山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

いつまでも美貌が衰えない花

2018-11-05 | 植物

この写真は9月の中ごろのもので、この花は7月から咲いており、今もなお咲いている。
正確に言えばこの全く同じ花ではなく、この花の束の奥の方にまだ咲かずに眠っているものが
顔を出してきて今咲いている。

千日紅(センニチコウ)。
本当に花期が長い。
子どもの頃、この花をそう呼ぶのは、花が次々咲いて1000日ぐらい咲くように思えるから、だと母に教えられた。
けれど、母も、この1つの花(総状花)がずっと咲いているわけではなく、次々と違う花に代わっていくと思っていたようだ。

7月の終わりに畑から切ってきて、瓶に生けてテラスに置いておいたら
まったく枯れることなく、ずーーーーーーっと咲いている。
白い花が次々と選手交代しているものと思われるが、
その白い花の花がらが下に落ちているわけでもなく
枯れた花がくっついているわけでもなく
全く変わらぬ姿で咲き続けている。
あえて言うなら、花(総状花)のかたまりがちょっとずつ長く伸びてきている。
クライミングクレーンみたいに、いつのまにか上に向かって花を継ぎ足していっているのだろう。

赤紫色の部分も、全く色あせることがない。
不思議な花だ。
若い頃も、年をとってからも、美貌が全く衰えないといえる。

センニチコウはヒユ科で、ケイトウと同じ科。
飾っておいても花粉も花びらも落ちないし
汚くならない。
そうでないとしても、私の大好きな花である。


センニチコウ 8月末のようす



センニチコウ 上から見る。整然とした花の配列がすばらしい。