なのだろう。ご飯を盛ったり、餅を包んだりする葉は全部「かしわ」であり、その中でブナ科のカシワだけが、植物分類学の世界で標準和名カシワの座を勝ち取ったと見るのがいいと思う。

だから、朴葉餅やさんきらい餅はかしわ餅ではないなどと言ってはいけないのである(誰も言ってないか?)。

ちなみに、朴葉餅は奥三河では柏餅と呼ばれていたということだが、美濃東部では朴葉餅、木曽では朴葉巻と呼ばれている。


みょうが餅

2019-07-27 | 植物利用
朝8時半頃になってやっと雨が降り出したかと思ったら、すぐに止んでしまいました。台風の雨は今日の夜7時頃がピークで夕方まではあまり降らないようです。
湿気が多くべたべたするのに肌寒く、除湿器を稼働させています。年に1、2度しか使わない除湿器です。エアコンの除湿モードだと寒くなりますが、除湿器では寒くなりません。現代の家は密閉されているので、加湿よりも除湿に気を使った方がいいのではないかと思います。
 
今年はみょうが餅を2、3回作りました。朴葉は使えるのは7月上旬までで、その後はアクが出ると木曽の農家の女性が言われていたので、その後の時期にはミョウガがいいと思うのです。
ミョウガは家の横のやまに立派なのがわやわや生えていて、自分の家のよりずっときれいなので、それを採ってきます。やぶの中に生えているのは丈高く、150㎝ほどまで伸びていて驚きます。ミョウガ1本で葉が7、8枚とれるし、採ってきてから瓶に挿しておけば場所も取らずしばらくもつので便利です。
 
農文協の日本の食生活全集「聞き書 岐阜の食事」には御嵩町のみょうがまんじゅうというのが載っています。小麦粉と米粉を50%半々にしてつくる珍しいもので、蒸し時間が5分ぐらいと書いてあります。写真を見ると葉の色も鮮やかな仕上がりです。
みょうが餅は15分も蒸したら葉が茶色くよれよれになって、食べるときに葉が餅からはがれず面倒なことになるので、先日はその本をお手本に7分ぐらいでやってみました。火も通って緑も鮮やかで、うまくできたと思ったのですが、すぐに固くなってしまいました。蒸し時間が短いと固くなるようです。小麦粉まじりのものと米粉100%のものは違うということです。結論としては、12分がよい。12分までなら葉もそれほどよれよれにならず、色もまだ緑色が残り、餅も軟らかくできるのです。粉をこねるときの水分は、粉と同量の熱湯というレシピが多いですが、少し多めにした方が後になっても硬くなりにくいし、その軟らかめのを冷蔵庫でちょっと冷やすとますますおいしくなるのでよいと思います。
 
作るたびに違う仕上がりになり、やはりしろうとなんだと実感。安定的に上手につくれるのがプロということです。
どんな物事も、簡単に極められないから面白いのだと思います。
 
 
*写真/2019年6月上旬に作ったみょうが餅。蒸し時間12分ぐらい。

 
 

朴葉巻を作ってみた

2019-07-25 | 植物利用

朴葉で巻いたかしわ餅。

6月上旬に、作ってみた。

まさしく端午の節句の季節である。

木曽風に作るには、朴葉が輪生している形のままに包むのである。

やってみて、朴葉巻を作るには、広い場所が要るということが分かった。

みょうが餅やさんきらい餅(サルトリイバラで包む)とは比べものにならない。朴葉は1枚で長さ40㎝ぐらいもあり、それが輪生していれば80㎝四方ぐらいの面積が要る。

蒸し時間は12分ぐらい。

強い香りがする。

 

みょうが餅、さんきらい餅も作ったが、それぞれ長所、短所がある。

みょうが餅は12分まではなんとか大丈夫だが、15分も蒸すと葉がよれよれになってしまう。

さんきらい餅は、香りがない。

しかしどちらも朴葉のように場所を取らないのがいいところである。採取もしやすい。

 

それにしても、朴葉を輪生のままセットにして包むのは、面白いものである。

蒸す前の朴葉巻。イグサや竹の皮の割いたもので縛るのがいい感じだが、ないので爪楊枝で留めた。

 

こういった用途の笹の葉の利用を調べようと、図書館に農文協の「日本の食生活全集」の新潟県と富山県のを借りに行ったら

シリーズごと棚から消えて、奥の書架にしまわれてしまっていた。

残念なことである!

 


朴の葉裏が白くなると

2019-06-03 | 植物利用

山のあちこちに白いものが急に目立ったのは、4、5日前。

それまでは、山の緑のころどころが少し灰色がかっている程度だったのだけど、まるで白い花が咲いているかのように白く見えた。

それはホオの葉裏が風に吹かれているのだけど、瞬間的なある時期にその白さが特に目立つのだと知った。ずっと続くわけではなく、今のこの時期、特別に白いのだ。

ホオの葉は5月には出てくるが、葉をお寿司や団子を包むのに利用するのは6月からだと言われている。6月の方が香りがいいからと聞いていた。つまり、葉裏が真っ白になるときが、一番利用できるときなんだと思う。

そして、その真っ白なホオの葉を見ると、無性に利用したくなる。実際、この地方の人たちは、そんな木があると、「あ、ほうばがあるな!」と目を輝かせる。

この地方の人たちは、ホオノキのことを、「朴葉の木(ほおばのき)」と言う。そして、ホオノキの葉のことを、「朴葉の葉っぱ」と言う。「葉」を2回言うわけである。葉を指す場合は「朴葉」ではだめで「朴葉の葉っぱ」なのだ。

ちなみに、朴は日本全国標準では「ほお」と書くがこの地方では「ほう」と書く。森林公園的なところの樹木の看板にも「ほう」と書いてある。図鑑の植物名(標準和名)では、ホオノキである。

いろいろと、ややこしい。

 

さて。以上は前置きである。常に、前置きが長い。どうも、植物について話し始めると止まらない。

 

数日前、木曽の入口である道の駅賤母(しずも)に行くと、「朴葉まつり」なのであった。

柏餅の朴葉版を、美濃では朴葉餅というが、木曽では朴葉巻という。木曽の朴葉巻は、輪生する朴の葉をその形のまままとめて蒸してあるのが特徴。

3個が一緒になっているのもあれば、6個ぐらいまとまっているものもある。好きなのを買えばよい。1個ずつバラのもあった。団子を朴の葉でくるみ、いぐさで縛ってあった。

朴葉巻だけでなく、朴葉寿司も並ぶカウンター。

 

今日は私も朴葉巻を作ってみようと思っている。

朴葉の利用の時期はまた、ホオの花の時期でもある。

上品なアイボリー色の花が好きだ。下を通るといい香りがした。

花の時期に葉が特に白いというのは、虫に対して何かの効果を出しているかもしれない。

(写真/2019年5月末~6月初 岐阜県中津川市)


木曽のすんき漬けとオオウラジロノキ

2019-01-20 | 植物利用

塩を使わない菜漬、木曽の「すんき」にオオウラジロノキの実が使われるという件が、どうも気になって仕方ないので、長野県木曽町で行われたすんきの講演会とすんき料理試食会に参加してきた。
  過去の記事 乳酸発酵をうながす「すなし」
気になって仕方ないというのは、疑わしいとか不思議とかいう意味ではなく、好ましくてその話に近づきたいといったところである。
行ってみて、そして帰ってきて調べてみて初めて知ったのだが、木曽町はスローフードでまちおこしをしようという方針らしく、その目玉としてすんき及び発酵食品を取り上げ、学者先生を招いて「研究所」をつくり、すんきの謎を研究しているということである。

オオウラジロノキは、その標準和名で呼ぶ人など山里には誰もいなくて、各地でいろいろな呼び名がある。
すんきの本場、この木曽町では「ズミ」と呼んでいることが判明。
長野県のある地方では「すなし」(多分、酸っぱい梨)と呼ぶ。中津川ではオオズミという人がある。

別途「ズミ」という標準和名の植物があるのでややこしい。中津川で「きいズミ」と呼ばれているのがきっとズミだろうと思う。春にピンクの濃淡のある非常にきれいな花が咲くが、よくマイマイガ(毛虫)の巣窟になってしまうのが欠点である。実は直径8㎜ぐらいと小さくて黄色い。


今日の講師の先生は、東京農大名誉教授の岡田早苗先生で、
漬け物を漬けている女性かと思ったら男の人だった。
先生のお話で知った主要なこと。

●驚き1 すんきはただの乳酸発酵ではない。コハク酸というものがすんきの味を特徴づけている。
●驚き2 すんきは赤カブでないとうまくできない。白カブだとただの乳酸発酵の漬物になる。赤カブのなかに、コハク酸の元になるリンゴ酸が多く含まれているため。(カブといってもカブ菜)

である。
そして、なんといっても
●驚き3 すんきを漬けるときに入れるオオウラジロノキの実には乳酸はない。
 けれど、リンゴ酸があるので、それがコハク酸を作る。
ということ。

リンゴ酸ねぇ。オオウラジロノキは、バラ科リンゴ属。りんごの仲間。リンゴ酸とはよく言ったものです。
で、オオウラジロノキが乳酸発酵を促進すると思っていたのだけど(本にもそう書いてある)、
そうではなかったのですね。

以上は岡田先生のお話です。

そのほか、会場に来られていた開田高原のお姉様方からいろいろお話を聞きました。
その話は次の機会に回します。

柿のなり年

2017-11-25 | 植物利用
去年たしか300個以上も柿がなったので、今年はならない年だと思っていたら
1000個もなってしまった。実家の柿。
こんなに多いのは多分初めてだと思う。
おそらく樹齢50年以上はある柿。私が子どもの頃すでにあった。

当時は、ならない年にはほんの数個という感じだったと思うのだけど
この頃毎年たくさんなる。

今年は1000個もなってしまったため、さすがに実が小さい。例年の半分ぐらいしかないように感じる。
そして、昨年はなぜか種がすごく小さかったり、全くなかったりだったのに
今年は実が小さいのに種がやたら大きくてたくさん入っている。
だから食べるところが少ないし、食べるのがめんどくさい。

種がたくさん入るのはなり年の特徴なのだろうか。
ウェブサイトの中には、種ができる方が味もいいと書いてあったけど
そうは思わない。
今年は去年よりも味がずっと落ちる。

今年味が落ちるのは、たくさんならせてしまったからだろうと思ったけど
そうとも限らないようで、隣の人が、夏の雨がちな気候のせいか自分のところのも味が悪いと言っていた。

柿も毎年よくなって、うちのは味もいいとみんなが言ってくれるので、ちょっと欲が出てきて
来年は摘果してみようかと思うけど
さすがに今年1000個もなれば、来年はそれほどならないんじゃないかと思う。

1000個もなると採るのが大変なので
100個ぐらいにしてほしいのだけど。
じゃあ採らなければいいような気もするけど
採ってあげないとかわいそうな気が、なぜかしてしまう。


いろいろな人に段ボールに詰めて送って
それでもたくさん余るので、
甘柿を干すというのをやってみている。
長野県根羽村の人が、昔柿を皮ごと4つに切って干して、梅雨の頃までおやつにしたと言っていたので。
その場合の柿は、渋柿なのかもしれないけど。根羽村は寒いので、甘柿でもあまり甘くならないという。

まあ、私の場合こうやって干しても、食べずに終わってしまう可能性が高い。
鍼の先生は、柿は体を冷やすので1日に4分の1までにしろと言われるのだけど
2つぐらいは食べてしまう。
そうすると、やっぱり足の甲のあたりがすごく冷えてくる。
柿の食べ過ぎは風邪の元になるらしい。

オクラを大きくする

2017-08-27 | 植物利用
夜になると涼しいを通り越して、窓を開けていると寒いのです。
このまま秋になるのでしょうか。

3、4日畑に行かなかったので、オクラの実が巨大化し、30センチにもなっていました。
それが4本も。
大きくなっているのは分かっていたけど、行く気になれなかったので。

そのまま畑に捨てようかと思いましたが、一応持ち帰りました。
切ってみると、結構軟らかいのです。
ナスと一緒に煮たら、全然抵抗なく食べられるのでした。

普通、オクラは大きくなると、スジが太くなって、とても食べられるものではありません。
うちのオクラは、普通の5角形のオクラとは少し違い、角が鈍角です。
完全な丸オクラでもありません。
苗が余ったからと、近くの人に2本いただいたものです。

以前にオクラを育てたとき、さかんに毛虫がついてどうしようもなかったのが嫌な経験となり、それ以降、オクラを育てるのは敬遠していたのですが、苗をもらってしまったら、育てるしかありません。

オクラは3本まとめ植えにするといいと、長野県の山里のおばあさんと、九州の農家の長野さんが言っていたので、2本寄せて植えてみました。

近隣の畑を観察すると、3本寄せて植えている人がほかにもありました。
寄せて植えると、オクラの成長が早すぎないため、収穫にそんなにあわてなくていいことと、実が太りすぎないため軟らかくなるらしいのです。

実がこんなに大きくなってもおいしく食べられるのであれば、これからはある程度大きくしてから採ろうと思います。その方が得です。

2本ばかりのオクラは、毎日1個2個と採れてもまだるっこしくて、調理するにも困ります。
来年はできればもっと多く植えてもいいかなと思います。同じ品種を作れるよう、種を採っておく方がいいかもしれませんが、そんな根気のいることができるか不明です。


畑の作物は成績が悪く、ナスは花があまりつかないし、キュウリも実が落ちたりしています。トマトは赤くなる前に割れてしまって、全然おいしくなさそうです。

梅の種

2017-07-03 | 植物利用
昨日、南高梅の砂糖漬けに出ている泡が心配で
シロップを加熱して漬けなおしました。

今日見たら、昨日よりもっとあやしい泡が出ています
また何とかしなければなりません。

砂糖漬けは3つあり、一番不安だったのが一番順調。
自宅で採れた梅をガラス瓶に入れたものです。
残りの2つはホーローで、それなりに細心の注意をしているんだけど
あまり調子がよくありません。
やっぱりガラス瓶の方がいいんでしょうか。
遮光性はないけど、瓶に厚みがあるので、断熱性が高いせいでしょうか。
梅の砂糖漬けの秘訣を習得したいものです。

連日梅に時間を取られます。
昨年の梅酒に漬かっていた梅もジャムにしました。
梅を取り出さないと瓶が空かなかったもので。
梅ジャムっていうのは、種を取り出すのがすごく難しい。
今回はザルで裏ごししながら種を取り出す方法を試したけれど
面倒なことに変わりはなかった。

隣の家の奥さんも、種を出すのが大変と言っていたので
この悩みはきっと多くの人が持っているはず。
いい方法ないんだろうか。

長野県の姉さまたちに聞いたら、生の梅でジャムを作る場合は
ミキサーにかけるとのこと。
中の種まで削れてくる手前で止めるのだそう。
そんなにうまくできるのか半信半疑だけど、できるらしい。

けれどその方法は、漬けた梅には使えない。

というか、いっそ漬けるときに、生のうちから種を取っておけばいいのかも。
そのために梅割り機ってあるのか……と今気づく。


というわけで、
そんなに梅にかけている時間はないはずなんだけど、
乗りかかった舟なので仕方がない。

梅の砂糖漬けの心配

2017-07-01 | 植物利用
今日も雨模様です。
雨の音で目覚めるのが好きです。
朝、雨が降っているとほっとします。

梅ジュースはガラス瓶で漬けるものだと信じていたけど
今年、瓶が足りなかったので、ホーロー容器で漬けてみました。
で、瓶よりもその方がずっと使いやすいことに気付いた。

梅ジュース(砂糖漬け)は梅酒と違って砂糖だけで水をあげさせないといけないので
漬けてから何度も瓶をゆすったりひっくり返したりしてやきもきしなければならない。
瓶をゆするのは結構重くて大変だし、氷砂糖と梅が思うように移動しなくてもどかしい。
ホーロー容器ならお箸で梅をひっくり返したりかきまぜたり、自由自在です。容器を持ち上げる必要もありません。それに遮光されているのもいいと思います。

というわけで家の中に容器を置いてやっているんだけど
泡が立ってきました。
片方のは少しアルコールが入れてあるのに、泡が立っています。

泡が立つというのはよく聞く話ですが、そうなるとだめなんでしょうか。
心配です。


梅に散財 2万円以上

2017-06-30 | 植物利用
採った梅を梅酒と梅ジュースにするのに、2万2千円を放出しました。

2万2千円って、普通そう簡単にパッと出すお金ではありません、私の場合。
けれど、漬けるための氷砂糖と焼酎とビンを買うのに、それだけかかってしまったのです。
まさか瓶まで買うとは思わなかった。持っている瓶で十分だと思っていました。

採った梅をざっくり計算すると瓶が全然足りないことは明らかでしたが、信じたくないので、スーパーの店先でとりあえず氷砂糖と焼酎だけを買って帰りました。それでもその金額にまいっていたのです。

とにかくそれで梅を漬けられるだけ漬けてみたら、まだバケツに2杯以上の梅が残っているのでした。
信じたくないのですが、瓶が足りないことは、ここまで来て信じざるを得ません。

瓶を買うか、梅を捨てるか。
苦労して採った梅を捨てたくなくて、結局8リットル瓶を3つも買い足しました。

後から考えると、二者択一でもなかった。
漬けるのを手伝っていた友達が、プラスティックの桶で漬けたら?と言うのですが、酸の強い梅をそんなもので漬けるなんて私の頭にはないので速攻で却下。
でも後から、チャック付きビニール袋で漬ける人が結構多いことを知りました。短期間ならプラ桶でもよかったかな……。
そういえば黄色いプラスティックの漬物桶に入れて売っている梅漬け(梅干し、塩漬け)って結構見るわ。

それと、残った梅を冷凍しておいて、1回目の梅ジュースができてから、冷凍した梅で2回目、3回目と漬けていく方法があります。梅ジュースは冷凍してから漬けると失敗がないらしい。
でも、冷凍庫にそんなにスペースがありません。

ついに私も2台目の冷凍庫、冷蔵庫がほしくなってきました。
いやいや、そういう文明の利器に頼るべきではありません。
いや、現代だから頼ってもいいでしょう。
……。
どっちでもいいわ。


結局最後は、傷っぽい梅をバケツ1杯近く捨てたけど、
あんなに散財してまで梅を採って漬けたことが、よかったのか悪かったのか……。
そもそもあんな大量の梅酒を飲むと思えない。


先日長野県の山里のおねえさまたちに聞いたら
「梅は要るだけ採ればいいの。全部採ってもしょうがない」
だそうです。

そうですか……。やっぱり。




梅で大騒ぎ

2017-06-29 | 植物利用
毎年ぼんやりしている間に梅がかなり落ちてしまうんだけど
今年は先手を打って先週末はやばやと収穫しました。
いまだかつてない採れ高で、バケツ4杯。梅1本でこんなに採れるんだから、2本も3本もなくてよかったと思うのでした。
やはり落ちなかった分、たくさん採れたということでしょうか。

今年こんなに梅に熱心になってしまったのは、和歌山県の南高梅の産地に仕事に行っているせいだと思います(梅採りのバイトではありません)。印南町という、みなべ町(南高梅発祥の地)の隣で、梅園がみなべ町から山伝いにずっとつながっている感じです。

先週そこへ行き、梅採りの様子をあちこち観察していました。で、我が家の梅はもう落ちてしまっているだろうとなかば諦めていたのですが、帰ってきたらまだ全然大丈夫なのでした。
天気予報ではこの日曜日から大雨が降るなどと脅していたので、あわてて土曜日に採ったのです。結局天気はずっとまあまあで、今日あたりに採っても支障はなかったようですが。
というわけで、印南町の刺激で頭が梅でいっぱいになってしまったので、我が家の梅も前向きに収穫したということです。

今年の梅採りはとにかく大変で、枝が伸び放題になっているので、枝を切り落としながらの作業でした。剪定を兼ねてです。しかし、それ以前に、木の下が草ぼうぼうで足を踏み入れられないので、まず下を刈らなければなりませんでした。
周りに生い茂っているヤマブキやレンギョウなども切りつつです。
実をさくさく採るだけならきっと1時間もあれば終わったのだと思いますが、丸一日かかり、ぐったりでした。
日頃の管理がいかに大切かが良く分かります。分かったからといって来年ちゃんとできる自信は全然ありません。

ついでに、のこぎりをなくしてしまいました。梅の枝を山に捨てたときに一緒に捨ててしまったのかもしれません。どこかから出てくるといいんですけど。
昨年はめがねをなくして結局出てこなかったのです。
とんだ散財です。


バケツ4杯の梅を採った後がまた大変でした。




リンゴのような「すなし」

2015-11-18 | 植物利用

信州の山で、オオウラジロノキの実が大量に落ちていました。
林道にゴロゴロあるのです。
わずかに10個ぐらい拾ったけれど、もっと大量に拾って来ればよかったと後悔しています。
そのつもりじゃないとき落ちていると、たじろいでしまうものです。

一緒に行った人に「すなし」だと教えてもらいました。
山里の人から時々聞く名前です。
高原のむらに住むその人のお父さんは焼酎に漬けているそうです。
中津川の人がオオズミと呼んでいるのもこの実だと思います。

直径3~4㎝。山で採れる食べられる木の実の中ではかなり大きい。
見た通り、りんごの味がしますが、渋みがあります。
それでもおいしいものです。

この実を初めて知ったのは愛知県の設楽(したら)の森でした。
わずかに2、3個落ちていただけでした。大きさももっと小さかった。
その後、この木を見ることはめったになかったのです。
高原に行かないとないようです。
なので、今年この実を大量に見たときは驚き、喜んだものです。

日本のリンゴは欧米のリンゴを改良したものだと青森県のHPに書いてありますが、
どうしてこの実を改良してりんごを作らなかったのか不思議です。
この実は小さなりんごそのものです。葉もりんごにそっくりです。
もちろん科も属も同じです。
もともと日本にある木でりんごを作れば、農薬もそんなに要らなかったのではないかと思います。
今からでも遅くないかも。

写真/オオウラジロノキの実 2015年秋

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どこでも柿が豊作

2015-11-16 | 植物利用

今年は名古屋でも中津川でも信州でも、柿が豊作です。
実家の柿のことが気になっていて、昨日やっと行って採りました。
大きなバケツに山盛り3杯。150個ぐらいあるでしょうか。
自分の食べる分はせいぜい5個ぐらいでいいと思う。
人にあげるといっても、そんなには要らないし
採ってもしょうがないと思うのですが、
放っておくと樹勢が衰えると思うのです。
鳥たちももう十分食べたようだから、鳥用には5個ぐらい残しておけばいいだろうと思いました。

採り終わった後、庭を見たら、カラスが来て残った柿をついばんでいました。
すごく悲しそうな顔をしているのです。
いや、真っ黒なので表情は見えませんが、なんだかさみしげに見えました。
悪いことをしたと思いました。

カラスは最近増えて農作物を荒らしているので、普段は困ったものだと思いながら見ているのですが、
状況によっては同情します。というか、基本的に動物を痛めつけたくはありません。

鳥たちは意外と行儀がよくて、あれもこれもちょっとずつついばむということをせず、
これと決めた実を徹底的に食べてから次に移るようです。助かります。

実家の柿は、成り年関係なく、毎年よく成ります。
一方、中津川の自宅の柿は、毎年全然成りません。過去20余年でそこそこよく成ったのは2回だけ。

山里では甘柿よりも渋柿をよく作っています。渋柿の方が干して保存するのに適しているからいいのだと思います。
先週行った信州の里では、甘柿は全く見かけませんでした。
富士山柿という渋柿の収穫期で、みんな盛大に柿をむいて干していました。
昔は囲炉裏のまわりに近所の人が集まって柿むきをしたという話をよく聞きます。
柿むきが社交の場、人とのつながりの場の一つになっていたのです。

写真/長野県遠山郷下栗 2015年11月上旬

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