山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

チューリップの色とミントの問題

2014-04-24 | 植物

(前の記事の続き)

ミントの育て方の記事を読むと、まず間違いなく
「ミントは種類が多く、違う種類のものを近くに植えるとすぐに混じるので注意する」
と書いてある。
「すぐに」とは一体どれぐらい?
私が受ける感じでは、「すぐに」という言葉は2、3カ月ぐらいを指すような気がする。

それで私の頭の中は?????でいっぱいになってしまうのだ。

ミントは、普通、地下茎や送出枝で増える。
種も売っているけど、種から育てるのは結構時間がかかると書いてある。

というより、ものすごい勢いで根や茎を延ばすので
種から育とうとしているようなスローなやつは相手にされる暇がないという感じ。

驚くことに、中津川あたりの冬にはさすがに休眠しているでしょうと思っていたが
先日見たら、冬の間にものすごい地下活動をやっていて
秋の終わりのときよりも数倍大きな株になってあちこちから芽を出していた。
あわてて抜き取った。

それで、近くにあるミントが混ざるというのはどういうことなのか。
昨日も書いたように、混ざるというのは、交配して、次世代ができるということである。
種子ができて、それが生えてきて初めて、混ざったことが分かるということだ。

根と根がくっつくことで混ざるなんていうことがあるのだろうか。

植物は、挿し木というものがあって
カボチャの苗(土台)にスイカの芽をくっつけてスイカになるとか
渋柿の苗に甘柿の芽をくっつけて甘柿になるというのもあるし、
合体木というのもあって、ヒノキとサワラが隣り合って生えていたら途中からくっついて1本の木になっちゃたというのもあるので
根と根がくっついて合体ミントになるということが
ないとはいえない……のかなぁ。

交配しない限り混ざるわけない、ミント、と思いながらも
混ざることもあるかもしれないと
かなり恐れて、
グレープミントとアップルミントとパインミントとペパーミント(日本薄荷)とオレンジミント(だったかな?)を一応離して植えて観察している。


そんなミントの問題を考えていたので
チューリップの色が混ざる話を聞いたときには
頭がいっぱいになってしまったのでした。


さて、うちの裏の畑のチューリップは、毎年、赤白黄色のきれいな花を咲かせています。
昔からある赤と白と黄色の原色のは、あまり色が変わらないのでしょうか。

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チューリップの色 その2

2014-04-23 | 植物

(昨日の続き)

まどろっこしいので結論を先に言うと
品種改良でいろいろな色の花が作られているけど
元の色に戻ろうとする現象があって、球根でも2年目3年目になると色が変わってくるものがある
ということらしい。
(ネットで検索して調べた範囲で、一番正しそうに思ったこと)

そう言われてみると、うちの庭にも植えた覚えのない色のチューリップが咲いた
と数日前に思ったばかりだったのである。
上の写真のチューリップ、たしか薄いピンク色の「ピンクダイヤモンド」だったと思う
のだけど、私の記憶違いだったのか……、とうとう私も来るべき時が来たのか?と思っていた。

この件でこんなに頭がいっぱいになってしまうにはわけがある。
1つは菊の問題。
1つはミントの問題。


子どもの頃、庭にきれいな黄色の菊と、赤い菊があった。
黄色い方はよかったのだけど、赤い菊のほうは、年とともに
ちょっとオレンジ色っぽいくすんだ色になっていったのである。
最初は気のせいかなと思っていたけど、3年、5年と経つうちに
絶対色が変わっている、と思った。
黄色の菊と混じったんだと思った。
同じ種類の違う色のものを近くに植えると交配して混じると
子ども心に思ったわけである。
つい最近までずっとそう信じていた。

しかし、数年前にはたと気づいた。
園芸種の、庭に植えているような菊は、種子で増えているのではない。
根で増えているのである。
絶対に種子で増えないとは言い切れないが、離れたところに突然生えたりしないから
種子ができないか、できてもおそろしく発芽率が悪いものである。

交配っていうのは次世代ができるということなのだから
菊の色が混じるわけがないのだ。

つまり、種子で増えているのでない限り、
混じるわけはない、というのがここ数年前からの私の考えである。
やっとまともな頭の人になった気がしていた。


ところで、あの菊はなんだったんだろう……
その答えも、チューリップを考えたことで、出た気がする。
「元の色に戻ろうとした」。(本当のところは分からないけど)

日本の野生の菊は大体、紫系か白系か黄系で、赤系っていうのは思いつかない。
菊の赤色というのはかなり無理して出させている色ということなんだろうか。

(続く)


チューリップの色

2014-04-22 | 植物

2年位前から、近くで、突然ガーデニングに目覚めた?と思われる家がある。
近くとはいっても、散歩でもしない限り通る場所ではない。
広い屋敷で、背後に雑木林があって、瓦ぶきの純和風の立派な家が建っていて
お庭は松だの段々になったイチイだの椿だのジャノヒゲだの石だのあって、
垣根がパラパラしている、純和風庭園。
昔からずっとここに住んでいるらしき人の、
いいたたずまいの、しずかな家。

その広いお庭の、一番道路に面したところが、とつぜんきれいに耕され
球根がいっぱい埋め込まれたのだ。

チューリップだということは分かっていた。
昨年の春、花を見逃したので、今年こそ見に行こうと思って
行ったのでした。

こんな花壇を造る人は、40代ぐらいの奥さんだと勝手に決めつけていたら
70歳ぐらいのおじさんでした(笑)。びっくり。

ちょうど行ったとき庭仕事中で、お話をした。

写真撮らしてくださいと言うと、笑いながら
「今年は色が混ざっちゃってダメだ」と言われる。
え……?(しばし絶句)混ざるんですか?
「うん、去年はよかったけど、色が変わっちゃってねぇ」
え……?

球根の植物の色が混ざるというのは
どういうわけなのか?????

それはたとえば人間で言えば
花子さんと太郎さんが結婚して生まれた子供は、花子さんとも太郎さんとも血がつながって、
両者の特徴の混ざった子になるわけだが
他人であった花子さんと太郎さんまで
いつのまにか血がつながって特徴が混ざってしまうということではないか。

夫婦は長年一緒にいると似てくるというが、いや、
血がつながらなくても後天的な特徴が混ざることは往々にしてあるかもしれないが、
そういう問題ではないでしょう。


その日、非常に仕事が切羽つまっていたにもかかわらず
この問題で頭の中が??????だらけになってパンクしそうになってしまったのでした。


世間では細胞がどうの遺伝子がどうのという
緻密な研究をしているというのに、こんな初歩的な問題で揉めている自分。

しかし。夫婦は絶対血はつながらない!

(続く)

おばあちゃんの花畑

2014-04-21 | 山里

郵便局の近くの家。
おばあちゃんが手入れしている畑。
年々花が増えている気がする。
この畑は野菜よりも花の方が多い、花畑。
花のあいまにときどき野菜がある。

2010年の6月上旬のようす
あまりうまく写真がとれていないのだけど。

この花畑を見るのが楽しみで、
今年はどんなかなと見に行ったら
本当にかわいい。あふれるばかりの水仙。
それにチューリップ。

本当に花が好きなのでしょう。
畑がいつも花であふれています。
ときどきのぞいて、花のローテを参考にしたい。


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石垣の間のエイザンスミレ

2014-04-15 | 植物

3、4日前。はずかしながら、初めてエイザンスミレの自生を発見。
うちから車で40分ほど行った山里で。
園芸種のスミレのようだけど(実際園芸店でよく売っているので)
日本のかなり広い範囲に自生しているらしい。
そんなにものすごく珍しいというわけでもないようだ。
もちろん、都会ではまず見かけないだろう。

うちの窓の向こうには、ヒゴスミレが咲いている。
ヒゴスミレもエイザンスミレと同じように、葉に切れ込みがある。
ほとんどコスモスの葉みたいに、細かく切れ込んでいる。
それとは正反対に、花が丸い。

普通スミレの花というのはパッと見、逆三角形を帯びているが
ヒゴスミレは真ん丸に近いぐらい丸くて、ほとんど真っ白なので
よく目立つ。

これも西日本ではかなり広くあるらしいけど、
うちのあたりでは普通に道端にあるわけではない。
私が見たことがあるのは、家の窓の向こうの石垣の上の草地と
近所の家の庭先のみ。

家の窓の向こうのは、隣の人がどこかから連れてきたのが
逸出したのではないかと思っている。

隣の人に告げると、連れて帰られそうなので
内緒にして眺めている。

昨日は陽射しはギラギラしてたけど、風が強くて気温も低くて
ちょっと寒い日だった。
けれど、景色は春らんまんである。

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イカリソウと金魚草

2014-04-12 | 植物

イカリソウが開花しました。
見落としてしまいそう。というか、先日探したけど見つからなかった。
探すのをやめて、ふと通り過ぎたら、ちゃんと生えていた。
落葉の中で、保護色みたいです。
葉色が赤っぽいから、ほかの色の草と隣同士に植えると映えそうです。

昨年の秋に、長野県の村のおばあちゃんにいただいたもの。
この人は本当に花好きで、それに魅かれて思わず声をおかけしてしまったのでした。
コンクリートの小さな四角い池の回りに
ユキノシタやらギボウシやら植えているのもそうですが
玄関先の、踏んでしまいそうなところに、こぼれ種で生えた金魚草を
大切に、抜かないで、踏まないで、咲かせていた。



そこは冬になるとものすごく寒い地方なのですが
軒下でかろうじて生き延びられるのか
あるいは春に芽が出て咲いたのか。

金魚草ってこういうふうに生えているとかわいいものです。
石積みの間から出ていたりとか。

ほんとに花が好きな人なんだなあと思って
何度か訪れ、花談義。

うわ~、イカリソウがいっぱいある~、と思わず言ったら
ありすぎるからあげる、と言って
よっこらよっこら掘ってくれたのです。

ほかにトリトマというアフリカ原産の植物の苗と
赤花いちごをくれました。
芽が出ているので、咲くのが待ち遠しい。
その花が好きどうこうより、見るとそのおばあちゃんどうしてるかなぁと
思い出します。

イカリソウは雑木林の中でときどき自生があるけど、
いつも、気付いたら終わってる状態。
葉が目立つようになる前に咲いてしまう。
なので、自宅の見えるところに植えたかった。
まだまだつぼみたくさんあります。

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レンギョウと言葉

2014-04-11 | めぐる季節と自然
伸び放題のレンギョウ。3、4日前の様子。
昨年の初夏、バッサリ伐ろうと思って先延ばしになり、冬にやろうと思って、結局先延ばしになり、そのまま咲いてしまった。
伸びすぎて困るのでうんと減らそうと思っていたのだけど
こうやって生い茂って咲く様子を見ると、なかなか見事である。

背後に暗いヒノキ林があるので、夕暮れ時は、暗いバックに黄色がランプのように
浮かび上っている。

子どもの頃、レンギョウの花を摘んで、上に向けて、指先で回しながら放る、
という遊びをよくした。
くるくるとプロペラのように回って落下する。


さて、レンギョウとは全く関係のない話。
虚言症の人がいる。
虚言症というのは、病気ではなく、人格障害だそうだ。
どっちだっていい。分類は関係ない。
私は過去に、虚言症だと思われる人に、4度(4人)会ったことがある。
その当時は、虚言症というものの存在を知らなかった。
だから、言われることはみんな信じていた。
後になって、友人から、
「ばっかだね~、そんなのウソに決まってるじゃん。あんた意外と純情だね」と言われて、ショックを受けた次第である。

どの人も、旅の途上で会った。当然と言えば当然だ。相手からすれば
旅人は自分の素性を知らないからだましやすい。
振り返ってみると、病的な(気の毒な位の)虚言症の人は2人目の人かもしれない。

言うことがとにかくすごい。かつては日本で有名なスノボとスキーの選手だったけど今はやめた。夏は自転車の選手をしていてヨーロッパに遠征し、有名人だった。池袋サンシャインビルの階段をかけのぼるコンテストに飛び入り出場して優勝した。日本で2番目に大きいなんとかマスという魚を釣ったことがある。
うんぬん、かんぬん。
その話を聞いたとき、全部信じて、まじめに感心していた。
帰ってから友人に「こんなすごい人に会った」というと、「バカか」と言われた。
そのとき初めて、世の中に虚言症というものがあることを教えられたのである。

虚言症というのは、どこかで聞いたスゴイ話、しかも自分がうらやましいと思っている話を、自分のこととして語っているうちに、自分でも本当か嘘か分からなくなってしまうらしい。
(聞きかじったことなので、厳密なことは知りません)
本人はそんな自分がいやになり、相当孤独だという。
このタイプの人の中には結婚詐欺師になる人も多いらしい。彼はなれそうだと思った。人の心にスルリと入り込む術にたけている感じなのだ。ただちょっと嘘の付き方が甘いので成功するにはまだかなり修業が必要だろう(笑)。


昔話のなかには、「ほらふき」と呼ばれる人がよく出てくる。今、実生活の中でそういう人に会うことはめったにないけど、昔は今よりもっと一般的にいたのかもしれないと思う。
今のわれわれはそういう人に会うことがほとんどないから、どの人のこともすぐ信じてしまう。そのこと自体、問題かもしれない。いろいろな話の中には何割かウソのものもあると思っていることのほうがひょっとして健全なのかもしれない。人をすべて信じられる社会というのはとても安心できるとは思うけど。日本って本当に信じられる社会だから。

しかしながら、日本語でだますことも話すことも「かたる」というのは何故だろう……。あまり熱心に語られることには、気を付けたほうがいいということか?

そういうわけで、1月から起こった佐村河内氏事件やら、複数の事件に、非常に興味をひかれてしまったのだった。

袴田さんの冤罪事件は、警察と検察の集団虚言症なのか。いや、彼らは目的と悪意があるから、虚言「症」じゃなくて、明らかな虚言・ねつ造だろう。


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春の菜

2014-04-10 | ネギの仲間 アサツキ・ラッキョウ・ノビル・ヒトモジ…
半年も間があいてしまいましたが
新年度、あけましておめでとうございます……。

ここ中津川では、桜もシデコブシも満開。平地では桃も満開。落合の桃はまだだと思いますが。
白梅はほぼ散りました。

一昨日の畑の収穫。わけぎ。菜花(小松菜の)。イタパセことイタリアンパセリ。ニラ。
ニラは今年初収穫です。

ニラは、畑や、畑の間の道やちょっとした空き地に、いっぱい出ています。
もともと栽培してたんでしょうけど、今はその由来が分からないぐらい
どこにもかしこにも雑草化して生えている。
その繁殖力はすごい。

ニラはほんとにエラい野菜で、肥料もやらなくて植えっぱなしでよく、しかも花がとてもきれい。
秋の白い花は十分に花壇の花になりうると思うけど、花として植えているのは見たことがない。
もっと花壇に使ったらいいと思う。
そう思って花壇に移植してあります。

ラッキョウも同様。紫のきれいな花がいっぱい咲く。アリウムとか、小形のアリウムとか、
球根がたくさん売っているのだけど、ラッキョウだって十分はりあえる。
流線形に流れる葉も、使いようによっては面白いと思う。
ラッキョウをもっと花壇に入れるべきです。

昨年の秋、あちこちで株が大きくなって息が詰まりそうになっているニラを
株分けして、畑にも移植したのだけど
半分以上が冬の霜で浮いてしまいダメになった。
浅植えすぎたのかもしれない。あるいは時期が遅すぎたか。

いまの時期はまだ蚊もいないし蝶や蛾の幼虫もいないし、
暑くもないし寒くもないし、庭や畑に出るにはほんとうにいい時期。
ずっとこうだと助かるのですが。