山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

花冷え・白い恵那山

2008-03-31 | めぐる季節と自然
名古屋では今桜が真っ盛りの最高らしい。
桜を見に行きたい!
ふむ。

先週から、日に日に恵那山の雪が減っていくのが分かった。青い山容に白い雪渓のすじが葉脈みたいに残り。
今朝、再び真っ白に逆戻り。
夕べ寒かったから。

先週恵那山の向こうの阿智村に行ったら、
南アルプスの山並みが遠くに見えた。
それを背景に、老夫婦が畑仕事をしていた。
こんなところで山を眺めながら暮らしてきたことって
その人にとってどういうことだろうと思った。
山を眺めないで暮らしてきた人とは
きっとどこか違うんだろう。

こんな青い山並みと山里の光景は懐かしく
こんなところで暮らした前世がきっとあったのだろうと思う。

※写真は阿智村から見た南アルプス。恵那山ではありません。

隣人救出 落ち葉を掃く

2008-03-29 | 山里
今年は秋に落ち葉を掃かなかった。いくらなんでも毎年年末には掃いて新年を迎えるのだが、サボったのもあるが、落ち葉に埋もれて冬を過ごすというのもいいかもと思ったこともある。
しかし、そういう行動は、もともと山里に住んでいる人にはきっと理解できないだろう。住まいは常に掃き清めるのがたしなみである。落ち葉に埋もれることが快いと思う人は少ない。

春になったので、いい加減新しい季節モードになろうと、少しはいてみると、その量の多いこと。表面だけのように見えても、厚く厚く積もっていた。ほんの1㎡掃くだけで落ち葉が山盛りになる。

ザッザッと掃き始めたら隣の家から、「手伝ってあげようかー」と奥さんの声が飛んできた。
喜んでお受けすると、だんなさんも一緒に来た。
私以上に私の家の落ち葉のことが気になって仕方なかったようである。
待ち構えていたかのように。

隣の家のご夫婦は、私の両親よりは10歳以上若いが、まるで私のことを娘のように?陰ながら心配しているのが分かる。
私が今の家を離れたくないのは、この心優しい隣人が理由の一つである。
私は何もしてあげたことがないが、いつも面倒をみてくれる。
山里では「甘える」ことも一つのおつきあいだと、最近分かってきた。

私が隣人を救出したのではなく、その反対という話でした。

神坂神社の木彫り

2008-03-29 | 山里
神坂神社の社殿には見事な木彫りが施されていた。
2004年に来たときにはあまり興味がなかったのだが、昨年十和田湖で神社の木彫りに目覚めたので、今回は感動した。
通称木曽亀という木曽の職人が作ったもので、本当に見事だった。特に牡丹の彫刻がスルドクて気に入った。十和田湖のと違って、背面にはなかった。

残念なのは、神社にはこの木彫りが見事であると看板があるが、
それを見られるような足場がないこと。
よく見ることができない。
わざと見せないわけではなく、見られない。
もっと完全に見たかった。

山の神社は木でできている

2008-03-29 | 山里
木の国だから、建物は木でできている。
長野県阿智村の神坂神社に行って
木の国であることを実感した。

古い建物が木でできているのは当然
そして新しく補修したところもみんな木。
木が今も生きている。
生活の隣に木がある。

木ならいくらでもあるから、という感覚を
山里に行くと感じる。

神社の拝殿の中、
本体スティールでできた賽銭箱は、木の戸がついていて、どうやって開けるのかよく分からなかった。こういう構造の賽銭箱を見るのは初めて。
その横に木箱があって、「お札が入用の方は箱から出してもっていってください。お札代の1000円は賽銭箱に入れてください」と書いてあった。なんとものどか。
しかし、箱の中には電気料金の伝票が入っていた。電力会社が神社宛においていったものだった。
お札は麓のお店で売っていることになっていた。
箱はきちんとほぞを切って組み合わせて作ったもの。多分地元の大工さんか器用な人が作ったのだろう。
その手前には芳名録入れの箱。本体はプラスティックで、ふただけ木で作ってあった。
山里力です。

オシャクジデンダが開いていた

2008-03-29 | 植物
オシャクジデンダのことは去年の2月17日に書いた。
http://blog.goo.ne.jp/yamazatobunka/e/14c9aea3a50f0a5a901551a15783fca6

初めて見たその神社にまた行った。初めて見たときとは全く違い、葉が開いていた!
このシダは乾くと葉が茶色くカサカサになって丸まり、ぬれると開く。私は乾いたときしか見たことがなかった。
鮮やかな緑色に開いているこのシダを見て、昨日雨が降ったのだと分かった。
見れば、実に見事に、トチの木にたくさん着生していた。
ので、激写した。
帰ってからあきれるぐらい、オシャクジデンダを取りまくっていた。
下のほうに生えている葉を見て、オシャクジデンダであることもほぼ確認した。

オシャクジデンダ。
声に出して読みたい日本語。

春は黄色の花 ダンコウバイ

2008-03-29 | 植物
神坂神社の裏では、もうダンコウバイが満開だった。確か2004年の春にはもっと遅かったはず。
ここには突然ダンコウバイがたくさん現れる。皆伐なのか何なのか、同齢の雑木が一斉に生えている。ハコヤナギが多く、白い毛糸帽子をかぶったような芽がたくさんついていた。ヤシャブシもあったので、緑化したのだろう。ダンコウバイは比較的先駆的な木ということになるのだろうか。
とにかく、色のない春の山を見事に彩っていた。でもその林道は通行止めで行く車はないから、見る人はまずないだろう。

春には黄色の花が多い。黄色の花は中が温かくなりやすく、虫を集めやすいからだという。
5~6月には白い花が多くなる。理由は何か聞いたが忘れた。ただ、白い花は夜も目立つ。夜の虫を集めるためだろうか。
さっき夜道を車で通ったら、昼間気づかなかったヒサカキに真っ白に花がついているのを見た。

イヌナズナ

2008-03-27 | 植物
一方私は恵那山の向こうの園原の里に行ってました。
イヌナズナが咲いていました。
ここにはいつも咲いています。
少し奥深い山里にあります。いい花です。

アブラナ科ですが、なぜかおいしそうには見えない。
だからイヌナズナなんだろうか。

タンポポサラダ

2008-03-27 | 植物利用
本日の山里ランチ。
緑の水菜みたいなのが直前の記事にある事務所のタンポポ。
左上が缶詰のツナビーンズ、右上が炒り玉子。
それにお味噌汁と御飯の素食。
「ロハス」な方々には垂涎もの?

AND君作で、写真もAND君が撮ったのを無断借用しました。
私は出かけていて食べられなかった。
帰ってきたら彼がつくしのはかまを取っていた。
何だか彼は野草料理にはまってるようです。
山里修業が進んでおるようで、なかなかよろしい(もうすぐ抜かれる)。

タンポポはちょっと苦くておいしかったとか。
ショーコさんとまったり食していたようです。

いずれ山里食堂をほんとうにやるときには
メニューになるでしょう。

ハナノキと桜と

2008-03-26 | 植物
ハナノキが、赤くなり始めました。

遠くから赤色が霞んで見えます。
ハナノキは高木なので、遠くからよく分かります。
恵那地方の山の彩りの季節がスタートしたようです。

今日は恵那市街地の御所の前の桜がちらりと咲いているのを発見。
ここの桜はいつも真っ先に咲きます。
それにしてもまだ3月ですよ。

私がこの地方に越してきた12年ぐらい前は、桜の開花は4月の第2週、15日ごろが見ごろでした。名古屋より2週間遅れるという印象です。

今日は庭木として植えられているシデコブシもあちこちで咲いているのを見かけました。
レンギョウの黄色も混じり、山ではシロモジ(だと思う)の黄色い花がたくさん咲いています。
アセビは今年格別花付きがいいよう。

一つ一つの色をじっくり味わおうと思っているのに、
もう次の花が咲いて、味わう時間が足りません!

日々、花々咲き乱れていく

2008-03-25 | 植物
ふと気づくと、アセビがあちこちで真っ白になっていた。
 ほんの10日ぐらい前、わずかに見られるだけだったのに。
ふと気づくと、事務所のタンポポが咲いていた。
 先週、葉が伸び始めたばかりだと思ったのに。
ふと気づくと、ツクシはニョキニョキ、いっぱい出て
 頭が広がりきっている。
ふと気づくと、ヒサカキの香りも漂い
ふと気づくと、事務所の前のヤナギも緑色の葉芽を出している。

毎日ふと気づくことばかりというのはどういうことかというと
それだけ急速に季節が変わっているということ。
春の訪れは毎年こんなに急なものだっただろうか。


そして、ふと気づくと、辞世の句を詠んでたりするのかしら……

でもって、ふと気づくともう11時。今日は6時ごろ帰ろうかと思ったのに。
また本が読めません。

2008-03-22 | 山里
葉の付いていない、キリキリとがったコナラの梢に、
ちょっと朧な明るい月が出ていた昨夜
明るい夜だった
春分の日は、星占いの世界では、1年の始まりだとか
机の上に何にもなくなってしまった今から
1年を始める
今年は今までとはかなり違った道筋になりそうな気がする

坂折の直さんの家の前の紅梅が開きかけて、濃い桃色の霞をつくっていた

春分の日

2008-03-21 | めぐる季節と自然
毎日「ふと気づい」てばかりいるけれど
昨日ふと気づくと、春分の日。
今日からは昼の方が長くなるなんて
ほんまかいな、って感じですが
鶴舞公園の桜は本当に芽がふくらんで
花びらのピンク色がのぞいていました。
あと2、3日で開花するって?
桜はこんな寒いときから
咲くときを今か今かとスタンバイしてる
それも毎年サボらずに。
ごくろうさんですねぇ

えんどうの芽も出そろい

2008-03-19 | 山里
家の前の、みんながやっている畑で
エンドウの芽が一斉に出そろって
かわいい盛り。
うれしそうに育っています。

「手」(支柱)はサクラです。
なぜかみんな、エンドウの手はサクラの枝で作りたがる。
ある春には、この枝から花が咲いていたことがあります。
山里では「手」がポイントです!

日本の畑は園芸的です。畑の美観を求めます。
自然農はどうしてもあまりはやりません。

今年こそ、少々野菜を育てたいもの。
昔は熱心にやっていたのですけどねぇ。

何のために山里的なところへ移住してきたのか分からないような
忙しい暮らしになってしまい
本当に心を亡くしているのかもしれません。
ときどき立ち止まって振り返ると、むなしさも募ったりして。
けれどももう後にはひけないところまで、来てしまったようです。

否、否、いつでもやり直しはききます。死なない限りはねぇ。
ちょっとオツカレ気味かしら。
大型(いや実は中型)案件3つの納入が一斉に終わってしまったので、
気が抜けた……
しばらく旅に出たいところ。
春のお彼岸前後にはなぜかいつも
瀬戸内・四国・九州方面に旅しているのだから。

急速な春の到来 野の花が咲きそろい

2008-03-19 | 植物
昨日から、家の周りでもウグイスが鳴き出した。
ふと気づいたら、日の当たる南斜面では、
早くもスイセンが咲いているではありませんか。
半月ぐらい前まで、寒くて寒くて震えていたような気がするけど
いや、半月ではないですね、やはりあれは2月のこと。
あまりにも忙しくて、時の流れを忘れていたようです。
本当にハッと目がさめると、足元にいきなり春、春、春!

こんなに急激な春の到来は初めてのような気がしている。
自宅から事務所へ向かう空き地の階段に
藤色のヒメオドリコソウと白いタネツケバナと水色のオオイヌノフグリが
三重奏みたいに寄り添って
ひと群れを作っていました。

こんな陽気になると、歩くのも楽しいもの。
庭のツバキもちらほら咲き出しました。