山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

年度末

2010-03-31 | なんとなく報告
明日はいよいよ!今年度の終わりです←表現が嬉しそうですが、別に嬉しくありません。
今月付けでやるべきこと満載ですが、少々ばてており、なかなか体が動きません。
力尽きたというより、燃え尽き症候群的な感じです。
サラリーマンの皆さんよりははるかに緩い毎日を送っていると思いますが
時間的に一見緩くても、指示してくれる人が誰もいないというのは、意外に面倒なものです。
考えている時間というのは、たとえばキーボードをたたいて文字を生産していくよりあいまいで、なんだか達成感がなく、われながら仕事をしたとは認めがたいところがあります。考えたことも、考えただけでは一つ間違えば幻であるし、単純な作業をして汗を流した方がずっと楽しいように思います。
少なくとも、単純な作業をして「出来上がった」感じより、はるかに生産性が感じられないのが考える仕事です。考えるという形の見えない仕事を、ある程度単純な作業を通して形へと転換していくことで、なぐさめられるかもしれません。

そうはいうものの、全く創造性を要しない事務処理だけになると、モチベーションは全然上がらなくなります←今日のような日のこと。助成金の最後を締めくくるための事務処理に追われる。学ぶこともほとんどないし、一番やな感じです。

土足で登るな……石の神様

2010-03-31 | 山里
岐阜県中津川市から恵那にかけての木曽川流域は、大きな石がごろごろ横たわっている土地です。うちの近所の小さな川沿いも大石だらけで、「五百羅漢」という仏様がたくさんまつられている岩場もあります。
蛭川という地域などは、石と石の間にわずかにたまる土の部分をかろうじて畑にしているような様相。

この写真は、中野方町で。
ある方の家の中庭のようなところです。
大きな石があれば大体神様がまつってあるのですが、ここのように、家の庭にあるのは初めて見ました。
手前に立ててある木の板に「土足で登るな」と筆で書いてあります。
この方の家は神様仏様を大切にしていて、立派な仏壇と神棚があります。

浅草のナズナ

2010-03-30 | 植物
浅草寺の裏に神社があって、そこに巨大な、へんなヘアスタイルの狛犬がいて、
足元に、ナズナが咲いていました。そのコントラストが可笑しかわいい感じでした。

東京のナズナ

2010-03-30 | 植物
信州で盛大にナズナを野菜として食べているということを数日前に書いたのだけど
ナズナは東京でも盛大に生えていた。
日比谷公園でも、いたるところで、今を真っ盛りと咲いていた。3月18日、この日も冬に逆戻りしたように寒かった。
……でも昨日、今日の方がもっと寒い。

最後の寒さ

2010-03-29 | めぐる季節と自然
窓から差し込む陽がうらうらと暖かいので、よい春の日だと思ったら、外に出たら寒い。
2月中旬からずっと暖かくて、このまま春になるのは物足りないなどと言っていたら、太平洋側各地で雪だったとか。うちの方では降らなかったけれど。
ちょっと遅めの最後の寒さだと思って、冬の名残りを惜しむべし。

写真は、3月上旬の東山植物園のツバキ。


フィギュアの女子フリー、フジテレビのカメラワークは良くなっていた。
悪口が聞こえたかしら。いや、多数の苦情があったに違いない。
ちなみに、オリンピック前の全日本は、エキシビジョンだけ映像がよかった。
それでもNHKのオリンピック放映を見ると、NHKがいかに上手かがよく分かる。
というか、見ていて違和感がないし、感動的。カメラワークと切り替えだけで感動的な表現ができるということに驚く。

山里とは全然関係ないフィギュアのことに深入りしてしまうけれど
転んだりよろめいたりしただけでなく、明らかにやる気のないだらけた演技のヨナちゃんが、完璧で勢いとキレのある演技をした真央ちゃんより高得点を取るとは、一体どうなっているのか、フィギュアという競技自体が信じられなくなってくる。
それでも顔色一つ変えない真央ちゃんは、若いのに偉い。いろいろなインタビューを見ても、本当に大人でしっかりしたいい子だと感心する。

山の春

2010-03-27 | 植物
相変わらず真冬のように寒い日。昨晩はものすごく冷えた。
明日も最高気温が10度ぐらいらしい。

でも少し前までの暖かさで、山ではコウヤミズキやシロモジが咲き出している。
20日のシンポでも、シロモジの花を飾った。

写真は、3月10日の東山公園のトサミズキ。

早咲きの桜じゃない桜も、ちらほら咲いてきた。
桃も咲き出した。
今年は桃より桜の方が早く咲いた。
桃はわりとカレンダーどおりに咲くということみたい。

気が付けばもう4月になろうとしている。年度末とは思えない、事業真っただ中な感じ。
官公庁では年度末は6月だっていうけど、分かる気がするようになってきた。

忙しいのに慣れると、忙しさを感じなくなる。
危機的状況に慣れると、どうでもよくなってくる。
人生というのは回転をやめると倒れてしまう独楽みたいなものなのだと思う。
あまりそういうこと考えるとしんどいですが。


回転で思い出したけれど、フィギュアスケート。
オリンピックの1カ月後にやる意味ってのが、見てるほうからするといまいちよく分からない。それとフジテレビのカメラワークのひどいのには閉口する。オリンピックの前の大会から同じ。どういう感覚しているんだろう。

恵那でシラスを食べる

2010-03-26 | 山里
20日に岐阜県恵那市中野方の山里で「いのち満ちる山河」シンポジウムを行いました。
お昼、山里なので、山里の食べものだけ出せばよさそうですが、あえて愛知県篠島の海の幸も出しました。
中野方の山の人に、おいしい海のものを食べてほしかったからです。

結果、大成功でした。
中野方の人たち、「シラスがこんなにうまいものだとは!」「こんなの初めて食べた!」と大喜びしてくれました。

で、「篠島に遊びに行きたい」という話も出ています。
中野方から篠島にツアーできたら、楽しいなぁ。
ぜひ、実現したい。


わかめも買ったのですが、厚くて、とてもおいしかった。これも好評でした。

寒すぎます

2010-03-25 | めぐる季節と自然
寒くて寒くて、暖房しても暖まりません。
昨日から、冷たい雨。
今日も一日降り続いていました。
雪に変わるんじゃないかと思うぐらい。

もう桜も咲いています。
ヤブツバキも満開近くなっています。


忙しい忙しいといいながらも
昨日からショーコさんが手伝いに来ていて
一緒にお昼が食べられるので、いい感じです。
本日はカニのスパゲティー&焼きたてパン&ゆで玉子&フルーツなどを食べました。
明日はチリビーンズかカレーになりそうです。

写真は半月前の東山公園のヤブツバキ。
東山公園には椿園があります。

人の思いが風景を作る

2010-03-24 | 山里
山里の美しい風景は、そこに働く人たちが作っている。
私たちは、景色がいいからといってパチリと写真を撮り、コンテストで入賞したりしている。でも、その風景を作った山里の人がいなければ、その写真は撮れない。

そういうことをしゃべったら、
結城登美雄さんが、後から教えてくれた。
風景は、人の思いが作っているのだと。
植えてある木、一本一本に、植えた人の思いがこもっている。

ほんと、そうやって山里の人に話を聞いていけば、話はいつまでも尽きることがないだろう。

先日のシンポジウムで、いろいろ教えてくれた結城さんに感謝。
足跡拝みたいほど!
ぜひまた教えを請いたい。
結城さんがあちこちひっぱりだこなわけが、よくわかる。

ソウル・ランゲージ

2010-03-23 | 山里
母国語というのが人間にとっていかに大事なものか、
聞き書き本を発行して、実感するようになりました。

「方言で書いてくれてありがとう」と、恵那の中野方の人からよく言われます。
(話者は標準語で書いてほしいようですが)
こちらは、努力してそうしているというより、その人がそうしゃべっているから、そうなってしまうだけなのですが。
私は、そのことを、「方言を記録してくれてありがとう」または「方言で書かれていると読みやすい」という意味だと思っていました。

広島に住んでいる中野方出身の人が、中野方の聞き書きの本を読んで
「中野方の言葉の文章を読むと、中野方の空気の匂いや感じがパーッと漂ってきて、中野方にいるような気がする」と言われたそうです。
言葉とともに立ち上がってくる風土の質感みたいなのがあるのですね。
言葉のクオリアということでしょうか。
そのことに気づきませんでした。

ソウル・フードという言葉がありますが、ソウル・ランゲージがあるんですね。


聞き書きを編集するとき、方言を削ってしまうと、話がなんかウソっぽく感じてしまいます。

それに、人間の思考は言語によってかなり規定されると思います。
地域のまちづくり計画なんかも方言で考えれば、内容ももっとオリジナルな具体的なものになる気がします。


早い春

2010-03-22 | めぐる季節と自然
3月の上旬に水仙が咲いてきたかと思ったら、もう桜も咲き始めた。考えられない早さ。
15年ぐらい前は、桜の開花は4月10日前後だった。
気が付いたらシデコブシまで咲いていて、ハナノキは3日前にはすでに開花が始まっている。
早すぎるのは、困る気がする。

3月中旬から寒いけれど、先週の木曜日から特に寒くなっている。
今朝、うっすらと雪の跡があった。氷もしっかり張っているし。
でも花粉はいっぱい飛んでいる。

今日坂折に行ったら、2人のおばあちゃんが、もうじゃがいもを植えたと言っていた。
じゃがいもの植え付けは比較的時期が長く、普通は4月に入ってからだけど、「早くできることは早くしておくの」というすばらしい心がけなのでした。見習いましょう。

ヒサカキの香り

2010-03-17 | めぐる季節と自然
家の外に出ると、ヒサカキの甘くて少し刺激のある香りがただよってきます。
でも毎日結構寒くて、特に今日は夕方から、とても冷え込んでいます。
水仙はどんどん咲き出しているのですけど。
さむ。

大豆のお菓子 安曇野

2010-03-16 | あちこちの特産品
前の記事の続き。
もう一つ、驚きのおいしさだったものは、この大豆のお菓子。
私は豆菓子には興味がないので、素通りしようとしたら、試食して、と勧められて
食べてみたら、おおなんと! すごいうまみ、味わいです。
大豆ってこんなにおいしいものなんだ、とびっくりしました。
見た目の地味さとは全然違う、底力があります。

黄大豆、黒大豆、青大豆の3色の豆を炒って砂糖と塩をまぶしているらしいです。

作っているのは、安曇野のほりがね物産センター組合です。
安曇野に昔からあるお菓子なんだろうか。

産直サミットで見つけたよもぎもち

2010-03-16 | あちこちの特産品
本日、飯田市で行われた長野県産直サミットに行ってきました。産直にサミットがあるとは。
これを知ったのは土曜日、農文協のセミナーで配られた資料に産直新聞があって、そこに書いてあったから。産直新聞は知っていたけどこの日までよく見ていなかった。

で、いてもたってもいられず。
2月に産直市場グリーンファームを取材して、なんだか産直が近くなった。

今日のサミットでは、もちろん、あちこちの産直が出品していたので
一度にいろいろな産直に行けた感じでお得でした。
ちなみにうちから飯田市までは高速使えば1時間かかりません。

で、そこで売っていたいろいろなもの、みんな試食があって、お漬物以外はほとんど試食し、いっぱい買ってきました。
おいしいものがすごくたくさんあるのです。
こういうしみじみしたおいしさ、日ごろ味わってない、ってことを実感しました。

スーパーで売っている大手メーカーの画一的な味のものばかり食べていては、
やはり味覚がバカになりますね。
そういうものには、なぜかしみじみした素材のおいしさがないってことが分かりました。
大手メーカーの人も一生懸命作っているのですから、それがダメってことはいえませんが、
そればかり食べていてはダメってことです。

自分や、そうでなければ、家族とか隣の人とか、そういう人の手で、地域にある食材で作ったってことが実感できるようなものを食べることが必要だということが
食べてみて分かるのです。

私は地産地消教の信者ではありませんが、
要するに、自分の手の届く範囲で作られたものを主として食べるということは、本質として生きる基本なのであります。
ということが、今日あったものを食べただけで分かるのです。

すごいですね、食べるということは。


写真のよもぎもち、のけぞりそうなおいしさでした。
私はそれほど甘党ではないので、自分のためにおまんじゅうを買うということは年に1度もない気がしますが、試食の一切れをほおばると、中の小豆あんのじわりーとしたうまみと、外のお餅の弾力とヨモギのスーッとした味加減が、絶妙なのです。

そもそも私はヨモギもあまり好きではないのです。あのスーッとした薬っぽさが苦手なのです。でもこのヨモギは、香りがすごく強いのに薬っぽくないのです。なぜかしら。


あまりにおいしいので、買ってきました。

ちなみに、出品していたのは、阿智の人たちでした。