山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

ウスバキトンボ・盆トンボ

2021-08-19 | めぐる季節と自然

先日定例のオンライン勉強会で、ウスバキトンボが大群になって飛んでいるという話が出た。それを話したのは岡山在住の人。

ウスバキトンボって何? と思ったのだけど、そのトンボを知らないのはどうやら私だけのようだった。

どこのむらでも町でも、この時期になると群れて飛んでいるという。どこにいるの?と聞くと、「そこら辺にいる」という。家の軒先にも、田んぼにも、いろんなところにいるらしい。そんなトンボは見たことがありません、と私は断言したのだが。

翌日裏の田んぼの方を夕方散歩していたら、いっぱい飛んでいるものがいましたよ。多分それがウスバキトンボなのでしょう。

くすんだ色をしていて、地味で、飛び方はほとんどアブかハエみたい。トンボのような優雅さがあんまりない。こういうのが大群でいるとちょっと大変なんだろうと思う。

しかし、こんなそこら辺にいるものを今まで認知したことがないというのは、自分がいかに虫に興味がないかという証拠である。植物と野良猫以外のものは無視して歩いているようだ。

このトンボは、地域によって名前がいろいろだけどもほぼ同じで

南伊豆では「お盆とんぼ」、徳島県の山奥では「ぼにとんぼ」、愛知県の奥三河では「おしょろとんぼ」と呼ばれているとのこと。おしょろとは当然、お盆のお精霊さまである。

新しく虫の名前を一つ覚えたこの2日であった。

 

動画あります

OGPイメージ

お盆過ぎの梅雨明けみたいな青空と地味なトンボ飛び交う田んぼ8月18日

戻ってきた梅雨前線なのか早く来た秋雨前線なのか、数日の大雨で西日本から関東まで被害を受けました。 前線が去って久しぶりのすっきりした青空の夕...

youtube#video

 

 


長野県岡谷の土砂崩れの現場を地理院地図で見てみた

2021-08-17 | なんとなく報告

           ▲地理院地図

YouTubeのANNニュースで岡谷の土砂崩れ現場を空撮で報道してくれていたので

      → 土石流現場を上空から 長野・岡谷市(2021年8月16日) - YouTube

地図を見てみた。

   ▲Google mapに矢印書き込み

1の線が被災した方がある方。2も崩れているのだが建物や人に被害がなかったのでニュースでは取り上げられていない。が、空撮には映っている。

 

下の映像で2本の土砂崩れが見える。上の地図とは上下逆なので、左が1、右が2。(ANNのこの後のニュースでは間違って2の方を被災した方として映していた)

地図を見ると、小さな谷地形のところで崩れているのがよく分かる。ここの土砂は驚くほど岩が混じっていなくて、見た目、黒くてサラサラっぽく見える。私の住んでいる地方だと大きな石と粘土質の赤土混じりのところが多いので、こんな土を見るとびっくりする。そして、こんな土だからこそ、高速道路の下のトンネルを抜けて流出したのだろう。

高速道路の上側の法面が、この谷地形のところで下がっているのが分かる。谷だから下がっているわけだけど、そこがガクっと、というかドドッと崩れて高速道路の下に入っていったようだ。

一体どうしてこんなところにトンネルを作っていたのか。この山側に特に畑も建物もないので道など作る必要はないわけだ。そして空撮をよく見ると、ここに水を抜く大きな土管が埋められているのが分かった。その工事のために作った通路? 多分。

高速の上 ↓

高速の下 ↓

谷筋は水が抜けるので危ないというのはよく知られていると思う。このように水抜きしてここに水を集めても、周りの土は十分に水を含んでいるわけだから、崩れる時には崩れるということである。

地形的に、(地図を見て)、凹んだところは危ない、凸になったところは大丈夫、と、かつて三六災害という大災害を経験した人が言っていたことの意味がよく分かった。三六災害はここからそう遠くない長野県の上伊那地方で昭和36年に起こった水害である。

地図でこの近辺を見てみた(下図)。くぼんだ地形のところに青線を入れてみた。ただし、川は除く。

縦に走る緑の線は中央自動車道(高速)。青と赤の線が緑の線を越えているもの(1、2、7、9両方)は、高速の下にアンダーパス(トンネル)があるところ。

(9が2カ所にあるが、ミスです)

    ▲地理院地図

今回はたまたまトンネルのあるところで崩れたので、土砂がそこをくぐったのだけど、トンネルがなければ高速道路上に土が覆いかぶさるかもしれない。

これらの中でもやはり今回崩れた赤線のところが際立って等高線が密になっていることは確かだ。

4の川はかなり急傾斜で山が迫っているが、川に砂防ダム(だと思う)が作られている。川自体もおそらく護岸などされて頑丈に造られていると思う(希望)。これも高速をくぐるところがボトルネックみたいになっているのだけど、工事されているだろうから大丈夫だと思いたい。

6と7の間の川にも堰堤がある。

川になっているところは、砂防工事など対策がとられていたり、少しゆるやかだったり、川に水が集まってくるようになっている。それでも大きな災害になれば川が土石流になることはある。今回は川まではなってないところが水を含みきれなくなって崩れたということになる。

被災された方々は本当に気の毒だった。御冥福をお祈りする。そしてこのように線を引くと、そこに住んでいる人には残酷なようだが、私とてひとごとではないのである。このような場所は日本中いたるところにあり、また、日本中危険じゃないところは少ないぐらいだ。よって、こういう地形のところに住んでいるとしたら、もちろん地質にもよるだろうけど、大雨のときには躊躇せず早めに避難した方がいいということだ。

 

それと、この岡谷の高速道路のところ、数日後に通る予定なのだが……怖い……

と思ったら、今通行止めになっていた。当然なんだけど。

 

高速を避けて違う道を通ったとしても、どこも山が迫っていて、やっぱり怖い。


猫の集会は新月の日にもあるのか

2021-08-09 | めぐる季節と自然

朝、ガラス戸を開けたら、テラスのテーブルの上でこげ茶色の猫が香箱座りして一人しずかに雨を見ていた。

見たことのない猫。

あら、おはよ。と声をかけたら去って行った。話したかったのに。

反対側の窓をあけたら、そっちのテラスではトラ猫が雨宿りしながら毛づくろいをしていた。こっちも逃げたら残念なのでそっとしておく。

 

猫の訪れがあるのは2月以来だ。2月には毎日猫がうちのまわりをぐるぐる回っていたけどその後ずっと見ていなかった。

猫の集会があるのだろうか。今日は新月だけど。臨時集会? 満月には定例会があるのだと思うけど。雨の日の集会にはうちのテラスを使ってもらってかまわない。どんどん来てもらいたい。

 

朝から強い雨。ときおりやんで晴れ間が見える。そして、風が吹くと寒いので、窓を閉めなければならない。極端な気温差。

ホオノキも、エゴノキも、ナツツバキも、濡れている。

 

昨日は久しぶりにブログ更新しなかったら、アクセスがいつもの倍ぐらいあった。喜んでいいのか悲しんでいいのかよく分からない。

 

写真/メマツヨイグサ(アレチマツヨイグサ)(アカバナ科)

 


ムラサキツユクサも野の花みたいに

2021-08-07 | 植物利用

ムラサキツユクサは勢力が強くて、花壇に植えておくとどんどん増えてしまう。しかも結構丈高くなって、重みでばったり倒れてだんだん暑苦しく見えるようになる。

これが意外にも、刈りこむと小さい丈のまま咲く。草丈15㎝ぐらいでもかわいく咲いている。そんな姿を5月から見るのだけど、今もなお咲き続けている。

刈らなければもうあまり咲かなくなる頃なのだけど、8月の今もなお毎朝花開く。そして午後にはしぼんでしまう。

咲く時間が短いのは野草のツユクサも同じ。

ツユクサは別名、月草と言った。室生犀星の詩に出てくる。秋っぽい花。

立秋も過ぎてしまった。夜中になると星がきらめく。旧暦なら七夕の頃だ。

 


タケニグサの花をアップで見ると

2021-08-06 | 植物
タケニグサ(ケシ科)をアップで見ると、不思議な形をしているのが分かる。白いつぼみっぽいものと、白いおしべの束みたいなものがあり、構造がよく理解できない。右側の茶色っぽいものは果実。これがだんだん大きくなっていく。
草丈が大きくて、遠目にしかあまり見ないのだけど、よく見ると面白い。

秋の虫鳴き始める

2021-08-05 | めぐる季節と自然

数日前からヒリィ、ヒリィという秋の虫が鳴き始めた。

まだ夏なので、秋の虫ではなく夏の虫なのかもしれないけど、早くも夏が後半に向かいつつある空気感。

そういえば一昨日は網戸にカブトムシが突撃してきた。

昨日は夕方から曇って雨が降ったけど、夜中に目が覚めたとき、また満天の星になっていた。

一年が巡り行くのが速い。もうすぐ冬になる気がする。冬支度しないと……。

一日もあっという間に過ぎる。一日があっという間だから一年があっという間なのだろう。時間が余るのは夜中だけだ。夜中だけは、どうしてこんなに時間の経つのが遅いのかと思う。眠れないとはそういうことだ。

それにしても暑くて、朝からべたべたする。そんなことは都会では当たり前なのだろうけど。都会では冷房なしでいられないだろうから、むしろ涼しいのかもしれない。

 

今年はスーパーで売っているキュウリの質がいちいち悪くて、傷んでいるものもある(まともなスーパーがないということか)。先日友達がくれたのはすばらしく良かったので、日本中の畑で出来が悪いということでもないらしいのだけど。キュウリ好きの私としては残念だ。それにしても毎日同じものばかり食べていて全く面白くもない。海外旅行に行って変わったものが食べてみたいと思う。いつ行けるのだろう。

 

しばらくブログは夕方から夜に更新しようと思う。


雲一つしかない朝

2021-08-04 | 植物

今日もヒマネタです(いつもですが)。

昨晩は満天の星だった。大きな星がキラキラ瞬いていた。少し明るかったせいと恐らく私の視力のせいで、天の川が見えるところまではいかなかったけど。

今朝のこの青い晴天と言い、まさに梅雨明け感があり、やっと夏休みが来た感じ。そして昨日、今年の初スイカ。

夏+青空+白い雲+スイカ+セミ+すだれ

いい感じ。

これに、そうめん+風鈴 ぐらい加えてみようか。小麦粉は食べないようにしているけど、たまにはいいだろう。

あと、うちにはないけど、ほかの家なら、麦茶とビールとが定番というところだろう。それにプロ野球。ビール+テレビのプロ野球というのはなにか昭和の香りになってしまった。父はビールは飲まなかったけど毎晩プロ野球を見ながら原稿に向かっていた。仏壇にプロ野球をお供えしたい。

 

陰るとヒグラシ、照るとツクツクボーシが鳴くこの頃。


珍しく晴れた朝

2021-08-03 | めぐる季節と自然

珍しく朝さわやかに晴れていた。やっと梅雨明け? または、秋到来? みたいな感じ。

ここ2日ほど夜の雨もポツリポツリ程度。

今週の終わりからまた降水確率70%とか90%とかが並んでいる。

今が何の季節なのかよく分からないような天気だけど、気温40度とかの猛暑になってないのが本当にありがたい。

今日は『日本の民家』の読書会なのでこれから予習をする。

前半はかなり読みづらい文章。時代を感じる、古く硬い文。そういえば日本語ってこうだったよな、と懐かしく思ったりする。

今日の記事はこの程度で終わります。


道端のウメ&庭のスモモ 2種のPrunusのジャム

2021-08-02 | たべもの・台所

近くの道端に梅の木があり、なっているのを毎日眺めながら、誰のものかも分からないのでもうもらっちゃおうかな、と思っていたら、ある日、採っている女の人がいた。6~7月の話。

やっぱり所有者いるんだ(あたりまえ)と思ったのだけど、採り方が中途半端で採り残しがいっぱいある。もしやその人も通りすがりの人なのではないか。

と思っているうちに、梅はどんどん熟していった。先日の女の人のものだからもらってはいけないと思って、眺めるだけにしていたのだけど、採り残しの梅は、日ごとにポタポタと落果していった。

ただ、うちの梅は少し黄色がかるとすぐ落ちてしまうのだけど、その梅はかなり黄色くなってもまだ枝に残っている優秀なやつだった。謎の女の人もその後見かけないので、散歩のたびに1つ2つと採り集めて8個ぐらい冷蔵庫にしまっておいた。8個って少ないけど、まあ人の梅なので落ちそうになる前にせっせと50個とか盗るのも問題な気がする。明日には落ちそうっていう黄色いのだけ、途中から採り集めたのだ。それならそれほどドロボーでもないだろう。けどどうせなら来年はもっとたくさん狙いたいと思う。

で、うちのスモモが3個ばかりやはり冷蔵庫にあるので、両方合わせてジャムにしてみた。

ちなみにうちのスモモは10個ぐらいなっていたけど残りは害虫退治してくれた人が食べてくれた。

 

合計10個そこそこの実だったけど、水を結構入れたせいで2瓶もジャムができた。量が少ないので、すぐ食べてしまうだろうから、あまり煮詰めないでサラッとしたものになっている。ヨーグルトにかけるのでそれでいい。また、やはり長期保存もしないので、瓶の熱湯消毒もせず、密封もせず、ただ入れて、冷凍した。

一番奥の大びんのは、タネ。梅のタネはジャムにしてもはずしにくいけど捨てるにしては実がいっぱいついているので、そのままおやつみたいにしゃぶっていれば良い。

味はすごくすっぱい。スモモの語源は酸っぱい桃ということらしい。赤色がすごく出たのでソルダムという品種だと思う。すっぱいので砂糖をたくさん入れた。こんな酸っぱいスモモ、先日の人、ばくばく食べてたけど、すごい……。

梅ジャムは緑色になってしまうが、スモモを入れたら赤くなってかわいいので良かったと思う。これは梅ジャムを作るとき結構使える手だ。緑色のジャムってやはりちょっとテンションが下がる(個人の意見です)。梅8個ぐらいとスモモ3個。まあ元の梅自体が黄色だったのでこの色になったのかもしれない。

 

ウメ(Prunus mume)もスモモ(Prunus salicina)もスモモ属(Prunus)で仲間である。スモモ属をさらに細分化して両者を分ける考え方もあるらしい。

英語では、スモモはプラム、梅はジャパニーズ・アプリコット(日本のアンズ)と言わなければいけないらしい。ジャパニーズ・プラムじゃないのだ。(アンズもスモモ属)

アンズにはうぶ毛があるが、スモモはツルッとしている。梅は?あるような気もするがないような気もする。来年観察しなければならない。ただ、アンズと比べて梅はどことなくマットな質感がある。実の皮も厚い。そういう意味でアンズに似ているかもしれない。

 

 

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雷で木が焼けていた

2021-08-01 | めぐる季節と自然

どうしてこんな道の真ん中に木が倒れ掛かっているのだろうと思って、気づいた。一昨日の雷が落ちたの、ここだったんだと。家から50mぐらいのところ。

怖っ。

 

その木だけ特別高いということでもなく、樹高4、5mのものだったと思う。

 

いつ雷が落ちるか分からない。本当に。気を付けなくては。