山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

那岐の里の小さな畑

2015-07-14 | 山里のおばあちゃん

もう梅雨は明けたんだと思います。
真夏の強烈な日差しがやってきました。

鳥取県智頭町那岐で、おばあちゃんの花畑をいくつも見ました。
畑が小さなブロックに分けられていて、赤いグラジオラスや白いダリアや、黄色いハンゴンソウの仲間や、やがて咲くピンクのコスモスなどを植え、合間に豆やらきゅうりやらがちょこっと植えてあります。

きっと小さな人が作っているに違いないと思える小さな畑が
とてもかわいらしいのです。

こんな山里風景、いつまで続くでしょうか。

リュックに豆の苗のおばあちゃん

2012-05-14 | 山里のおばあちゃん
今日、郵便局の近くを歩いていたおばあちゃん。
柄のTシャツに柄のエプロン、柄のリュックのコーディネートが
おばあちゃんらしくてほのぼの、と思ってよく見たら
リュックから葉っぱが。

ミツバでも採ったのかしらと思ったけど
サツマイモ苗?
それとも小豆の苗? 友だちにもらったのか、
近くの農協で買ったのか。

帽子とあいまって、なかなかいい感じの田舎の光景です。


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仕事をもつ山里のおばあちゃん その2

2010-08-28 | 山里のおばあちゃん
ゆきこさんの畑に下りていって
「すごい~、
 それにしても、広い~。こんなにやってるなんて」と言ったら、一言、

「これだけがわたしの仕事だから」と。

おおっ! なんてかっこいいの。


ゆきこさんはやさしいおとなしい人で、
決してみんなより大きな声でものを言ったり
説教をしたり、演説をしたり、ましてや自慢げにものを言ったりは
しない人なんですけど
そういう人がキッパリとこういうことを言われたので
ハッとしてしまいました。


山里のおばあちゃんとしての矜持みたいなものを
持っているのですね。

自分はこの畑だけはちゃんとやるんだという「務め」の気持ちと、
その仕事への誇り。


こうしてみると、山里のおばあちゃんはみんな仕事を持っているのです。
誰もが雨降りでなければ畑に出て仕事をしています。
フルタイムで従事してる本職です。キャリアウーマンです。
そして誰にも雇われていない。畑の経営者です。
しかも、自分が主人だから、自由です。
できた作物は全部自分の責任です。


息子や嫁さんは会社に働きに行っている。
おじいさんは田んぼをやって米を売っているし、地域の役もやっている。
だから私は畑をしっかりやるんだ、という「役割」の意識が強くあります。

畑以外にも、嫁さんがいないときは孫にご飯を食べさせたり。


現役引退して、時間が余っているから、土地も余っているから、
趣味で畑をやっている、というのとはまったく違う。
おばあちゃんにとっては、畑は「本職」なのでした。

ついでに言えば、採った作物を使って料理しまくるから
料理の腕も上がります。


山里のおばあちゃんは仕事を持っている。
そして家族の生活の基盤を作っている。
すごい。最強です。


そうして考えると、都会のお年寄りは気の毒みたい。
仕事を持つなんてことないから、カルチャーセンターに行ったり。
テレビを見たり。
勤めなんかしたら、年金減らされるもんね。


年を取ると都会のほうが住みやすくなるというけど
それは都会に人口が集中してるから交通や病院などが便利なためであり
都会のお年寄りたちがもっと田舎に来れば
いろいろと楽しいんじゃないかと思います。

仕事をもつ山里のおばあちゃん

2010-08-28 | 山里のおばあちゃん
畑の草を取っていたら、下のほうでウィーンと草刈機の音がしてきたので
ナオシさんがあぜの草を刈っているのかしらと思ったら
ユキコさん(ナオシさんの奥さん 推定70歳)だった。

そういえば、「カボチャとスイカの畑に生えた草を刈らなきゃ」と
このまえ言っていた。
鎌で刈るの大変だなぁと思ってたんだけど、まさか草刈機とは。

先日も愛知県の山奥で、やはりおばあちゃんが草刈機を振り回していた。
びっくりした。
危ないじゃないですか。と思うけど、
どうやらおばあちゃんたちにとっては当たり前のことらしい。

ユキコさんは脚が弱くてときどき転びそうになるので
とても心配ですけど、かといって、私が代わりにユキコさんの畑の
草刈り全部やってあげますなんて、言えない。
私はあまりにもヤワなんです。ズクもないんです(ごめんなさい)。

草刈機による事故は、林業のチェーンソーによる事故よりも
多いのである。
まあそれだけ使用する人数も多いってのはあるけど。


で、本題ですが。

ユキコさんの畑はとても広い。とはいっても、山里では普通の広さだろうと思うけど。
写真に写っているのはそのごくごく一部の隅っこのほうで
棚田の段々になっているところに4枚ぐらいある。

ビニールハウスの中に、トマトとキュウリがズラーーッ。
立派な手(支柱)がしてあって。

大豆、ささげ、などなども、ズラーーッ。
私とはスケールが違います。

オクラとかナスとか、里芋とかトウガンとか、サツマイモとか花とかも
なにもかも見事に育っているのです。

確かに草も生えているけれど、それ以上に野菜が立派に育っている。
いい仕事してます。

それに比べると私の畑は三歳児どころか1歳児ぐらい……
ちゃんちゃらおかしい……
ユキコさんの畑の野菜と見比べると、違う植物のよう……


(続く)

上野村のおばあちゃんの焼きおにぎり

2009-10-31 | 山里のおばあちゃん
上野村の民宿を発つとき、おばあちゃんが渡してくれた焼きおにぎり。頼んでないのに、お昼に、ってつくって渡してくれた。きっとご飯があまったから、思いついてつくってくれたんだろう。

民宿はそれなりに商売だから、何を頼んでも有料ってとこの方が多いけど、このおばあちゃんは商売っ気ゼロで、ほんと、まるで、知り合いのおばあちゃんとか、親戚のおばあちゃんという感じ。
やさしさが心にしみました!

おかげで上野村では全然お金を使わないですんだ。

ちなみに、表面に塗ってあるのはお味噌です。

上野村民宿のおばあちゃんのラーメン

2009-10-25 | 山里のおばあちゃん
昨日の記事のおばあちゃんは80歳を過ぎてなお、一人で民宿を経営しています。
上野村の大部分の民宿が夏季だけの釣り人向けの営業であるのに、このおばあちゃんは電話したら快く引き受けてくれた頑張り屋さんです。
このときはシンポジウムだったので、本来なら役場経由で団体客用の大規模施設に宿泊するところだったのですが、別行動で民宿を頼んだのは、正解でした。
民宿に泊まって事情聴取、いや、情報収集したかったので、おばあちゃんがやっているところを選んだのです。
実は、ネットで調べた限りでは、おばあちゃんではなくおばちゃんだったのですが、写真が古かったらしく……。

民宿への帰りが少し遅くなりそうなのと、おばあちゃんも食事作るのがめんどくさそうな雰囲気を漂わせていたので、夕食は要らないということにして、でもその夜はおばあちゃんの話を聞かせていただく約束をして、夕方帰って来たのでした。

そうしたら、
「じゃー一緒に台所でラーメン食べようよ。サービスだから」といって、インスタントラーメンを作ってくれたのです。
このラーメンは、見たことのないカップラーメンだったのですが、おばあちゃんはそれをわざわざ鍋に入れて煮て、トントントンとまな板で野菜をいっぱい切って具として入れて、ちゃんとしたラーメンにして丼に入れてくれたのです。
「私は野菜がいっぱい入ったのが好きでねぇ」と言いながら、
私の分と、自分の分と、2回に分けて。

おばあちゃんは畑から帰って来たばかりだったのに、座ることもせず、台所に立ち、私には「そこ座ってて」と言って、作ってくれたのです。
感激、そして、あっぱれです。
さすがです。

ありがとう……。

ラーメン食べてから、2時間ぐらい、お話聞かせていただきました。
昔林業がよかったころ、だんなさんが木材運送の事業を起こして、トラック5台まで増やし、がんばった話でした。けがをして、やめようかと旦那さんが思ったとき、励ましたのは、おばあちゃんでした。
素敵な話でした。

早くテープ起こしてお話を書きたい。

一日中書いているという夢のような数日を過ごしていますが、かなり疲れます。
体は疲れないのに、妙に疲れる……。

それに、キーボードをたたく力がますます強くなっています。気がつくと、思いっきり、力任せに打っている。
多分、運動しないので、力が有り余っているのでしょう。