山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

ノビルの花を見たことがない気がする 花茎は食べられる

2021-06-05 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

ノビルが真丸のノビル坊主をつけていた。これは胚珠といういわば果実の中の大事なところで、開花しないでいきなりこんなことになってしまう。閉鎖花とはまた違うみたいで、植物の仕組みとか花と果実の構造って知れば知るほど種類がたくさんあって覚えきれない。

私が見るノビルはいつもこんなのなので、ノビルは花が咲かないものだと思っていた。それが、ネットで見ると結構花の写真がアップされていてびっくり。ネギ属の花らしく花火みたいになっている。

道端に1本、すごく大きくなっているノビルがあり。この状態で茎(花茎)を摘めば、ニンニクの芽みたいな感じでおいしく食べられるのだけど、ちょっと本数が足りない。これぐらい太くて大きいと食べでもあるので、畑で育てたらいいんじゃないか。(ノビル坊主のところは取り去って茎だけ食べる)

かなり見づらいけど、ノビルが伸びてる。

ノビルは葉が立ち上がって途中で分かれてしなだれているのが目立つ。そこがアサツキやラッキョウとの違い。アサツキもよく見ると途中から2つに分かれたりしているのだが、葉がこういうふうにはしなだれないので、分かれているのが目立たない。ラッキョウは地際のところからしなだれるので、こういうふうに立ち上がってから分かれてる感じにはあまり見えない。

今年は春先落ち着かなくてノビルを食べそこなってしまった。野山から得られるものを少しでも取り入れることができたら楽しいと思う。

そういえば今日は6月5日。朴葉餅も作らねばならない。けど準備できてない。朴の葉は青々と茂っている。


アサツキの花畑は海辺の岩場に 今が花期

2021-05-27 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

写真/手前・アサツキの花 後ろ・トビシマカンゾウ 新潟県佐渡相川 2020年6月上旬

アサツキ Allium schoenoprasum var.foriosum

アサツキの花期はちょうど今。先日うちの庭でも1本咲いていて驚いた。

驚いたというのは、これまでわが地方でアサツキの花を見たことが1回しかなかったからだ。チャイブは畑でよく咲いているけど、アサツキが道端でやたらに咲いていたりはしない。「雑草」としてひんぱんに刈られてしまうからだとしても、咲いていなさすぎる気がする。

アサツキはわが地方では人家の近くにしかない。山の奥とか自然度の高いところで見ることはない。

アサツキは咲かないものだと思っていたら、佐渡で盛大に咲いているのを見たのは昨年。衝撃だった。改めて北龍館の図鑑を見てみると、アサツキは日本海側から北海道にかけてが自生地で、特に海岸近くに多いようだ。我が地方の道端にあるものは栽培していたのが逸出して広がったものらしいのだ。

さらに、少し大型のエゾネギというものがあることが分かり、この写真のものもエゾネギなのかと疑ったが、エゾネギは花を包む膜が紫色をしているものなので、おそらくアサツキの方でいいと思う。そして、エゾネギ=チャイブ なんだとか。西洋アサツキとも呼ばれるチャイブが日本に自生のものだとは全然知らなかった。

トビシマカンゾウを見に行ったのだけど、思いがけず一緒に咲いていたアサツキに狂喜乱舞な私であった。海辺の岩場にオレンジとピンクの花が咲き乱れる光景は「お花畑」と呼ぶにふさわしい。佐渡はトビシマカンゾウを売り物にしているけれど、アサツキのことももっと自慢していいと思う。

オレンジ色のトビシマカンゾウ。手前足元にピンク色のアサツキ。

北龍館の図鑑のアサツキの項にも「新潟県の自生地は海岸で、キリンソウ、オオバギボウシ、スカシユリなどに混じって生えていた」とあり、新潟は結構アサツキに遭遇できるところなんだと思う。

北龍館の図鑑書いた人が見たのはまさにここなんじゃないか。

手前・スカシユリ 奥・アサツキ

真ん中の白花はキリンソウではない。ベンケイソウ科だと思うが何なのかいまだに謎。

礫質のところに生えているアサツキ

これらのネギの仲間はAPGⅢ(2009)の分類以降、ヒガンバナ科ネギ亜科のネギ属になっている。ネギ属=アリウムとして花壇に植えるものがたくさんある。つづりをよく見るとどちらかというとアッリウムである。

アサツキ(桃花)、ニラ(白花)、ラッキョウ(紫花)、どれもきれいなので、どうしてもっと花壇に採用されないのか不思議だ。ノビルだけは地味である。

ノビル花期(岐阜県中津川市・2020年5月)

 

なお、離島や山間僻地では特に新型コロナウイルスに警戒していることが多いので、旅行には注意が必要。

 

 

★ホテルファミリーオ佐渡相川 で見られます。夕食のレストランの窓から海と花畑一望。 

 *agodaサイトに移動


ノビルの芽はニンニクの芽

2020-05-24 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

ノビルの芽はニンニクの芽ではありません。ノビルとニンニクは別の植物です。

でも、同じように食べられるのです。

芽と言われますが本当は「花茎」。つまり、花の付く茎のこと。野菜として売られているニンニクの芽は、先端の花の部分が切り落としてあるのです。

 

今、ノビルの芽が旬。葉は目立たなくなっているのに、花茎がにょきにょきと、あちこちに出ています。

軽くゆでてから炒めると、ニンニクの芽のように少し甘みがあり、歯ごたえもいい。細いのでちょっと草っぽい感じはありますが。

また採ってこようと思います。

 

ノビルは芽も葉も鱗茎(球根のようなところ)も食べられるお得な野草です。


今どきのアサツキの球根は紫がかっている

2020-05-04 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

アサツキを掘ったら球根になっていた。紫色でコロコロしている。

紫色になるのは今どきだけらしい。

球根というのは愛称(?)的言い方であって、正式には鱗茎である。玉ねぎと同じで、どこまでも剥ける構造になっている。

アサツキは本当によく増えます。

取り急ぎ。

 

*ラッキョウ・アサツキ・ノビル・ひともじ等 アリウム亜科(科・属)に関する記事 ">以下のもの以外にもあります。このブログ内で検索してみてください。

ラッキョウ、アサツキ、ノビル(2)
2020-04-29 | 植物

雪と、冬のらっきょうとあさつき
2017-02-09 | 植物

ラッキョウ、アサツキ、ノビルの見分け ネギ科というか
2013-04-29 | 植物

ラッキョウとアサツキ
2013-04-24 | 植物
ノビルの花、ラッキョウ、アサツキ
2012-05-30 | 植物
ノビルで、ひともじのぐるぐる
2010-04-26 | 植物利用
野からの収穫物 ノビルとヨモギ
2010-04-26 | 植物利用
あさつきのぐるぐる
2013-04-20 | 植物利用
ひともじのぐるぐる 熊本水前寺の甚句亭にて
2009-10-12 | 山里


ラッキョウ、アサツキ、ノビル(2)

2020-04-29 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

上の写真は4月上旬。アサツキが一斉に伸びている。アサツキは真っ直ぐ。その中で斜めに倒れているのがラッキョウ。

こういうアサツキ、食べてもおいしくない。すじすじしている。

 

ついでにノビル。 ↓

薄緑色でくるっと曲がっているのがそれ。

こういう土手にポツポツ生える。4月下旬。

こちらは抜いて、鱗茎(球根的なところ)は生で、葉はゆでて食べたらおいしい。

ノビルは抜くと小さい子どもがたくさんついていて、結構増える。

緑の多い都会の公園でも見かけることがある。

 

*ラッキョウ・アサツキ・ノビル・ひともじ等 アリウム亜科(科・属)に関する記事

以下のもの以外にもあります。このブログ内で検索してみてください。

アサツキの球根は紫がかっている

2020-05-04 | 植物
雪と、冬のらっきょうとあさつき
2017-02-09 | 植物

ラッキョウ、アサツキ、ノビルの見分け ネギ科というか
2013-04-29 | 植物
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2013-04-24 | 植物
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2012-05-30 | 植物
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2010-04-26 | 植物利用
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2010-04-26 | 植物利用
あさつきのぐるぐる
2013-04-20 | 植物利用
ひともじのぐるぐる 熊本水前寺の甚句亭にて
2009-10-12 | 山里


ラッキョウとアサツキ、ネギ亜科の秋を謳歌する

2019-10-31 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

我が天下が来たといいたげに、元気いっぱいのラッキョウとアサツキ。

写真真ん中辺で横になっているのがラッキョウ。少し青みがかった緑色をしている。

その周りでツンツンと真直ぐに上に向かって伸びているのがアサツキ。ラッキョウに比べて黄色の強い緑色をしている。

 

きれいに草を刈ったところから、9月頃、アサツキはつんつんと新しい芽が伸ばしてきた。こんな時期に?と思ってしまう。

アサツキは春に土からつんつんと現れて旺盛に茂る。春にも芽を出したのに、また秋に芽を出すの?と思う。

夏に刈り込めばまた芽を出すっていうのは、つまりいつだって伸びるということだ。ただし、冬には葉が霜でやられて真っ白になってしまい、休眠する。だから、こんな時期に伸びたってしょうがない気がするのだ。エネルギーの無駄遣いなのではないか。秋の初めに伸びてきたときは、塊茎に蓄えた養分(貯金みたいなもの)を使わなければならない。どうせ枯れるのに、もったいないではないか。ただ、ある程度伸びてしまえば、今度は光合成によって作った養分を根に養分を蓄える段階に入るはずである。そこでできる貯金が、短い期間だけれども、それなりにあるということなのだろうか。そうでないと赤字が続いて、やがて消滅しなければならなくなる。あるいは、春から夏に稼ぐ分が相当大きいということかもしれない。

ススキやセイタカアワダチソウ、その他の宿根草が増えたり減ったりするのはみんなこの収支のバランスによるものだ、理屈上。

ラッキョウも夏に刈られたけれど、また伸びてきた。

ニンニクもタマネギも今が植え時で、ネギは冬に甘みを増す。これから少し光合成して稼いだ分を冬の間に少しずつ根元や塊茎に養分を蓄えていくのだろう。

 

ラッキョウ、アサツキ、ノビルの見分け

 

*写真/2019年10月末

 


春のアサツキ

2019-05-28 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

3月下旬の写真を今頃出して申し訳ない。

 

ラッキョウ、アサツキ、ノビル……

アリウムと呼ばれるもの。花壇に植える、花屋さんの店先を飾る豪華な紫色のアリウムは、花好きの人なら知っていると思うが、ラッキョウもアサツキもノビルもネギも玉ねぎも、アリウムの仲間。アリウム属=ネギ属である。

で、これらはずっと昔、ユリ科アリウム属(ネギ属)だったのだが、新しいAPG分類になってユリ科から分離してネギ科になったと思っていたら、一番最近の分類では、ヒガンバナ科の中に組み込まれてネギ亜科になっているらしい。

驚愕である。(何を驚いているのか自分でも不明)

強いて分析するならば、ユリ科は食用、ヒガンバナ科は猛毒、という単純化しすぎなイメージを持っているからである。実際にはユリ科にも猛毒のものはある。

まあ、そんなことはどうでもいい。ユリ科だろうとヒガンバナ科だろうと、ラッキョウとアサツキとノビルに何か変わりがあるわけではない。市町村合併したって分離したって住民は前と変わらないままなのと同じだ。

 

さて。

以前、アサツキとラッキョウの見分けに悩んだ時期もあったが、よく見ていると、その生態はずいぶん違う。

写真は3月下旬。この時期に、他の草に先駆けるように元気よく真直ぐに伸びてくるのは、アサツキである。本当に、畑のわきや道端に、すくすく、すくすくと、気持ちよく伸びる。ラジオ体操第一で手をすっと上に上げているようである。

一方、ラッキョウは冬にも葉が枯れないでいるため、新しく伸びてきたアサツキを、見守っている、というよりは、くたびれてぼんやり眺めている感じである。

中央の少し右よりに、薄い緑色で横たわるように伸びているのがラッキョウ。

アサツキは霜が降りると枯れるのだが、その枯れた葉の色が独特で、真っ白。それも少し青みがかったような真っ白で、つい、「アサツキの死体」という言葉が頭に浮かぶ。下の写真の矢印の部分。

 

今は早、5月も終わりなので、ラッキョウもアサツキもまじりあって生えている。ラッキョウは新しい葉を伸ばしている。見分けられる人はかなりのオタクか農家である。新しい葉を伸ばす時期はアサツキの方が早い。そして色がラッキョウより若干黄色を帯びている。

アサツキは今、花の時期だ。ピンクのとてもきれいな花だ。先日木曽のむらの土手に咲いていた。ラッキョウの花は秋である。

 

過去の記事

ラッキョウ、アサツキ、ノビルの見分け ネギ科というか
2013-04-29

ノビルの花、ラッキョウ、アサツキ
2012-05-30

雪と、冬のらっきょうとあさつき
2017-02-09


雪と、冬のらっきょうとあさつき

2017-02-09 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

朝から細かい雪がしんしんと降っています。
ふわっとしているのに、真っ直ぐ素早く、どんどん落下してきます。
積もりそうなものですが、融けてゆきます。
音がありません。

ここ数年、この中津川ではほとんど雪が積もりません。
毎回名古屋に負けます。
名古屋で雪が降るのは若狭の方から伊吹山の横を通って雪雲が流れ込んでくることが多いからで、中津川ではその雲は来ないのです。


「月刊」ひぐらしの小径を脱却しようと思いましたが
脱却どころかほかのことをやっていて全然手が回らなくなっていました。
毎日ブログ更新するような安定した日々が送りたいものです。

年末頃には黄緑色を残してへたばっていたアサツキは、その後真っ白になって地面にへばりついています。まばらな白髪のかつらみたいな、アサツキの死体。
みすぼしくかわいそうな姿です。

一方ラッキョウは青白い緑色のまま、元気に葉を立てて生きています。
冬の姿がこんなに違うとは。

それに、新しく若い葉はどちらも同じような黄緑色ですが、成長しきった葉はかなり色が違うということです。


寒中のアサツキと言いたいところですが、いつの間にか立春も過ぎ、「寒」ではなくなっています。
日々の日差しと日の長さに春を感じます。


クロッカスはアヤメ科

2016-02-08 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…


クロッカスとサフランはユリ科だと思い込んでいた。
アヤメ科なんだって。そう言われてみると、黄色いおしべとめしべの感じがアヤメ科らしく思えないこともないけど、それはあくまでも、そう言われてみると、の話だ。

ユリ科とアヤメ科はときどき間違える。
アヤメ科でほかに有名な園芸植物はグラジオラス。この人は確かにユリ科よりはアヤメ科らしい。
ヒガンバナとスイセンもかつてはユリ科だと思い込んでいたけど、ヒガンバナ科だ。
どうも、ああいう感じの球根で地面からにょきっと出てくるものは全部ユリ科だと思っていた節がある私。
カタクリはユリ科ですよ。ややこしいですね。

ところでユリ科というのはずいぶんいろいろなものをいっしょくたにしてユリ科にされていたから
最近の分類ではいくつかに分けられた。
その一つがネギ科。アリウム。
ネギの花、すなわちネギ坊主を見て、いわゆるユリ、カサブランカとか鉄砲百合とかと「わあ、似てるわぁ~」と思う人は全然いないだろう。いたとしたら裸の王様ぐらいだ。
それからアスパラガスを見て、「これってユリ科よね」と思う一般人はまずいないだろう。この人もユリ科とたもとを分かちキジカクシ科(またはアスパラガス科)になった。一体どうして今までユリ科だったのか。

え~っと、アヤメ科のクロッカスがそろそろ咲く季節だという話がしたかったのですが。
玄関先にあって毎年この時期に黄色い花で春を告げていたクロッカスが、なくなってしまいました。早5年位。そう、東日本大震災の頃から見ていない。関係ないと思うけど。
来年はかわいらしく植えてみようかと思う。早春には黄色がやっぱり似合います。

そして、ネギ科の有名なひとたち、アサツキとノビルについての検索でこのブログにやってくる人が日に日に増えてきて、春が近いんだなと思います。

陽射しはすっかり明るく、春です。
夕方5時にも、まだまだ明るいんですから。
気が付いたら、家の近所の白梅も5分咲きぐらいになっていたし
あちこちで水仙がすくすくと芽を出しています。

写真は、去年の2月15日、伊豆の人が送ってくれた河津桜。庭に雪がたくさん積もった日。

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春の菜

2014-04-10 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…
半年も間があいてしまいましたが
新年度、あけましておめでとうございます……。

ここ中津川では、桜もシデコブシも満開。平地では桃も満開。落合の桃はまだだと思いますが。
白梅はほぼ散りました。

一昨日の畑の収穫。わけぎ。菜花(小松菜の)。イタパセことイタリアンパセリ。ニラ。
ニラは今年初収穫です。

ニラは、畑や、畑の間の道やちょっとした空き地に、いっぱい出ています。
もともと栽培してたんでしょうけど、今はその由来が分からないぐらい
どこにもかしこにも雑草化して生えている。
その繁殖力はすごい。

ニラはほんとにエラい野菜で、肥料もやらなくて植えっぱなしでよく、しかも花がとてもきれい。
秋の白い花は十分に花壇の花になりうると思うけど、花として植えているのは見たことがない。
もっと花壇に使ったらいいと思う。
そう思って花壇に移植してあります。

ラッキョウも同様。紫のきれいな花がいっぱい咲く。アリウムとか、小形のアリウムとか、
球根がたくさん売っているのだけど、ラッキョウだって十分はりあえる。
流線形に流れる葉も、使いようによっては面白いと思う。
ラッキョウをもっと花壇に入れるべきです。

昨年の秋、あちこちで株が大きくなって息が詰まりそうになっているニラを
株分けして、畑にも移植したのだけど
半分以上が冬の霜で浮いてしまいダメになった。
浅植えすぎたのかもしれない。あるいは時期が遅すぎたか。

いまの時期はまだ蚊もいないし蝶や蛾の幼虫もいないし、
暑くもないし寒くもないし、庭や畑に出るにはほんとうにいい時期。
ずっとこうだと助かるのですが。

ラッキョウ、アサツキ、ノビルの違い・見分け ネギ科というか

2013-04-29 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…
上写真、アサツキ。
 
まず初めに、ネギ科という科はありません。あしからず。(*注:後述)
みんなユリ科ですが(*注:後述)
ユリ科の中からネギ的なものたち(アリウムの仲間)を分離したほうがいいという考えもあるようです。
分けると何か不都合があるだろうか……、としばし考えてみるも、何も不都合は思い当りません。
ネギの仲間たちと、ササユリやチゴユリたちと、連続的に似ているということもないし、サルトリイバラやシオデと似ているということもない。サルトリイバラやシオデがササユリと同じユリ科っていうのも、大きな心で受け入れ過ぎではという気がしないでもない。
やっぱりネギの仲間たちは独立してもらったほうが、その存在が際だって人の注目も浴びやすくなるので、ネギたちにとってはいいことかもしれない。
しかしその場合、名前は何になるのだろう。ネギ科なのかニラ科なのかニンニク科なのかラッキョウ科なのかヒル科なのか。たたかいが起こるかもしれない。ヒトモジ科っていうのはどうだろう。
そもそも野生のネギはないと思うので、ネギ科や玉葱科は却下だろう。
注:ネギ科はない……と昔は言っていたのですが、
最近主流の分類(APG体系)ではネギ科を立てています(2017年6月追記)
と思ったら、2009年からのAPGⅢ分類では、ヒガンバナ科に組み込まれ、ネギ亜科になっていました(2019年5月追記)
のはずだったのだけど、今読んでいる本ではAPGⅢ分類ではヒガンバナ科ネギ属だそうな。一体何が何なんだか。(2020年5月追記)
とにかくネギ属ということで。
 
とんでもなく前置きが長くなった。今日はここで終わりそうな勢いだけど
もう少し頑張って、一気にアサツキとラッキョウの特徴を羅列しささっと終わらせよう。
 
上の写真は、アサツキ。
数日前、起き抜けに畑に行き、ラッキョウとアサツキの前に座り込んでさんざん悩んだ結果は下の通り。
 
★アサツキ
今の時期(正確には2週間ぐらい前が一番わかりやすい)、株になって、細い茎がまっすぐ上を向いて群立っている。若い葉は少し黄色の強い緑。古い葉は白青がかった緑。
葉は円筒形で、陵がない(角がない)。のだけど、上の写真で分かるように、たまに陵のある葉が混じるのでややこしい。
 
★ラッキョウ
この時期、葉が弧を描いて少し垂れる。白青がかった色。葉に陵がある! 要するに、角がある。断面が三角形である! って発見したが、そんなことはとっくに図鑑に書いてありましたよ。この三角形の角は、かなりゆるい角度。やわらかい三角形とでもいうのか。
 
下の写真、ラッキョウ
 
そして、匂いも味も大差ない。
 
アサツキにもたまに陵のある葉があるので、陵のあるなしなんて決定打にならない……。
と悩んで観察した結果、突然発見したこと↓
 
★アサツキ
引っ張ると、地下3センチぐらいのところから抜けてくる!
 
★ラッキョウ
引っ張ると、地際で切れる。ちなみに地際は紫色がかっている。
 
↑これはアサツキ。白いところが3㎝ぐらある。
 
これは判り易い特徴です。決定打!
 
地面がやわらかいと、アサツキはラッキョウ型をした球根部分から抜けてきます↓
アサツキ
 
さて。アサツキとラッキョウは分かったけれど、こうなるとラッキョウとノビルはどう違うのかということになる。ノビルをみればすぐノビルと分かるのだけど、口で説明してみろと言われると自信がなくなる。
と思っていたら、1週間ほど前、うちのすぐ近所にノビルの群生地を見付けたのでした。
おかげで昨日はノビルをたくさん食べました。
 
っていうオチで終わりそうでしたが真面目にやりますと、
 
★ノビル
葉が地面から10センチぐらいまっすぐ上に立ち上がった後、弧を描いて葉先が地面に着くほど横に流れています。
一見して、野原や畦にバラバラ生えている、という印象。これ大事。で、立ち上がったところから葉が左右に何枚もだんだんと出ています。これが大きな特徴。
そして、葉にはっきりした陵がある。鋭角な陵です。葉が平べったいという感じに近いほど、断面がひしゃげた三角形になっている。
その点で、ニンニクに似ています。
引っ張ると、地下数センチのところで切れます。とある本に、引っ張ると球根(鱗茎)が抜けてくると書いてありましたが、抜けて来ません。それを書いた人はよほどやわらかいところのもので運がよかったのでしょう。葉を引っ張ると鱗茎が地面に取り残されるので損した気になります。そして鱗茎は結構奥深くに入っているので、しっかり深くまでスコップを入れないと、鱗茎が真っ二つになったりします。
だんだんノビルを食べる話になってきました。
 *土がやわらかいと、鱗茎もうまく抜けてくることが分かりました。うちの近所のその地面が堅すぎるということ(後日記)
 
下の3枚、ノビル。
 
 
 
で、味のことですが
★アサツキ
葉を刻まずにそのまま(ゆでて)食べるとすじすじしている。あまりおいしくない。
一般には刻んで赤味噌の汁なんかに入れる。
★ラッキョウ
葉を食べた覚えがないので知らないが多分アサツキ同様。
普通は鱗茎を食べるもの。
★ノビル
葉をゆでて食べると甘くてやわらかくておいしい。
鱗茎は普通生で食べる。ピリッと辛い大人の味。居酒屋では結構高い。
葉と鱗茎と両方食べられるえらいやつ。
 
 
↑酒の肴のノビルと、ノビルのぐるぐる。
 
この話題はまだ続くかもしれません。
ひともじとバワンメラの問題も残っていますし。
 
3月下旬のアサツキ。地面に貼り付いた真っ白な死体と、若い緑色の新しい葉。
 
アサツキは12月頃地上部が真っ白になった後、春までに消えます。
ラッキョウは冬も青白い緑色のまま元気に葉を立てて生きています。
(岐阜県の中山間地域の場合)
 
*夏から秋のラッキョウとアサツキについて
成長しきった葉はかなり色が違い、ラッキョウは青みがかっています。
 
 
(*修正&更新 2017年6月 2019年5月)
 
 
*ラッキョウ・アサツキ・ノビル・ひともじ等 アリウム科に関する記事
 
  佐渡のアサツキ花畑の風景
 
 
ラッキョウとアサツキ
2013-04-24 | 植物
ノビルの花、ラッキョウ、アサツキ
2012-05-30 | 植物
https://blog.goo.ne.jp/yamazatobunka/e/4a02af0e673c30ba6d038c8e2f6e2458
ノビルで、ひともじのぐるぐる
2010-04-26 | 植物利用
野からの収穫物 ノビルとヨモギ
2010-04-26 | 植物利用
あさつきのぐるぐる
2013-04-20 | 植物利用
ひともじのぐるぐる 熊本水前寺の甚句亭にて
2009-10-12 | 山里
■おまけ(YouTube)2021/10/29
OGPイメージ

秋の道端 鮮やかなヤマラッキョウの花と、とりまきの野菊たち

#wildflower #countryside #田舎道 撮影 Japan 中部地方太平洋側山地帯 10月中旬 20211018 Tha...

youtube#video

 

 

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ラッキョウとアサツキ

2013-04-24 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…


今日の雨は午前中だけかと思ったら、夜になるまでずっと降っています。
新緑が緑に洗われるというけれど、黄砂やヒノキ花粉にまみれたのが本当に洗われるんだと思います。びっくりするほど鮮やかになっている。
それを見て、車庫の中の車を外に出し、一日雨に洗わせました。とてもきれいになりました……。

さて10日ほど旬を過ぎてしまった話題ですが。

家の裏の畑のまわりに、ラッキョウが生えているところがあって、そこにアサツキも生えている。
この時期(10日ほど前)、黄緑がかった色ですくすくと伸び出すのが目立つ。
それがラッキョウなのかアサツキなのか、見分けに自信がないままだった。

この時期に黄緑色に生えてくるのはアサツキだと思っていた。
そして、白み・青みのある緑なのがラッキョウ。
ところが、黄緑色の葉をたどると、白青緑色の葉と根元で一体となっているのに気づく。
あれ? アサツキなの? ラッキョウなの? ということになる。

面倒なので結論を申し上げると、今、黄緑色にすくすく生えてきているのはアサツキである。しかし、少し時間の経った葉や大きめの葉は、白青緑色になっていて、ラッキョウとは色ではよく似ている。
結局、昔アサツキだと思って食べていたけどおいしくないのでラッキョウだったみたいと思っていたのはやっぱりアサツキだったのである……。

というわけで、色などというファジーなものではなくもっと見分けの決定打はないのか、と、気になってうかうか寝ていられない気分だった。

……今日はここまで。

写真/上:アサツキ 下:ラッキョウ

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あさつきのぐるぐる

2013-04-20 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

あさつきで、ぐるぐるを作ってみました。

熊本の郷土料理で、ひともじのぐるぐるというのがあります。
3年前(早!)はのびるでぐるぐるを作りましたが
のびるでできるならあさつきでもできるだろうということで。

ちょっとすじすじしていて固くて、
のびるのぐるぐるの方がおいしかったと思いました。

今うちの周りはあさつきだらけです。

らっきょう、あさつき、のびるを区別するのが
ここ数日のテーマとなっていました。

そんな話は、そのうち、別記事で。


ひともじのぐるぐる
のびるのぐるぐる

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ノビルの花、ラッキョウ、アサツキ

2012-05-30 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…
こんぺいとうみたいにかわいい
ノビルの花、の終わった後?

恵那の山里にたくさん生えていました。

ラッキョウ、ノビル、アサツキ
どれも似たような葉をしている。

中でもノビルは分かるけど、
ラッキョウとアサツキはほんとに見分けにくい。

でも隣の奥さんは今日、すぐ見分けたんです。
「これ、ラッキョウじゃなくてアサツキじゃない? 球根黒くない?」
と言いながら掘ると、ほんと、暗赤色の球根で、ラッキョウとは明らかに違いました。
でもアサツキの球根が赤いのは今の時期だけだそうです。
ラッキョウと間違えなくてすむから便利です。

今の時期、アサツキの葉は少し黄色がかって枯れ行く途上です。
ラッキョウの葉が青みがあるのに対して、アサツキは若干黄色が強いようです。

ずっと前、お寿司屋さんで食べた鯛のアラの赤だしにアサツキが入っていて
ものすごくおいしかったのが忘れられない。
だからラッキョウとアサツキを地上部だけで見分けたいのだけど。

見分けられずしばらくラッキョウの葉をお味噌汁に入れていたことがありました。
なんかおいしくないなぁと思いながら。


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らっきょうを掘る

2012-05-30 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…

思いがけずらっきょうを掘った。
とはいっても、掘ったのは隣の奥さん。私は拾っただけ。

うちの裏に、前の家主さんがらっきょうを植えていたところがあって
20年も放置してあったのだけど、相変わらずらっきょうはなくならず
生え続けていた。
野菜くずなんかを捨てる穴を新しく掘るのに
らっきょうのある場所を掘ることになって……

穴を掘ったのも隣の奥さんです、はい。
私が使う穴なんだけど、いつも隣の人が掘ってくれる。いやはや。有り難い。

で、らっきょうが出てきたので、
「せっかくだから食べやあ」
ということになりました。

20年も住んでいて、初めて食べるとは。
もったいないことしてた。
普通に甘酢漬けにしてもいいし、生でおしょうゆとかで食べてもおいしいのだって。
それなら簡単です。

らっきょうは根を取ったり葉を取ったりしてきれいにするのが大変なので
スーパーでは、きれいにした後のを売っているけど
やっぱり新鮮なのはおいしいだろうと思います。
ちょっと大変だけど明日がんばります。

本当はらっきょうも株分けして植え替えてきちんとすれば
いいのですけど。まああまり欲張っても無理だから
適当にしておきます。

マーマレードにされたがっている夏みかんもいっぱいある。
ここ数日忙しくてなかなか手がつけられません。



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