山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

秋のテラスで昼ごはんを食べていたら

2017-09-30 | めぐる季節と自然
この季節になると居住スペースが広くなる。
テラスが使えるからだ。今かかっている仕事はモノが多いのでそこではできないけど
ご飯を食べたり休憩したり本を読んだりということなら、そこの方が快適だ。

と喜んで昼ご飯を食べていたら、手首に黒い毛糸のゴミみたいな虫が止まった。
1ミリぐらいの本当に小さい虫。
全体に毛におおわれている感じで、羽は短くて黒っぽいようだが、よく判別できない。
どこが羽でどこが胴体でどこが脚なのか分からないような毛糸屑みたいなぼんやりした虫だ。
あ、と思った瞬間、チクッとして、手でたたこうとしたら逃げられた。

すぐに少し赤くなって、かゆみが出てきた。

蚊ではない。ブヨでもない。もちろん蜂でもアブでもない。
見たことのない虫だ。

ネットと図鑑でさんざん調べたけれど、答えは出ない。
ネットではほとんど、そのサイズのものはブヨだと書いてある。
けれどそれはブヨしか見たことのない人が書いているのだろう。
ブヨはお尻が丸くて光沢があってプリッとしていて、透明な羽がついている。
あの忌々しい姿を見間違うわけがない。
昨日のその虫はただ黒くてもそっとした毛のようなものだった。

それに、ブヨは田畑の水と草のあるところや、山道のしめった草むらに現れ、時間的には朝か夕方か曇ったときだ。
ブヨというのは、いないところにはいないし、決して家の中には入ってこない。湿った草むらから離れられないのだ。
昨日のテラスは午後1時頃で、すっきりした快晴。
そんな天気のそんな場所には蚊さえほとんどいない。ましてブヨなんかいるはずがない(と思っている)。

ヌカカなのかと思ったけど、腫れ方がネットの写真と違うし、ヌカカは集団でいるらしいが、その虫は単独だった。

今日になって、両腕手首付近に7、8カ所にはれがあることが分かった。かゆい。
今までもたびたび、同じようなわけの分からないはれができることがあったが、その原因が何なのか分からなかった。けれど、多分同じ虫だろう。
腫れ方の感じは、ブヨと似ている。ブヨのはれを10分の1に縮小したぐらいだ。

いろいろ虫刺されは経験してきたが、同じ環境にいて、いまだ自分の知らない虫に刺されるとは。
一体何者なのだろう。

カケスとどんぐり

2017-09-29 | めぐる季節と自然
昨日、隣の林でキジが啼いたと思ったのは間違いで、カケスだった。
カケスが啼くと、どんぐり(アベマキ)が熟したのかなと思う。
この時期にカケスは必ずどんぐりを取りに来る。

カケスはどんぐりが熟すと飛来してくるのか、それとももともとここに住んでいるけど、どんぐりが熟すと啼き出すのか、よく分からない。
それに、どんぐりを取っていることをなぜジャーと鳴いて知らせてくるのか。
このどんぐりは自分のものだというなわばりを表すためだろうか。
春のつがいをつくるときにはどういう声で啼くのだろう。

どんぐりがあるときだけジャーと鳴いて、ほかの時期はずっと黙っているカケスは、声が出なくなったりしないのだろうかと不思議だ。
人間ならば発声練習が必要である。
そもそも鳥というのは声帯があるのか?
セミやコオロギじゃないからきっとあるんだろう。
けれど、あの小さい体でどうやってあの大きな声を出すのだろうか。

人間の歌唱の場合、声帯で出した振動を、口腔や鼻腔で響かせることで声にするので、口腔や鼻腔をなるべく大きく開けないと大きい声が出ないという説が出回っている。あるいは、息の量を多くすれば大きい声が出るという説はもっと有力だ。けれど、それは間違いだと思う。
鳥より小さい声の人間は必ずいる。いや、いっぱいいる。
そういう容量の問題ではなくて、声を大きくして遠くに飛ばす仕組みが何か別にあるはずだ。

人間の声の仕組みはいまだ解明されていない部分が多いらしい。
鳥のことなんか全然分からないだろう。


カケスがうちの隣に常駐しているにしてもしていないにしても、毎年啼くカケスは同じ鳥なんだという気が何となくする。それこそ錯覚なのかもしれない。ソフトバンクの白い犬がいつの間にか入れ替わっているのと同じだ。

カケスはカラスと同じ仲間だから声が悪いよ、と父が言ったのをよく覚えている。
カラスも気が悪いだろうが、本当のことだ。




鋭い月

2017-09-27 | めぐる季節と自然
今にも降り出しそうな天気。白灰色の空が上からのしかかってきている。
まだ明るいけれど、秋の虫がしきりに鳴いている。

3週間ほど前に、東向きの窓の前にタープをつけて、日が入らないようにした。
夏になる前からやればよかったのだけど、うまいやりかたを思いつかなかったのだ。
今日、その少したわんだタープの上を、ヒヨドリが歩いていたので驚いた。
何の用があるんだろう。
ヒヨドリにとっては楽しい遊び場所なのだろうか。足場が揺れてちょっと不安定だ。

このタープは取り付けている家がすごく増えた。近くのホームセンターで精力的に売り出しているせいだ。すだれやよしずを張っている家はほとんど見かけなくなってしまった。
我が家はすだれをつけようと思ったのだが、保管していたものが劣化してだめになってしまったので、タープにしてみたのだ。
やってみると思った以上に快適で、焦げ茶色で日差しはよけてくれるのに、なぜか暗くないのだ。それと、テントのように横向きに張り出しているのだけど、雨が漏らない。おかげで窓に雨がかからない。
冬になったら外すのかどうかは思案中だ。
このままに冬を越すと、タープが劣化してしまいそうだ。

一昨日の夜はとがった三日月が出て、黄色くこうこうと輝いていた。
あんなに黄色いのも珍しい。
その日は空が澄んでいたので光が鋭かった。
やっぱり月が好きだ。
我が家は庭に出れば月を見るのには最高だ。
月を見る場所をもう少し整備したい。


この頃イカルがよく鳴いている。

早くもキンモクセイ

2017-09-26 | 植物
一昨日、家の外に出ると、うっすらとキンモクセイの香りがした。
早い。
キンモクセイに気付くのは毎年10月3日だということは、このブログにも何度か書いた。
ほかの人のブログで、「キンモクセイが咲き出した」と書いているのが10月3日、というものにも出くわしている。
けれど、去年は珍しくもう少し早かった。
今年はもっと早いのだ。まだ9月24日のことだったから、10日も早いことになる。
この日にちのずれはどういう異変によるものなのだろうか。
うちの方では毎年10月第1土日が祭りなので、祭りのみこしのドンドンという音とともにキンモクセイが香ってくる。
キンモクセイが香ると、みこしの音を思い出す。


ところで、昨日のヒガンバナのクローンの話題にからむのだが
これまでキンモクセイがいつも10月3日に咲いていて、ブログで読んだ大阪の事例でもそうだということは、何かクローン的なことと関係があるのだろうか。
キンモクセイはすべて雄木なので、日本国内で交配できないため、種ができないという。輸入したものが全部雄木だったということだが、1本しか輸入しなかったわけではない(ような書き方な)ので、日本国内の全部がクローンというわけではなさそうだが、数株のもののクローンが全国的に出回っているということになるのだろう(推測)。


全国のものが全部クローンと言われている植物にはほかにドクダミがある。
これは日本に入ってきたのが1株だということらしい。ドクダミは三倍体なので種子で増えることができないと言われる。
ドクダミは根がブツブツに切れれば、それがいちいち一株になり増えてしまうので、あれ以上種で増えてくれる必要はないが。

ドクダミのこの話については定説となり常識となっているのだが、本当に1株しか入ってきてないのか、その話の出所を確かめたわけでもないので、本当に本当なのかは私にはよく分からない。

ともかく、ドクダミも全国的に同じ時期に咲き始めるのだろうか?
来年探ってみたい。


うちにも隣家にもキンモクセイはない。かなり遠くから香ってくるようだ。
今日は少し出かけたら、キンモクセイの大木がオレンジ色の満開になり、濃い匂いを漂わせていた。
キンモクセイは何度も満開になるので、今年はどれぐらいもつのか楽しみだ。

ヒガンバナ

2017-09-25 | 植物
さわやかな秋晴れの快適な日だった。

ヒガンバナの季節。
ヒガンバナは日本中で秋の彼岸頃(ほぼ同じ頃に)咲く珍しい植物だ。

その理由は、ヒガンバナが三倍体で全部クローンだからだ、
と、ある本に書いてあった。

そんなのって、同時に咲く理由になるんだろうか?
本当にそれが関係あるとしたらもう少し詳しく説明してほしかった。

植物は気温やら地温やら積算温度やら日の長さやら
いつごろ冷温に当たったとか
そういうさまざまな条件によって咲く時期が変わってくる。
どういう条件かは植物によって違う。
クローンだとそういう条件に左右されないと言いたいのだろうか?
なぜなのか、説明してもらわないと納得はできない。
ソメイヨシノだってたしか種子では増えない。クローンだと思う。

もやもやする。
というか、読者がしろうとばかりだから適当でいいと思っているのか、とても乱暴で雑な書き方の多い本であった。

ヒガンバナの季節もいつのまにか終わっていく。
暗くなる前から秋の虫が鳴いている。

暖かさが心地よい日に

2017-09-21 | めぐる季節と自然
窓からの日差しにやわらかい心地よさを感じる。
いつのまにか、涼しさより暖かさを求めている。

少しだけ気持ちに余裕ができたので、畑に行って防草シートを留め直した。
たった1畝(30坪)の畑だが、3分の2に防草シートをかぶせている。つまり、使っていない。
先日の台風の次の日に行ってみたら、ほとんどがめくれあがっていた。幸いにも飛ばされてどこかへ行ってしまったということはなかった。
めくれたところの地面を見ると、見事に草が生えていない。
当たり前といえば当たり前なんだけど、恐るべし、防草シート。

一応全部留めてきたが、少し時間ができたら、その一部をめくって、アヤメとネギを植え替えようと思う。
そして、終わった作物のところに今度は新しくシートをかけてしまう。
そうやって畑を使えば実に簡単だ。
使いまわしを考える必要もない。
この秋に、そんな時間ができるかどうかは分からないけど(多分できない)。

日本の土地が余っている。
林地を林野庁が受け取る制度が始まるらしいけど、農地はどうなるのだろう。
農地のいらない人であふれている。
そして、日本の食糧は一体だれが作るんだろう。
いやもはや大部分輸入なんだけど。


ターシャのひ孫エリー

2017-09-18 | なんとなく報告
数日前、NHKで、ターシャ・テューダーの「ひ孫たちの夏」という番組をやっていた。
どうせすでに見たことがある過去の映像とターシャの思い出話で構成してあるんだろうと思って全く期待していなかったのだが、期待を大きく裏切られ、最初から最後まで目が離せなかった。

ここに出てくるひ孫は、ターシャの長男セスの息子ウィンズローの娘2人で、そのうちの上の娘エリー(7歳ぐらい)が主役である。

その娘の賢さと自然を見る目の鋭さ、感覚は尋常ではなく、とても7歳の子どもとは思えない。まるで数十年前から自然を見つめ続けていて、それらの蓄積をもってこの世に現れたかのようであった。
見ていて何か戦慄を覚えてしまう。怖さのようなものを感じた。

ターシャが亡くなって1年後に生まれたこの娘は、ターシャの子ども時代もこうだったんだろうと思わせるものがあった。

まあ、子どもの感覚が尋常ではないと思うこと自体、子どもに失礼であって、子どもの方がずっと感覚がすぐれていて、大人になるに従いそれが鈍っていくのだという話もある。
このエリーが将来どのようなものになるか、空恐ろしい気がする。


残念なのはナレーションだった。あまりに素人っぽくて、気になって仕方なかった。俳優さんとしてはいい人なのだけどナレーション向きではないようだ。
このシリーズはずっと斉藤由貴のナレーションで、すごく上手だったのに、なんで替えるんだろう? ちょっと雰囲気変えたかったのか? などと思っていたけど、昨日気づいた。
斉藤由貴さんは不倫問題で世間をにぎわしているらしいからだ。いい仕事してくれればそんな私生活関係ないと思うけど、そう思わない人がたくさんいるんだろう。
残念なことだ。


暴風警報

2017-09-17 | めぐる季節と自然
暴風警報が市から発令された。
意味不明。
風は全くなく、雨も降っていない。
このごろこういうわけの分からない警報が出て、住民がとても迷惑している。
システムがいろいろ変わって、その都合上、勝手に出てしまうらしい。
ってのが区長会からの通達なんだけど
区長に言わせたりせず、市の広報紙などでちゃんと説明すべきなのに。


最近よく出るJアラートの北朝鮮のミサイル関係のも
ミサイルが飛んでくるとどうなるのかというのが、マスコミなどからも、全く知らされていない。
一般人にとって、ミサイルというのはまるで架空の物体のようなものだ。想像の中でのみ存在する。



昨日は寒くて、結局ずっと暖房をかけていた。
20年ぐらい前に、10月2日に霜が来たことがある。今年も寒くなるような気がする。雪が多くなるのではないだろうか。

はだ寒い毎日

2017-09-16 | めぐる季節と自然
ついに、暖房稼働。
買い物から帰って、車庫から玄関へ歩いてきたら少し雨に濡れて冷たかったので、乾かそうと。

夏は湿気が多くてむしむしするからと冷房を入れ、こんな濡れそぼるような日には暖房を入れる。エアコンはほとんど乾燥機として働いている。

本当に短い夏で、もう8月の終わり頃から、朝晩はひんやりする。昨日も昼間でも半袖でいられなかった。
台風の前は普通蒸し暑いものだけど、寒い。
扇風機をしまってストーブを出さなくてはならない。
そうはいうものの、毎年これぐらい夏が短ければ有り難い。

隣の林の樹々も、少しずつ秋の色になって、葉がパラパラ落ちたりしている。ヒガンバナの花茎もすくすく出てきている。