山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

ジャワ島芋ごね餅

2009-01-16 | 山里
今週初めから取り掛かっていた、単純なのにとっても辛い仕事がやっと終わった。実質大して時間がかかるわけではないのだが、15分もすると疲れて休まなければならなくなる。机の前でぐずぐずとやり続け、今はぐったり。座っているだけでもしんどい。
とにかくやっと終わって、旅写真の整理と経理の仕事に取り掛かれるのでうれしい。お金が全然ないことは本日銀行に行き確認したが、一体どのぐらいないのか把握できていないところが、全く経営者ではない。

写真は、ジャワ島の、特にバスの中や高速道路の「道の駅」的なところでよく売っていたもの。ご飯をつぶし、多分やしでんぷんでつなぎ、ココナツを練りこんで、油で表面を焼いたもの。ほのかな塩味がつけてある。

恵那地方では、ご飯+里芋 を一緒に炊いてつぶして練って丸めて網で焼く「芋ごね餅」「芋餅」がある。これはしょうが醤油でいただく。

ジャワ島芋ごね餅はちょっと油っぽくて、そのためますます、しょうが醤油で食べたかった。そうすればきっと最高だろう。

坂折棚田とインドネシアの棚田

2009-01-15 | 山里
先日スラウェシ島に住んでいる日本人の方と、バリ島の本を書いたことがある編集者の方と一緒に坂折棚田と栃窪を訪れたところ、いろいろ紹介してくれました。↓

http://makassar-tokyo.blogspot.com/2009/01/blog-post_12.html

とても寒い日でしたが、棚田のまちこさんはちゃんと犬の散歩をしていました。

環境意識と日本とアジア

2009-01-15 | なんとなく報告
アジアのさまざまな国から、日本に働きに来たり、勉強しに来たりしている人がいる。その人たちは、環境について、日本のいいところを持って帰ってくれるだろうか。一方で、日本を反面教師として、その人たちの国のいいところに気が付いて、それを大切に思ってくれるだろうか。

1月17日の5カ国の留学生達が環境問題を語るシンポジウム(1/14の記事で掲載)は、留学生達がその環境問題に対しどのぐらいの実感と体験や知識を持っているか不明なので、行ってみなければ分からないが、テレビで報道される情報よりは、そのことに対する彼らの認識を伺うことができるはずで、興味深い。
今回に限らず、このような催しを日本でもっとひんぱんに行い、環境を日本という島の中だけでなくもっと広い範囲で考え、日本という場で偶然つながった海外の人にも伝わるようなことをしていくことが、日本の草の根でできる貢献であろう。

島と島、陸と陸は海で繋がっている。世界は一つで切れ目はないことを実感する。

環境意識とインドネシアと日本 その2

2009-01-15 | なんとなく報告
スラウェシ島の山奥を、2人のインドネシア人と旅していた。
一人は外人慣れしたガイド、もう一人は彼の親戚で、現地を所管している行政の若者。ジャングルの中の川辺でジュースを飲んで休憩していたら、行政ヤングマンが、空パックをポイっと流れ行く川の面に投げ捨ててしまった。
私はびっくりして反射的に「あ~~っ! だめー~~!」てな感じで叫んだら、行政ヤングマンは理由が分からないのだった。
ガイドが(多分)「外人はゴミ捨てないんだよ、山の中にゴミ捨てるのは野蛮だよ」みたいに説明すると、素直な彼は「ごめんなさい」」と照れながら言った。

行政マンでさえ、山の中や流れる川にジュースのパックを捨てるのがよくないとは思っていないのである。
しかしながら、「捨てないほうがいいかも……」てことは少なくとも1人に伝わったことになる。


フェリーに乗っていたら、空のペットボトルが甲板で、ころころ、ころころ、船が揺れるたびにころがっていた。次に大きく揺れれば、海に落下しそうだった。
船だろうとバスだろうと、インドネシア人は容赦なく床にゴミを捨てる。彼らにとって、床や路上は「ごみ箱」と同義である。
前に子どもが海にペットボトルを投げ捨てるのを阻止しそこなったことが、私の中ででっか~いトゲとなって突き刺さっていたので、私はそっとそのペットボトルを拾ってごみ箱に入れた。
そうしたら、少し離れたところから私を見て、ほっとしたようにニコッと笑いかけてくれたインドネシア人がいたのである。
私と同じように、ペットボトルが海に落下することを案じていたらしい。

大多数のインドネシア人が海にビニール袋を捨てることを何とも思っていなくても、そうではない人がちゃんといることに救われた。

環境意識とインドネシアと日本 その1

2009-01-15 | 植物利用
私の住む中津川市や隣の恵那市では、スーパーのレジ袋が有料化され(1枚5円)、買い物袋持参があっという間に定着した。
かくいう私は大人になる前(20年以上前!)からスーパーに袋を持参していたので影響はあまりないが、みんなが袋を持っている様子を見ていると、あたかもずっと昔からそうであったかのようで、何の違和感もないことに驚く。
たった5円であっても、こんなにも世の中を大きく動かすことができることにも驚く。

私がレジ袋をもらわないようにしていた理由は以下のとおりである。
①資源の無駄遣いである
②レジ袋はかっこ悪い(美しくない)し、音もうるさい
③レジ袋をもらうと、レジ袋を始末するという手間が発生するのがいやだし時間と場所の無駄が生じる(レジ袋を片付けたり捨てたり……ゴミも増える)

しかしながら、インドネシアでは、買い物をするたびに黒いペラペラのビニール袋に入れてもらえる(もちろん極力もらわないようにするが)。その袋は非常に弱くちょっと重いものを入れたり引っ張ったりするとすぐ破れてしまい再利用できない場合も多い。
そして、彼らは、その袋を、要らなくなると、ポイっと、道端であろうと川であろうと海であろうと山であろうと、捨ててしまう。

一方で、インドネシアではまだまだ「葉で包む」ことが実践されている。
写真は、小さな屋台のテイクアウト・ランチ。ご飯とおかずをバナナの葉で包んで、竹を細く割った串で端を止めるてある。このときのおかずは、厚揚げの煮物とおでんのゆで卵みたいなもの。
バナナの葉は本当によく使われている。

日本でも昔はビニールなどなかったから、朴葉や竹の皮や経木(マツの薄い板)なんかで包んでいた。風呂敷というゆかしきものもあった。
その後、レジ袋時代を経て、袋持参時代になり、少し昔に戻っているともいえる。
環境意識も文化も、どんどん進むとくるっと回ってもとの位置に戻るような気がする。そうしてビニールを使っているインドネシアの方が、今は前のほうに取り残され、遠いところを歩いている。一方葉で包んでいるインドネシアは、昔のままであるのに、日本がこれから目指す先にある。
日本でも再び葉で包むようになることを私は夢見ている。

日本語で参加できる国際会議「プレ生物多様性COP10」

2009-01-11 | 森林環境教育
アジアの環境問題について、生の声が聞けるシンポジウムが今週末行われますのでご案内します。
非常に興味深い内容なのでおススメです。

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ベトナム語、インドネシア語、ロシア語、韓国語、中国語の
文化圏の発表者の方が全て日本語でお話しされます。
英語は全く使いません。

内容も資料もとても濃いものになってます。是非ともご参加ください。

<転載歓迎>

あなたも日本語で参加できる国際会議「プレ生物多様性COP10」
http://www.isemikawa.net/?eid=1121515

アジア人がアジアの生物多様性保全の実情と重要性を語り合うしゃべり場

2010年名古屋市に、生物の多様性を保全するための国際会議が正式に誘致されました。
そのプレイベントとしてアジアの隣人たちに、各国の生物多様性保護の実情報告をしていただきます。

そして、見る・聞くだけではなく、会場からも質問や意見が交わせる対話の場も設けました。
生物の多様性を犠牲にして経済発展を遂げてきた日本から、
これから発展を遂げようとするアジアの隣国の人たちへ、あなたならどんなメッセーを送りますか。

と き 2009年1月17日午後2時から
ところ 名古屋国際センター1F別棟ホール
入場無料(資料の準備の都合上事前に申し込みお願いします)

プログラム
開 場 13:30
開 演 14:00
各国の発表 14:10-15:30
内容と発表者

・メコンデルタの変貌 トゥエン・トゥー・ホースンさん
ベトナムからの報告

・スマトラ島 アチェのマングローブ オディ・アクヤルシさん
インドネシアからの報告

・シベリアの森林保護の実情 ガリーナ・トロスチャンスカヤ さん
ロシアからの報告

・韓国と日本、環境政策・意識の違い キム・ヒジョンさん
韓国からの報告

・「白色汚染」 孫 利偉 さん
中国からの報告

休 憩 10分
15:40-16:00 来場者との意見交換
16:00-16:30 バネルディスカッション

総合司会
辻 淳夫(伊勢・三河湾流域ネットワーク代表)
コーディネーター
鈴木清子(NPO法人縄文楽校理事長)


●ベトナムの発表者は、豊橋技術科学大学の大学院で、交通工学を学んでいる女学生です。
急激な経済発展を遂げているベトナムでの交通渋滞解消策を日本から持ちかえろうと勉強をしているそうです。発表内容は、大雑把なベトナムの紹介とメコンデルタ危うい変貌の現状です。

●インドネシアの発表者は、豊橋技術科学大学の機械工学の博士課程で学んでいる方です。
大地震と津波で痛めつけられた故郷のスマトラ島のマングローブ林の復興について発表をしてくれます。

●ロシアの発表者は、名古屋大学大学院で国際言語学を学ぶイルクーツク出身の女学生です。
発表内容は、東シベリアのタイガの違法伐採と、それを隠すために行われている森林への放火です。

●韓国の発表は、当初は韓国南部の干潟の保全の現状を予定していましたが、
写真集を翻訳してくれた方が、大事な用事で帰国してしまったので、
替わりを、韓国から日本に嫁がれて14年ほどたつ女性にお願いしました。
発表内容は、日本よりも進んでいるのではないかと思われるゴミ分別・再利用、
韓国で行われている児童への環境教育についてです。

●中国の発表者は、名古屋大学の大学院生です。
発表内容は、中国という大陸の広さからくる環境意識の格差、
都市部でようやく始まった人民の意識改革とそれを促す制度についてです。

1月17日はぜひぜひ名古屋国際センターホールに来ていただいて、
「衣食足りて、始めて環境に目が行く」では遅いことを発展途上にある隣人たちに、日本の失敗を手本に適切な助言をお願いいたします。

*この国際会議は、セブンイレブンみどりの基金の助成を受けています。

主 催 伊勢・三河湾流域ネットワーク
申し込み・問い合わせ先(資料の準備の都合上事前に申し込みお願いします)
山本 090-3306-1286 shigeo38あっとまーくsirius.ocn.ne.jp

紙芝居「しっぽの気持ち」の展示もあるよ。

チラシはこちら
http://hoerumedaka.up.seesaa.net/image/A3B2A3B0A3B0A3B9C7AFA3B1B7EEA3B1A3B7C6FCA5C1A5E9A5B720(1).pdf

スラウェシ島でフェリー沈没

2009-01-11 | なんとなく報告
これはあくまでも小耳にはさんだ「噂」であって、ウラをとっていないことなので、信用したりしないでほしいが、
インドネシアのフェリーはアブナイと聞いたことがある。

今回沈んでしまったのは高波によるためで、フェリーの整備が悪かったとか操縦の仕方が悪いとかのせいではないと思う。インドネシアのフェリーがアブナイということを裏づけるものでは決してないと信じたい。

インドネシアのガイドたちは旅行のさまざまなルートを知っていて、ここからここへはフェリーで渡れる、とよく言う。なので、「それって危なくないか」と聞くと、絶対安全だ、と断言する。

ただし、サミュエルというタナ・トラジャのガイドは、スラウェシのマナドからトゲアン諸島をを経て内陸部に至る航路について、雨期の12月は危ないからやめろ、と言っていた。よって、私は、本来このコースをとるために2回目のインドネシア行きをするはずだったが、中止した。

やはり雨期の船旅は危険なようだ。

カリマンタンはボルネオ島のインドネシアの部分のことで、石油を産出していて仕事の口がたくさんあるらしい。そのため、仕事の少ないスラウェシの人たちの格好の出稼ぎ場にもなっている。そのような人たちが、家族の期待を背負ってカリマンタンに出かける途上、事故にあってしまったのだろう。ご冥福を祈る。

また、比較的長期の旅行者にとっては、スラウェシ-カリマンタン の組み合わせは、いいコースであり、前回は私もその予定だった(結局スラウェシだけにとどまったが)。もちろん飛行機で渡る方法もある。

あまりにも身近に思えるニュースに、背筋が冷たくなった。

1月の初めの匂い

2009-01-08 | なんとなく報告
明けましておめでとうございます。

私はジャワ島でジャワティーを飲みながら田植えをしたり
スラウェシ島の山奥の村で蚊に刺されたりしていました。

インドネシアペースで頭がゆるゆるになっています。
が、本日午後帰国し次第、仕事を1本こなし納入しましたっ!
よい年明けということにしておきましょう。

多少は締まった頭である方が快いと思える自分に
少々安心しています。

皆さま、本年もよろしくお願いします。



それはそうと、とんでもない妙ちくりんな格好で帰国しました。
腰から下はバティックのサロンをスカート代わりに巻きつけ
(寒いから2枚重ねるのがポイント)
上はスマトラ島の織物をショール代わりに巻きつけ……
(寒いから絹のスカーフも首に巻くのがポイント)
それしか着るものがなくなってしまったのだから仕方ないのです
ホームレスの人がときどきそのような格好をしている訳が少し分かりました。

たぶんそのせい?
中部国際空港の税関で、みんな何食わぬ顔で通過していくのに
わたしだけが呼び止められ、スーツケースをあけて事細かく調べられました。
おかげでジャワのヤシ砂糖とスラウェシのヤシ砂糖、天然塩、胡椒やら八角やらコリアンダーやらの各種スパイス、アロマや染色に使う香料の原料(シトロネラとかサンダルウッドとか)、トラジャコーヒーとマレーシアの紅茶、etc.について、
および自然と人のかかわりについて
税関のお兄さんにレクチャーさせていただきました。

今年は忙しく稼げる年になりますように。


帰ってきて家の近くを歩いていたら、お正月のにおいがするのです。
お雑煮のにおいではありません。何かしら、1月の初めの山里の空気のにおいです。冷たく新しい匂いです。
いなかったから目には見えないけれど、やっぱりお正月はちゃんと来てたんだ、と感じました。この場合年神様っていうべきか。

初めて気づいた匂いでした。