26日(木)は日差しが届いても、段々と雲が広がり、夜には雨が降り始めました。
長野県治水砂防協会の会長として壇上の席にて撮影しました、令和4年度(第86回)一般社団法人全国治水砂防協会通常総会の模様です。
全国治水砂防協会の森山裕会長が、昨年も梅雨前線豪雨や台風により、1000件に迫る土砂災害が発生をし、各地で激甚な被害が発生いたしました。被災された方々にお悔やみとお見舞いを申し上げ、被災地の一日も早い復興を願うものであります。
また一方では、建設をされた砂防施設により、命を救われた或いは早めの避難行動によって被害を免れたという声も各地から報告されております。これはそれまで皆様方と一緒に進めてまいりましたソフト・ハード両面からの事前防災対策の成果であり、改めて会員の皆様のご尽力に感謝を申し上げますとともに、土砂災害から国民の命と暮らしを守り、安心して生活できる強靱な国づくりを推進するため、引き続き皆様と力を合わせて取り組んでまいる所存であります。
そのため防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を着実に進めるとともに、その後の新たな計画を策定する必要があることを皆様と相互で共有をしたいと存じますなどと挨拶をされました。
加藤鮎子国土交通大臣政務官が、我が国は四季折々に姿を替える美しい景観に恵まれている半面、地形、地質、気象等の自然条件が厳しく、古来より多くの自然災害に見舞われております。
昨年は全国各地で972件の土砂災害が発生し、死者、行方不明者33名の甚大な被害が生じるとともに、地域住民の生活や経済活動にも大きな影響を及ぼしました。
気候変動の影響により、一層激甚化、頻発化が懸念される土砂災害から、国民の安全安心を確保することは国土交通行政の重要な使命です。命は勿論、住民の暮らしを守る土砂災害対策を推進することは極めて重要になり、現在進められている防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策をはじめ流域治水に基づいた事前防災について強力に推進してまいりますなどの祝辞を頂戴しました。
総会では、議案として令和3年度収支決算審議が上程され、報告として、令和3年度事業報告・公益目的支出計画実施報告、令和4年度事業計画報告・収支予算報告が上程され、それぞれ原案通り承認され、役員改選は監事1名が決まりました。
国土交通省水管理・国土保全局 三上砂防部長から「いのち」と「くらし」を守る砂防と題して講演をしていただきました。
様々な土砂災害と対策、土砂災害発生件数の推移、上伊那郡宮田村の黒川第4砂防堰堤などの施設効果事例、砂防堰堤に堆積した土砂の除石、長野県茅野市などのソフト対策の効果事例、「早めの避難で命拾い」、みんなで防ごう土砂災害などの説明をしていただきました。
総会後の功労者表彰では、多大な治水砂防関係のご貢献・ご尽力に対し、5名の皆さんが表彰され終了しました。
午後1時45分からは、3年ぶりに長野県砂防講演会が行われました。
私が長野県治水砂防協会の会長として、皆さんが一同に会し、最新の情報提供を受ける機会は、滅多になく、本日は、貴重な機会でございますので、ご傾聴をいただき、有意義な時間としていただきますようお願いするなどの開会の挨拶をさせていただき始まりました。
最初に国土交通省水管理・国土保全局 砂防部長 三上幸三様から「いのち」と「くらし」を守る砂防と題して講演をしていただきました。
近年の土砂災害発生状況、令和3年 全国の土砂災害発生状況、砂防施設が機能を発揮し被害を未然に防止、長野県 岡谷市小田井沢における土砂災害、青森県 下北地域における土砂災害、除石した砂防堰堤が2度目の土砂流を捕捉、砂防堰堤に堆積した土砂の除石、流木の捕捉施設の設置、令和4年度 特定緊急砂防事業 新規箇所、令和3年度の災害関連緊急事業等の採択状況、全国の集落雪崩発生状況、令和3年度 補正予算概要、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の概要、公共事業関係費(国土交通省関係)の推移、令和4年度 新規事項、『無流水渓流対策に係る技術的留意事項(試行案)』の発出、『土砂・洪水氾濫により大きな被害のおそれのある流域の調査要領(案)(試行版)』の発出、土砂災害警戒区域等の指定状況、事前の避難により難を逃れた事例(広島市)、ソフト対策の効果事例(長野県茅野市)、土砂災害警戒区域等の指定が進捗してきたことによる他分野への波及、長野県内での砂防の取り組み(住民参加型 防災訓練を実施)、砂防関係における防災教育の取り組み、静岡県熱海市伊豆山で発生した土石流災害、逢初川水系逢初川 直轄砂防災害関連緊急事業 進捗状況、第40回 土砂災害防止「全国の集い」などについて説明していただきました。
次に一般社団法人全国治水砂防協会 理事長 大野宏之様から「土砂災害と砂防」と題して講演をしていただきました。
砂防協会情報 会長交代(21年ぶり)会長:森山 裕、赤木正雄先生の話、砂防協会の事業、令和4年度主要行事、今後要注意の土砂災害について、深層崩壊、長野県関係の活火山と常時観測火山、地水見聞録、立山の砂防 歴史的経緯、長野県の主な歴史的天然ダム災害、岩手宮城内陸地震、大規模土砂災害を踏まえた土砂災害防止法の改正、緊急調査、改正土砂災害防止法での緊急調査のスキーム、厚真川水系直轄砂防事業、平成23年台風12号による河道閉塞、河道閉塞の緊急調査の対象要件、河道閉塞対策の流れ、天然ダム破壊形態、シミュレーションモデルの作成、土研式水位観測ブイ(投下型)、アンボン島天然ダムの概要、被害防止に向けた技術的助言と実施された対策、自然災害伝承碑の活用、居安恩危 恩即有備 有備無患など、多岐にわたり講演していただきました。
長野県建設部砂防課の林砂防課長さんから、「長野県の砂防」と題して、土砂災害の発生状況、〔施設効果事例〕小田井沢4号砂防堰堤(長野県岡谷市)、長野県砂防課の予算推移と国土強靱化予算、長野県砂防行政組織の変遷、長野県砂防行政組織の変遷、長野県の取り組み(ソフト対策)、地域の防災力をどうやって高めるか、令和3年茅野市下馬沢川土石流災害アンケート結果概要、『カコ』を学び『ミライ』を築く『災害伝承カード』作成・配布、信州大学農学部長への要望活動などについて情報提供していただきました。
気候変動、大規模地震、火山噴火に伴う深層崩壊等の大規模土砂災害から、人命・財産の保護による安全安心な生活のために、防災・減災対策による施設整備と、災害からの避難に資する対応を迅速的確に行うための防災訓練など、国土の強靭化と地域防災力の強化の取組が重要であると感じました。
全国治水砂防協会、国土交通省砂防部、長野県建設部砂防課などの皆さんにはお世話になりました。そして、参加された皆さんお疲れ様でした。
下生野上空からの風景
▽ 毎朝恒例の写真は、下生野の高台に行き、気持ち良く晴れた上空から撮影した風景です。
その他生坂村では、保育園で山雅サッカー、小学校で運動会係児童会、なのはなでママヨガ&ベビーサイン、民生児童委員協議会、認知症サポーター養成講座、農業委員会、教育委員会定例会、陶芸教室などが行われました。