10日ほど前から食べごろの実が出てきた木イチゴですが、日を追うごとに実が増えていて、また標高が上がるとまだまだあったりして、もう、何がなんだか分からないぐらいなっています。
2日ほど前、山を軽く歩こうと林道を上がっていくと
まずは半日陰のコアジサイの道。ずーっと満開のコアジサイが続いています。
やがて日当たりのいいところに出ると、木イチゴ道になり、道の両側は木イチゴばっかり。
家の横にある木いちごよりもっともっと真丸の、丸々太ったのが鈴なりなのです。
食べるのに忙しくて歩くどころではない。
ガードレールの向こう側、全部木イチゴ。乗り越えて採りたいけど、向こう側は急傾斜で谷に落ちてしまうので、仕方なく手の届く範囲で、枝を引っ張ってもぎとっては口に運ぶ。
中に虫がいることがあると前に書いたけど、今まで1度しかそんなゾッとする虫に合ったことはない。アリはそこそこいるけど。
木イチゴはちょっと強めに押すとプチっとはじけて水が出てきてしまうので、ほんとに繊細にそっと採らないといけない。
むさぼり食べている私の後ろをときおり県外ナンバーの車が走っていく。みんな木いちごのことなんか知らないな……。かわいそう……。とこれみよがしに食べる。歩いているとお得なことがいっぱいある。
夢中になって食べてたら後ろにクマ、みたいなことにならないようときどき鈴を鳴らしたり、まるで悪いことしてるみたいに背後をキョロキョロ見たりする。タケノコ採りしててクマとバッティングして引っかかれた全国各地の事例を教訓としなければ。
しかしこれでは、山に歩きに来たのではなく、木イチゴを食べに来たと言うしかないな……。ふと、西洋の童話の絵本で、女の子が森に木イチゴを採りにバスケットを手に提げて出かけていく光景があったような気がする。あれは何だ? ヘンゼルとグレーテル? 青い鳥? 同じか? それとも気のせいか?
木イチゴを家に持って帰るっていうのは私にはちょっとありえなさそう。採ったら口に直行するので、持って帰る分はない。そもそも繊細だから、持って帰るうちにつぶれそうな気がする。ましてや、ジャムにする? ジャムはおいしそうだけど、その前に口に直行するのでジャムにする分はない。ジャムにしたら量が減りそうだ。だってほとんど水だもの。だからジャムにしなくていい。生で十分おいしい。
さんざん木イチゴを食べ、帰りにふと上を見ると、なんとすごい!
見たことないほど鈴なりの木イチゴ。お盆とかお祭りとか花見シーズンとかの商店街の飾り的なもの? あるいは景気良すぎる餅花?
おそらく下から見るからよけいに鈴なり状態が目立つのだろうけど、ほんとにすごい。
けど、高いところにあるから手が届かない。はしごを持ってこないと。
この山のクマは木イチゴを食べないのだろうか。それとも全部撃たれていなくなっちゃったか? これだけ山に木イチゴがあるとクマも糖分採りすぎになるかもしれない。
いったいこの木イチゴの旬はいつまで続くのか。今日から数日の雨で落ちてしまうかもしれない。
動画で紹介しています→https://youtu.be/f3Cv9GvAQB0