山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

シデコブシ、桜の開花と、たんぽぽ惨殺事件

2016-03-29 | めぐる季節と自然
本日、近くの学校の桜が七分咲きぐらいになっていました。
恵那の恵那大橋のたもとの武並神社の桜は満開です。ただそれがソメイヨシノなのかちょっと疑わしいと初めて思った。色が黄ばんでるから。
名古屋では桜が結構足踏みしているようだから、今年はわりと差がないのかなと思います。

シデコブシも自生のものが5分咲き近くなっています。
恵那山は今日久しぶりに雪渓に濃い白い線が出ていたけど、もう雪をかぶってはいません。

景色は春なのに寒いことといったら!
誰かに会えばあいさつは決まって「寒いねぇー」です。

昨日は一天にわかにかき曇り稲妻が走ったので、隣の部屋の窓を閉めに行くと、身を切るような冷たい風がすうーっと入ってきた。雹が降るかな、と思ったけれど冷たい雨が降った。東京で雹が降ったと聞き、さにあらんと思う。


今日、畑を眺めに行こうと思ったら、誰か知らない人がうずくまっていた。私の畑の真ん中で。
畑とはいっても畝もつくっていない「空き地」的なところがあり、そこで何かを採取しているようだった。
一体誰なんだ? 一体何を採っているのだ? と不審に思う。
その場所には普通の人が採りたくなるようなものは何も生えていない。たとえばツクシとかヨモギとか。
その人がちっともいなくならないので、とりあえずすぐ行くのはやめて、1時間ぐらい後に確認しに行った。
するとそこには、バラバラになったタンポポの葉と綿毛になりかかった花などが散らばっていたのだった。
惨殺死体っぽい生々しい無残さ(見たことないけど)。
タンポポの根を掘ったのだろうかと思ったけれど、それほど土はめちゃくちゃになっていなかった。ただ1カ所に窪みがあった。

実は先日私は結構たくさんのタンポポの根をそこで採取している。2年間タンポポを生やしっぱなしにしていたら、根がすごく太くなっていたのだ。単に雑草として抜き捨てるつもりだったが、あまりに太いので、採ってきてしまってある。美容研究家には垂涎の物質である。
採取してすぐJAグリーンセンターに出荷したら結構高く売れるんじゃないかと思ったけど、そんな手間もかけられないし、人の美容の手助けするよりまず自分だろうと思う。

で、タンポポの根があまりに太いので、残りのタンポポは雑草として抜き捨てるのはやめ、そこそこ育てる(放置しておく)ことにしたのだ。

タンポポどろぼうさんの採った(らしき)タンポポはなぜか1株だけだった。まだまだたくさん生えている。
うずくまって採っていたから、うまく採れなかっただろう。大きなスコップに足を掛けてぐいっと掘らなければタンポポの根は採れないのですよ。

それにしても人の畑で堂々と採るなんて、なんて度胸だろう。
一応、使わないところにはシートをかけ、あとはネギを植えたり花を植えたり豆を植えたりしてあるから、領主の気配は感じられたはずである。
タンポポは畑の作物じゃなくて雑草だから採っていいと思ったんだろうな。
私にとってはタンポポも作物なんだよ、だんな。

中津川でも桜開花

2016-03-27 | めぐる季節と自然
近くの学校の、いつも早く咲く桜が、2分咲きぐらいになっていた。
昨日は恵那でも開花していた。
シデコブシもあちこちの庭で咲いているし、水仙も咲きそろっている。
うちの庭では紫のチオノドクサやハナニラなどが咲いている。
あの花も見たい、この花も見たいと気ばかり焦る。

ずっと育てているヨーグルトは絶好調。
2月の終わりに新しいヨーグルトで仕込み直した。すでに9回、その種で継続して仕込んでいる。
毎日暖かく天気がいいから、毎日ヨーグルト日和である。
表面がもも色になる春のヨーグルト祭りは、早春だけの活動だったみたいで、ここのところめっきり姿をひそめている。
味もよくなって、ついつい食べ過ぎる。
毎日こんなに豆乳を摂取していて大丈夫なんだろうかと少し心配ではある。

今週あたり名古屋で桜が満開になりそう。
実家の近くには桜並木があるので、見に行きたいものだ。
一緒に見る父も母もいなくなってしまったけれど。

今日は写真はありません。

春分の日のスギ花粉・ダンチク

2016-03-21 | めぐる季節と自然
桜が咲いただけでこんなに大騒ぎ的にニュースになる日本って、いいなぁ。
外国人観光客の皆さんには、桜だけでなく桜を愛でる日本人、いや桜を愛でる日本文化をしっかり見物していってほしいものだ。

毎年3月20日が、花粉症が猛烈に激しくなる日だ。
目がかゆくなりまぶたが切れてるかのようにピリピリする。まぶただけでなく、頬のあたりもピリピリしてくる。
それからくしゃみ・鼻水。

去年と一昨年はアレルギーの薬を飲んでいたのでそんなにひどくならなかったが、その薬は副作用があってそっちもつらいので、今年は飲まないことにした。
昨日、予定通りひどくなった。今日は昨日よりはいい。昨日が一番ひどい日であったことを願う。
晴れだとか暖かいとかいうことより、私の場合はカレンダー通りに花粉症がやってくるようだ。
カレンダーがなくても日にちが分かる気がする。


春分の日が終わり、今日からは昼の方が長いのだ。
ついこの前まで冬だったのに。ああ……。なぜかため息。

写真/ダンチク 兵庫県家島で。2016年3月上旬。
和歌山ではアセの葉と呼び、お寿司を包むのに使う。
暖かい地方の潮風の当たる所に盛大に生えている。

脱皮の仕方が分からない

2016-03-18 | 植物
日当たりのいいところでは鮮やかに黄色い水仙が咲いてきて、その周りに紫色の小さなヒアシンス的なものが散りばめられていたりして、春らしい景色になってきました。タンポポの花も地面に貼り付いていたようだったのが、今日はすっくと立ち上がっていました。

朝起きて、何を着たらいいか分からなくて、しばらく途方に暮れます。
毎年この時期そうなっていらだつ気がする。
何を着るかに迷うことで時間を奪われるのがとても嫌いです。

真冬と同じではさすがに暑く、気分的にも木綿のシャツなど軽やかに着てみたいけど、とてもじゃないけど寒い。
だからやっぱり昨日と同じ感じでいいかと思うけど、日中暖かくなりそうなことを考えるとやっぱりそれではだめで、……
と堂々巡りします。

それに組み合わせとかも一応考えないといけないし。
迷うのが嫌いとはいっても、どうでもいいというわけではないのです。

いいかげんこの時期に着る服を定番化してストックしておきたいものだ。
来年のために検討しようではありませんか。


写真は、ミツマタの花。徳島県木島平で。2014年3月20日頃。

お水取りは終わったけれど、寒さは彼岸まで?

2016-03-15 | 山里
久しぶりに恵那山が白く薄化粧しました。
空は澄み渡って、山がきらきらしています。
冬のような空です。

毎日まだまだ寒いのです。
けれど外に出るとそれなりに空気は春っぽくなっていて
やはり冬よりずっと暖かいのです。

3月の初めに和歌山に行ったとき、中津川よりずっと寒くて驚きました。
いつもなんて暖かいんだろうと感動するぐらいなのですが。
そのときあちこちで聞いた言葉。
「お水取りが終わるまでは」。
都に近いんだなぁと実感。
岐阜県や名古屋なんかでは絶対聞かない言葉です。
ただ、お水取りが終わるまでは寒いってことで、彼岸まで寒い地方とはやはり違うのかと思ったり。

和歌山ではもう暖かくなっているでしょうか。


写真/兵庫県家島にて 3月上旬

囲まれた菜園

2016-03-13 | 

昨日の夜から花粉症がかなり花粉症らしくなってきています。目がかゆくて涙が出ます。
いよいよ春です。
一昨日はふわふわした雲がいくつも浮かんでいました。
こういう雲はこういう季節、という定義を持っていなくても、それを見るとなんか春っぽいと思うので、無意識の中では雲の形は季節にひもづけられているのだと思います。
けれど今日の未明は猛烈に寒くて、寝ている部屋にストーブをつけようかと思ったほどでした。


兵庫県の姫路沖に浮かぶ家島で、3月上旬。
山の斜面のところどころに、網で囲まれた菜園を見ました。カラスとヒヨドリを避けているそうです。
おそらくかつては山肌の多くの部分が畑だったと思います。
今は大部分樹木に覆われて、ときどきこんな小さな畑があり、中で御夫婦が作業していたりするのです。
今はすでに絹さやがたくさん採れ、ジャガイモの植え付けが始まっていました。

この島は鉱業と造船や船のメンテナンス業が盛んで、その次が漁業です。農業は全くありません。
瀬戸内海の多くで行っている柑橘栽培もないのです。
山のあちこちには自生のビワが生えています。
自生とは言ってもおそらく最初は植えたものがタヌキなどによって拡散されたのだと思います。

国土地理院の地図を見ると山の半分ぐらいに針葉樹林のマークが付いています。それは植林ではなくマツだったのだと思いますが、今ではほとんど見られず、広葉樹林(二次林の雑木林)が主体になっています。
とてもやわらかそうな島でした。

姫路からわずか1時間なので、こんなところで海の見える暮らしをするのもいいなぁと夢想しました。

オドリコソウ

2016-03-08 | 植物

2月29日から、恵那山は眠そうである。空は雲一つなく晴れていても、少し霞んでいる。
いよいよ本格的に春がやってきた。
もはや、春の足音が聞こえているのではなく、そこらじゅうで春がとことこ歩き回っている。
水仙の芽もにょきにょき出ているし、スミレもこっそり咲き始めている。

瀬戸内海の島で、オドリコソウを見つけた。
群落になって生えていて、わずかに花があった。
オドリコソウは図鑑でしか見たことがなかった。そんな植物に出会った時には、「あっ」としばし立ち止まる。
そしてとても嬉しくなる。

外来種のヒメオドリコソウはそこらじゅうで見かけるし、家の庭にあれば片っ端から抜いてしまうけど
在来種のオドリコソウは見たことがなかったのだ。
昔はうちのまわりにもたくさんあったものなのだろうか。

写真右下の、花がいくつも輪になっているのがオドリコソウ。
左側にすっくと立っているのはヒメウズ。ヒメウズは比較的暖かい(寒くない)ところで見る。特に瀬戸内海の島では必ず見ると言ってもいい。私の住む市では見たことがない。