参院の役割
参院選挙(R1年選挙)前の意見(オピニオン)に、参院の独自性が希薄化してきている。理由は1票の価値の平等を保つために、鳥取と島根、徳島と高知が合区され参院の選挙制度がなし崩し的に変えられているからだと。
参院には2重の役割が期待されている。1、内閣および衆院をチェックする。2、衆院に挙がらない多様な民意を代表する。この観点から都道府県単位選挙では地域の代表を。全国単位の比例代表選挙では業界の代表や有識者を、選ぶ機能が実質的に与えられてきた。しかし合区は憲法42条が規定する2院制の趣旨を損なう。
最高裁は投票価値の平等を、唯一絶対の基準とはしていない。それ以外の政策目的や理由が存在すれば1票の格差是正にもある程度の制約を加えることができる。参院は2院制の趣旨に基づく改革を怠っている。
参院のチェック機能の強化は、森友、加計両学園問題、あるいは厚生労働省の統計不正問題などをみると、行政監視や決算といった参院のチェック機能強化は急務だといえる。多様な民意の反映の点でも、男女共同参画推進法を実質化するためや少子高齢化により若者の意見が政治に反映されにくくなっていることを踏まえて、参院も比例代表に世代別選挙区制を導入することも考え得ると。
これは、一橋大大学院中北浩爾教授の「参院の独自性」R1年7月20日付け中国新聞「オピニオン欄」にある。
私はこの内容を知り、しっかり考えられていると驚き、またそのことにより、楽しいと感じながら読み進めることができた。そこでここにメモし、保存することにした。
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